白石さんが、さらにエライことになっている

マイスターです。

十分ブレークしたので、後はゆっくりブームが落ち着くのを待つだけかと思われた

「生協の白石さん」

ですが、事態は思わぬ展開を見せ始めました。

■＜ガンダムSEED DESTINY CONPLETE BEST　×　生協の白石さん＞（SONY MUSIC）
http://www.sonymusic.co.jp/anime/destiny/

企業とのタイアップ企画ができてる！？

いつの間に！？

っていうか、

どこの誰ですか、

タイアップさせようなんて考えたのは！

すごくおもしろいじゃないですか！　くそう、やられた！

さて、この企画を最初に報じたのは、↓このITMedia NEWS。

■「生協の白石さんに『モビルスーツが欲しい』と聞くCM」（ITMedia NEWS）
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/14/news073.html

で、TVCM放映後、映像のネット公開を決めたという記事が↓こちら。

■「生協の白石さんのガンダムCM、ネット公開」（ITMedia NEWS）
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/18/news123.html

-CD「機動戦士ガンダムSEED DESTINY COMPLETE BEST」のCMで、11月14日から一部の地域で放映しているが、放映スタート後、「いつ流れているの？」「住んでいる街では見られない」「白石さんからの答えが最後まで読みきれなかった」といった問い合わせが殺到したため、ネット公開を決めた。-（上記記事より）

確かに、白石さんの文字は、速読向きではありませんからね。
わずか3秒かそこらの間に、あの文章の妙味をじっくり味わうのは難しそうです。

というわけで、正真正銘、ホンモノの白石さんによる回答が、webで読めます。

「戦うことは、いけないことでしょうか？」

など、いかにもガンダムちっくな質問に対し、白石さんがいつもの調子で回答しています。

はっきり言って、面白い企画です。
テレビだと、展開が早くて、理解できないかも知れませんが、
上記ページに掲載された「質問カード」は、実にいいです。

さて、

「白石さんもここまで来ちゃったかぁ」

という感じの出来事で、さぞ、今頃いろんなブログで報告記事が書かれていることと思います。

本ブログでは、もうちょっとだけ考えましょう。
今回のこのCM企画を見て、思ったことを書きます。

これまでと違うことがあります。

○企業とタイアップしている

SONY MUSICと東京農工大学生協との間のタイアップ広告ですよね。
とはいっても、別にこのCMで農工大や、農工大生協が得するわけではありませんから、実際には企業と、白石さん個人とのタイアップ、ということになるでしょうか。

さらに実はこれ、マンダムともタイアップしている企画なのです。

■「ルシード　ヘアスプレー」（マンダム）
http://www.lucido.jp/products/src/styling_01.html

この商品ページと、上記のSONY MUSICのページとの間に、リンクが張られているのがおわかりでしょう。
一体、どこの代理店が持ち込んだ企画なのか、気になります。

誤解を招かないように書いておきますと、マイスター個人としては、白石さんのような存在がこうして商業企画に利用されるのは、別に悪いことではないと思います。

むしろ、誰にも大した迷惑をかけず、こんな風にお互いに面白い企画を実現できるのなら、積極的にやってほしいとすら、思っています。
個人的には、この企画、ツボにはまりました。ガンダム世代ですし。

ただ、「これまでのブームとはちょっと違うフェーズだね」と、ご指摘するだけです。

もちろん、違うフェーズに入ったことで農工大と白石さんの周囲に何か悪影響が起きたら、それはもちろん良くないことです。

○「みんな白石さんを知っている」という前提で話が作られている

別に白石さんのことをしらなくても、意味がわからないことはありませんが、
このCMの演出は、明らかに「みんなが白石さんを知っている」ということを前提にしてますよね。

