小学校建築はコミュニティの活動拠点だ

都議会議員選挙の投票に行ったことを、メールで実家の親に自慢した、
真性いなかっぺのマイスターです。

会場は、近くの公立小学校でした。
ちいさい机や椅子、廊下に貼られた絵なんかをみると、ほのぼのしますね。

それにしても…

いやー、校庭が狭い!

んで、クラスが少ない!

 1年生=2クラス
 2年生=2クラス
 3年生=2クラス
 4年生=1クラス
 5年生=1クラス
 6年生=1クラス

でした。

東京都の場合、少子化に加えて、
夜間人口が圧倒的に少ないという事情もあり、公立幼稚園、小、中学校は危機に立たされています。

何が危機か。

たとえば施設費です。

子供が減ったからといって、校舎や校庭を一時的に縮小したり、給食設備を廃止したりは、なかなかできません。

マイスターは学生時代、都内のとある大学の建築学科にいました。
そのとき、都市計画を調べるために近くの幼稚園や小学校にインタビューしに行きました。

その時ある公立幼稚園の関係者から伺ったところによると、園児一人あたり600万円がかかっている、とのことでした。

建物の老朽化のため、やむなく立て替え工事をすれば、またその分の出費が税金から出ますよね。
なかなか、こうした金額を減らすことはできません。

そんなわけで、千代田区あたりは、公立学校の統廃合がこの15年くらいの間にかなり進みました。
4校くらいの小学校が、1校に統合されるのです。

統廃合された後に残った校舎も、千葉県育ちのマイスターから見ると、かなり貧弱です。

校庭は狭いし、土じゃなくて舗装だし。

校庭の舗装をはずすとプールが出てくる、なんて学校もあります。

屋上で体育をやる学校もあります。

最近は、近隣センターと学校を一体的に計画し、
その分施設を充実させるという事例も増えてきました。

(例)
■千代田区立 昌平小学校
http://www.shohei-e.ed.jp/

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■千代田区 昌平童夢館
http://manabi.city.chiyoda.tokyo.jp/shisetsu/shohei.html

センターを利用される地元の方も、子供達も、充実した施設を使えるのでメリットがあります。

高齢者と子供の接点が増えるのもいいところですね。

ただ、

公立学校は地元のコミュニティの中心として、今日のように選挙会場になったり、

祭りの会場になったり、

災害時の避難所になったりしているはずなんですが、

そうした機能は、統廃合されるとどうなるんでしょうか…?

もともと都市計画には、「近隣住区」という考え方があります。

小学校を中心に円を描き、それをひとつのコミュニティの単位として様々な都市設備を配置していくという手法です。


■(参考)親子の住まい方教室:近隣住区
http://www.sumai-info.jp/oyako/01/02-1.html

小学校は、生活単位の基準として考えられているのですね。
(ちなみに中学校は、たとえば小学校の住区3つに対して1つ配置、といった感じで置かれています)

従って小学校のハードが貧弱になると、それをとりまく地域コミュニティの活動にも影響がでるはずです。

じゃあ、理想的な小学校建築ってどういうもの?

一般には知られていないかも知れませんが、日本には、素晴らしい小学校建築があります。

これ、明日、ズバリ具体例を紹介します!

乞うご期待!

■この記事の続編「理想の小学校建築は」
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/27166823.html