マイスターです。
沖縄には、国公私立あわせて7つの大学があります。
そのうち6校が参加する、とってもエキサイティングな大学対抗戦が行われているのを、皆さんはご存じでしょうか。
【今日の大学関連ニュース】
■「6大学“味勝負” 県内学生が弁当など開発」(琉球新報)
県内6大学の学生約60人が、コンビニエンスストアの弁当とデザートの企画開発に挑んだ。地元の特産を使った弁当や、20代前半の女性をターゲットにしたおしゃれ感のある麺(めん)類、伝統に新たな視点を加えたデザートなど、学生らは8月から約2カ月かけて各大学一商品ずつを完成させた。24日から2週間、県内全域のファミリーマートで販売し、販売個数を競い合う。学生らは現在、販売戦略の展開に全力を注いでいる。この企画は沖縄ファミリーマートの「学P沖縄リーグ2008」。学生が商品開発からCM制作、販売促進までを手掛ける。
沖縄ファミリーマートのインターンシップの一環で、昨年の「弁当リーグ」に続き2度目。今回からデザート部門が加わった。
参加しているのは沖縄大、沖縄キリスト教学院大、県立芸術大、沖縄国際大、名桜大、琉球大の学生たち。「県産品食材の活用」をテーマに、市場調査や同社の売れ筋商品を分析し、コンセプトやターゲットを検討。開発担当者らの助言を受け、商品を完成させた。
(略)6日には那覇市の同社で学生たちが商品や販売促進企画をプレゼンテーションした。社員らの支持を獲得しようと「販促活動に全身全霊を懸ける」「1位を狙っている。社員の皆さんも忙しくなると思いますが、一緒に頑張っていきましょう」などと“売り込み合戦”を展開。社員から歓声や拍手を集めた。
(上記記事より)
というわけで、沖縄ファミリーマートを舞台に、沖縄県内の6大学の学生が商品開発を競う、ユニークなインターンシップの取り組みです。
「県産品食材の活用」をテーマに、各大学の学生がお弁当やデザートを考案。
それを、沖縄ファミリーマートが実際に商品化し、県内のファミリーマート店舗で販売します。
その売れ行きを大学対抗の形で競うというのです。
沖縄ファミリーマート全面協力のもと、マーケティングにもとづく商品企画・開発から、なんとCM制作、販売促進までを学生が手がけるというのですから、これはかなり本格的です!
というか、めちゃめちゃ面白そうです!
昨年はお弁当部門での企画だったのですが、今年は規模を拡大させ、「弁当リーグ」と「デザートリーグ」の2部門で開催。
弁当リーグに参加しているのは以下の4大学です。
沖縄大学:麦飯を交ぜた石垣島産ひとめぼれの上に、10種類のおかずを載せたボリューム満点の「十かち弁当」
沖縄国際大学:沖縄そばの麺とタコスを合わせた「タコランツァ」。
名桜大学:地元産の食材を使った「やんばる若鶏重」。
琉球大学:秋の食材をふんだんに使用した「秋御飯」
そしてデザートリーグに登録しているのは、以下の2校。
沖縄キリスト教学院大学:「ベニーブラン」
沖縄県立芸術大学:「shuriets(シュリーツ)」
身近なコンビニを舞台に、大学生達が企画力で勝負するというのですから、盛り上がらないはずがありません。
ちなみに、冒頭の記事に各商品の写真が掲載されているのですが、どれもなかなか美味しそうです。
純粋に、一般生活者としても、どんな商品なのか興味がありますね。
沖縄ファミリーマートのサイトでは、以下のように企画の概要が説明されています。
■「『学P 沖縄リーグ2008』開幕!! 県内大学生 コンビニ弁当・デザートをプロデュース! 今年は6大学 弁当に加えデザート部門を新設!! 商品開発からCMの作成までを行う実戦型インターンシップ」(沖縄ファミリーマート)
株式会社沖縄ファミリーマート(本社/沖縄県那覇市 代表取締役社長 本部十九郎)は、昨年に引続き、県内の大学生に対し、 商品開発から販売促進までの企業マーケティング活動に関する企業就労の体験実習を、「実戦型インターンシップ」として提供いたします。
昨年は4校で開催した「弁当リーグ」でしたが、参加枠を拡大し6校でさらにデザートリーグを加えました。今回は地元企業として、「県内企業の活性化」や「食育への興味関心の啓蒙」を目的に「沖縄県産品食材の活用」をテーマとして設定致しました。また、開発商品についても昨年の弁当のみから、弁当もしくはデザートでのエントリーと致しました。食材については琉球銀行と提携する株式会社インフォマートの「食材甲子園」のサイトを活用し、幅広く沖縄県産品食材を選べるように致します。
株式会社沖縄ファミリーマートは唯一の地元資本のコンビニチェーンとして、本プログラムをはじめとした未来の沖縄を支える若い力の育成について、社会貢献活動の一環として取り組んでまいります。■インターンシッププログラム、及び「学P 沖縄リーグ2008」実施内容
沖縄県内のファミリーマートで販売する弁当、デザートと付随する販促企画の立案、CM作成までをファミリーマート全社体制による指導のもとインターンシップ形式で行い、開発した弁当、デザートを本年10月中旬より販売致します。
※大学生はインターン(研修生)ではありますが、本プログラムの期間内は商品開発者としての責務を担って、社員と同じ目線で就業体験していただきます。
さらに、厳しい企業経営環境を実感してもらうため、本プログラムには競争の要素を盛り込んでいます。(上記記事より)
上記のページには、「学P 沖縄リーグ2008」のスケジュールが掲載されているのですが、 8月から11月まで、きちんと作り込まれたカリキュラムになっています。
