twitterを教務課で導入 敬和学園大学の試み

メールの返事と、ブログの更新ネタをためこんでしまっているマイスターです。

その間、何をしていたかと言えば、twitterを始めていました。
↓アカウントは「kurabe_s」です。

http://twitter.com/kurabe_s

twitterをやっている皆様も、「これから始めようかな」と関心をお持ちの皆様も、これからよろしくお願いします。

さて、ニュースや週刊誌で大きく扱われているtwitter。
大学として、これを活用しているところは……すでに数えきれないほどあります。

大学の公式アカウントだけで、かなりのもの。
図書館や研究センターなどの「部門」アカウントまで含めたら、膨大な数が存在しています。
マイスターのアカウントの「フォローしている」リストにも色々と大学公式アカウントがありますので、よろしければリストから、気になる大学のアカウントをフォローしてみてください。

そんな中、さっそく、twitterを使ってこんな取り組みを始めた大学もあるようです。

■敬和学園大学 教務課 on Twitter
http://twitter.com/keiwakyomu

↑敬和学園大学の、教務課による公式アカウントです。

敬和学園大学教務課によれば、「学生向けに休講や補講、その他緊急時のお知らせをTwitter(ツイッター)経由でお知らせするサービス」だとのこと。
その他にも学生さんの反応を見ながら、様々なサポートメッセージをつぶやいていくそうです。

一見すると地味なようですが、けっこう面白い可能生を持った取り組みだと思います。

休講や補講などの重要な告知は、予算をかけて構築した大学ポータルサイトのシステムなどで、確実に配信しているという大学も多いでしょう。
でもtwitterであれば、そういった「必要不可欠」な公式告知だけではなく、

「自分にとって不可欠というわけではないけど、興味がわいたら、ヒマだったら、参加してみたいなぁ」

……と思わせる程度の、「良い意味での余剰な情報」も一緒に混ぜて届けることができます。
この「良い意味での余剰な情報」が実は結構、学生生活をサポートする上で大事な役割を果たしているように、マイスターは思うのです。

「大学の情報発信」と言った場合、多くの方がまず思い描くのは「入試広報」でしょう。実際ここには、予算も人員も、重点的に配置されています。
ただその一方で、「退学者をどう減らすか」、「在学生をどう熱くするか」も、現在では大学にとって同じくらい大切なテーマになってきています。

最近、重要なトピックになってきているのは、大学内で行われる取り組みや各種のイベントなどの情報を在学生に確実に届ける、いわば「キャンパス内広報」。
このためにメディアをどう使うかということに、各大学のご担当者の方はいつも、頭をひねっています。
(実際、大学がキャンパス活性化のために行っている、様々な施策の中には、本当にそれを必要とする学生さんに知られることなく、ひっそりと終わっているものも多いと思われます)

伝統的には、これは「学内掲示板」の役割でした。
最近はブログや、公式ポータルシステムなどが活用されてきています。

ただ、やはりそれぞれに、長所、短所があります。
掲示板には良いところもあるのですが、この高度情報化社会にあっては、情報を届けるというよりも「目に留まったらうれしいです」というメディア。情報の更新状況もわかりやすいとは言えません。実際、興味のある情報を見逃している学生さんも少なくなさそうです。
ブログや公式ポータルはその点、便利ですが、あんまりあれこれと情報を盛り込みすぎるわけにもいきません。

その点、twitterはまさに、「必要不可欠の告知」と、学生生活を充実させるための「良い意味で余剰な情報」を織り交ぜて届けることができます。
twitterだけですべてをカバーすることはできないでしょうが、掲示板やブログ、ポータルシステムといった他のメディアと組み合わせることで、情報の隙間を埋めることができます。

その気になれば、担当者が取り組みの現場に行って、「今、○○で○○をやってきました。今は空いてます!」みたいな実況もできそう。
ほら、せっかくの取り組みが知られることなく終わる、という悲しい事態を減らすのに、何だかちょっと役立ちそうではないですか。

教務課は、休講告知のように、学生さんが生活する上で欠かせない情報を発信する部署ですから、学生さんにtwitter登録をさせる役割としては、適任です。
その意味でも、敬和学園大学のアプローチは、効果がありそうだなぁと感じます。
よろしければ他の大学の関係者の皆様も、ぜひお試しください。

教務課で実験してみて、学生さんから便利だという声が上がるようでしたら、他の部署でもアカウントを立ち上げてみましょう。ブログと違って、複数の部署の情報を時系列で同時に閲覧するのが簡単だというのも、twitterの良いところです。

実際、敬和学園大学も、教務課アカウントとは別に、大学全体のアカウントを持っています。これらを両方フォローしていても、ほとんどストレスがないというのは、twitterというメディアの特性なのでしょうね。

■Keiwa College/敬和学園大学 on Twitter
http://twitter.com/KeiwaCollege

多くの大学は、公式ブログやYouTube公式アカウントなど、その時々の新しいメディアを、真っ先に「学生募集」のために導入されています。
でもtwitterに関しては、在学生や教職員などに向けた「キャンパス内広報」で、その真価を発揮しそうな気がします。

以上、そんなことを思ったマイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。