白石さんが、記号化されている、という言い方もできます。

「どこかの誰かが書いた一言カード」ではなく、一見して、
「あの白石さんが書いたんだ！」とわかるから、成立するCMです。

大げさに言うと、白石さんという存在が、実在の人物を超えて、
一種の意味を持ち始めたということです。

広告代理店は、こうして記号化されたものを広告に使いたがります。
白石さんの持っているあたたかい人柄や、ほのぼのとしたイメージを、そっくりそのまま宣伝に利用できてラクだからです。

逆に言うと、一度記号化された人や物は、企業にとって消費の対象でしかありません。
白石さん、過度に搾取されないよう、気を付けてください。

ルシードの商品ページはズバリ、「あの」白石さんも使っているよ、というアピールの仕方。
TVCMではタレントを使ってよく行われる手法ですが、ここでは白石さんもそのレベルに来ていますね。
個人的にはあまり好きな手法ではありませんが、伝統的な宣伝の一スタイルで、実際に効果があったりするのですな。

ところでガンダムのページでは、下の方に収録ミュージシャン達のコメントが掲載されています。
「CHEMISTRY」のコメントがこんなに小さな扱いで目立たないのに、「生協の白石さん」のコメントがでかでかと上の方に載っているのは、なんだか面白いですね。
「CHEMISTRY」より、白石さんの方が大物みたいな扱いです。

○ブログで口コミが広がることを狙っている

これは間違いありません。

ブームの火付け役となったブログ、「がんばれ、生協の白石さん！」では、まだこのニュースは取り上げられていないようですが、取り上げたら、いっきにネット上でこの「ガンダムSEED DESTINY CONPLETE BEST」の情報は広がります。

かく言うマイスター自身、こうしてブログで取り上げてしまっています。
だって、格好のネタなんですもん。
他のブログ管理者達も、「これはいいネタだ」と思っているはずです。

白石さんの回答カードが、また期待を裏切らず抜群に面白いのですよ。
これはもう、自分のブログで紹介しない理由がありませんよね。
白石さんが好きな人は、みな、一つでも多く「質問カード」を読みたいのですから。

「生協の白石さん」はもともとネットの口コミで広がったコンテンツですから、
一度その情報の流れに乗っかれば、ネタが広がるのは早いはずです。

かくして、サイトのURL付きで、製品情報が拡散していくのありました。

繰り返しますが、このこと自体は、別に悪いことではないとマイスターは思います。
これも戦略です。SONY MUSIC、やるな、という感じです。
自分だって、大学の広報で同じようなことができるなら、実行します。

聞きたくもない宣伝を垂れ流されるよりは、こうして、一工夫した面白い企画で生活者を楽しませてくれる方がマイスターは好きです。
（ただ、東芝EMIの「のまネコ」みたいな商標権問題だけは起こさないように気を付けてください）

なんだか企業に利用されているようで気に入らないなぁ、腑に落ちないなぁという方は、本ブログのこの記事のURLもセットで紹介することをオススメします。
そうすれば、

「俺もマイスターと同じ意見でね。商業的に利用されているのは承知だけど、ま、面白いからあえて紹介してやったんだよね。」

という意思表明ができると思いますよ。
まるで、マイスターが白石さんブームに便乗して、ついでに自分のブログの宣伝をしてもらおうと思っているように思われるかも知れませんが、それはきっとたぶんおそらく気のせいです。

ちなみに、生協の白石さんと企業がタイアップすることを、つい

と言ってしまいそうですが、それは多分、間違った用法ですので、お気をつけください。

マイスターも、この調子で行くと白石さんに続いてそのうち、ウルトラマンあたりとタイアップするかも知れません。

「ウルトラマン　×　俺の職場は大学キャンパス」

です。

なんだか、大学で怪獣に襲われる自分、という画面を想像させるフレーズですが、まあよしとしましょう。

そんなわけで円谷プロからの連絡を気長に待つマイスターでした。

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（過去の関連記事）
・超有名人　「生協の白石さん」
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50031882.html

・単行本「生協の白石さん」を読みました
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50087388.html