おそらく沖縄ファミリーマートの」社員の方が行われるのでしょう、商品開発や販売促進などに関する講義もふんだんに盛り込まれています。学生によるプレゼンもあります。
通常は非公開である、社内の商品内覧会も、インターンシップの一環としてカリキュラムに組み込まれていたりします。
大学生にとっては、普段学んでいることを実践する機会であると同時に、企業の中で行われている商品開発の流れを、現場の緊張感の中で学べる、非常に貴重な機会です。一斉に商品を並べるわけですから、商品力の優劣も実感しやすいでしょう。
何より大学対抗の形ですから、楽しく盛り上がりながら、かつ真剣に取り組むことができます。
地元を舞台にしてのユニークな企画ですから、話題にもなるでしょう。ファミリーマート側にとっても、売り上げ増などのメリットがあるはずです。企業の社会貢献にもなりますし、学生の採用活動を行う上でのブランド認識向上にもつながっているかもしれません。
(昨年度に続き、規模を拡大した上で開催するということは、昨年度にも何らかの成果があったのだと思います)
企業側のメリットもちゃんと確保しつつ、優れた教育機会でもある。
しかも大学の存在感アップや、地域の活性化にも繋がる。
地元の食材を使わせるなど、地産地消を考えさせる取り組みになるよう、工夫もされている。
企画全体の主旨といい、企業が全面協力してのカリキュラムといい、これは非常に素晴らしい取り組みだとマイスターは思います。
沖縄ファミリーマートは、上記のサイトによれば、「唯一の地元資本のコンビニチェーン」だそうですが、今回の取り組みを見ても、地域に根ざした取り組みに重きをおかれているのだなと感じました。
スケジュールを見る限り、現在は各大学とも、CMの撮影を行っている頃でしょうか。
ちなみに昨年の企画に参加した4大学が制作したCMは、↓こちらで今も視聴することができます。
これらが実際に放映されたのですね。
■「大学弁当・沖縄リーグ(予告篇)」(沖縄ファミリーマート)
■「大学弁当・沖縄大学篇」(沖縄ファミリーマート)
■「大学弁当・沖縄国際大学」(沖縄ファミリーマート)
■「大学弁当・名桜大学篇」(沖縄ファミリーマート)
■「大学弁当・琉球大学篇」(沖縄ファミリーマート)
今年も、実際に沖縄のテレビでこうしたCMが流れるわけです。
地域の皆さんの間で、「おっ、今年もやるのか」、「去年は○○大学のお弁当が美味しかったねぇ」なんて会話が交わされるのかと想像すると、それだけで楽しくなってきます。
そして自社商品の宣伝であるとは言え、学生によるCMをこうして放映してくれる沖縄ファミリーマートの皆様、なかなか粋じゃありませんか。
参加している各大学のサイトをざっと見てみたところ、沖縄国際大学の気合いの入り方が目立っていました。
■「『学P沖縄リーグ2008』の沖国大CM撮影が行われました。」(沖縄国際大学)
10月5日(日)沖縄国際大学の学生がプロデュースした製品のCM撮影がに行われました。
CMのアイディアは、学生たちが絵コンテを書き上げたものです。
午前9時半から始まった撮影は、参加学生全員による大学名コールの撮影、お弁当を食べるシーンの撮影、ずらりと冷蔵庫に並んだお弁当などのシーンを午後2時近くまでたっぷり時間を掛けていました。
CMの仕上がりに期待したいと思います。
沖縄国際大学の学生がプロデュースしたお弁当は一体どんなものなのか。
その答えは、10月24日から放送予定のCMで明らかになります。
(上記記事より)
大学の公式ニュース欄で、上記のように学生達の取り組みを紹介。
↓大学のドメイン内に、チームのブログも開設されています。
大学をあげて学生達の活躍を応援している感じで、盛り上がっています。個人的には、こういった学生の取り組みを教職員が本気で盛り上げてくれる大学というのは、好きです。
ブログも、実際の活動の様子が写真入りで紹介されていて、とてもいいですね。他の在学生の方々や、高校生などが見ても、楽しいと思います。
せっかくの大学対抗ですので、地域全員で楽しく盛り上げていって欲しいと思います。
ぜひ、毎年の恒例行事にしていってください。
以上、これだけご紹介しながら、自分が食べられないのが残念で仕方がない、マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。
マイスターさん、こんにちは。沖縄国際大学チームの佐久川と申します。
ブログでのご紹介ありがとうございます!
沖縄での出来事が、遠く離れた東京にも届いているんだなと思うと、感動でいっぱいです。
ただ、味までお届けできないのが大変残念です…。
マイスターさんのこのブログを、私たちのブログでご紹介してもよろしいでしょうか?お返事待っています。
沖縄国際大学チーム・佐久川さま
こんばんは、マイスターです。
嬉しいコメント、ありがとうございます。
チームの取り組み、ブログを通じて拝見いたしましたが、皆さんの素敵な活動ぶりに感動しました!
これをぜひ全国の皆さんにも知って欲しいと思い、こちらのブログでご紹介させていただいた次第です。
しかも、こちらのエントリーを皆様のブログでご紹介してくださるとのこと、ありがとうございます。光栄です!
ぜひ、よろしくお願いいたします。
お弁当を味わうことができないのは残念ですが、CMなど、今後の展開を楽しみにしています!
マイスターさま
お返事ありがとうございます。
マイスターさんのお言葉、とってもうれしく思います。早速ブログにて、アップさせて頂きます。
これからも、学Pの展開そして私たちの活動の様子を応援して頂けたら幸いです。
沖国大 佐久川