やっぱり、奨学金に関心が集まっているようです

マイスターです。

お陰様で、大学の皆さんと連携した、様々なおもしろプロジェクトに関わっている日々。
それらが楽しすぎるため、ブログがなかなか更新できずにおります。
(プレスリリースなど、メールをくださっている皆様、お返事が遅れている不義理をお許しください)

そんな中、取材していただいた記事が、気づいたら新聞に掲載されておりました。

■「小町キャスター くらし報道局『独自の奨学制度』」(読売オンライン)

奨学金関連のブログ記事をたくさん書いたためか、お金に関する取材をよくいただいています。
こんな時代ですし、やはり皆さん、お金が気になるところなのでしょうか。

アメリカなどでは、アドミッションズ・オフィスのスタッフが、奨学金を使って優秀な学生を自校に引っ張ってくる取り組みが積極的に行われていると聞きます。
実際、アメリカの大学のwebサイトを見ると、「Admission」と「Financial Aid」の情報が、セットで打ち出されていたりもします。
大学にとっても、優秀だけど経済的に困っている学生にとっても、メリットがあるでしょう。不況で多くの方々が困っているときは、なおさらです。

日本の大学も、そういった観点で奨学金を戦略的に打ち出されるようになってきていると感じます。

ちなみに、個人的に最近「おぉ」と思った奨学金制度は↓こちら。

■「新しい特別奨学生制度とは」(金沢工業大学)

まず、選抜方法がユニークです。

年額25万円を給付される「スカラーシップメンバー」になるための条件が、

「一般試験前期スタンダードI型(S1方式)」(400点)と「センター試験利用前期」(400点)とに同時に一枚の入学志願票で出願し、両試験の合格者を対象に、学部学科を問わず、両試験の合計得点で選抜。
(S1方式を1月24日・25日の2日間受験した場合、高い方の得点とセンター試験利用前期との合計得点で選抜)
センター試験利用前期の合格通知とともに通知。
(上記ページより)

……という内容。

「2種類の入試制度に同時出願し、両方で合格した人」が対象だとのこと。
しかも、両試験の合計得点で判断されるそうです。

入試での成績を、奨学金の受給条件に結びつける例は他にもありますが、「2種類の入試に同時出願」というのは、あまり聞いたことがありません。
同大への本気度を測ろうという意図でしょうか。

また、100名程度の「スカラーシップメンバー」の中から、さらに面接を経て50名程度の「スカラーシップフェロー」が選ばれるのですが、この方々には

入学後、国立大学標準額との差額が給付されます。

……とのこと。
「学費」で国立大学に学生が流れるのを防ぎたい、という意図がはっきりと表現されています。

この表現には、ちょっと露骨だなと思う方もいるかもしれません。
ただ個人的には、

「学費の不利さえなければ、本学の教育内容は国立大学にも負けない」

……という自信が感じられ、好印象を受けました。
むしろはっきりと「学費の不利さえなければ、本学の教育内容は国立大学にも負けない自信があります」と、挑戦的に書いちゃっても良いのではないでしょうか。

ユニークな奨学金制度がありましたら、ぜひコメントなどで教えてください。
ブログ上でご紹介させていただくほか、早稲田塾の塾生の皆さんにも知らせてあげたいと思います。

以上、マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。