「21世紀COE」 初年度採択校の事後評価が公表される

マイスターです。

平成14年度から平成16年までの3年間に、93大学274拠点が採択された「21世紀COEプログラム」。
5カ年計画で、「世界最高水準の研究拠点」を目指す取り組みです。

そのうち、初年度の平成14年に採択された50大学113件について、事後評価が公開されました。

【教育関連ニュース】—————————————–

■「21世紀COEプログラム(平成14年度採択拠点)事後評価について」(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/11/07112107.htm
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□設定された目的は十分達成され、期待以上の成果があった
→31件
□設定された目的は概ね達成され、期待どおりの成果があった
→68件
□設定された目的はある程度達成された
→14件
□設定された目的は十分には達成されなかった
→ 0件

計 113件

というわけで、「目的が十分に達成されなかった」拠点はゼロ、という結果になりました。

ちなみに21世紀COEプログラムの目的は、↓これです。

このプログラムは、我が国の大学に世界最高水準の研究教育拠点を形成し、研究水準の向上と世界をリードする創造的な人材育成を図るため、重点的な支援を行うことを通じて、国際競争力のある個性輝く大学づくりを推進することを目的としています。

(「21世紀COEプログラム」(日本学術振興会)より)

かなり壮大な文面ですが、113件すべての拠点についてこの目的がある程度達成されたのだとしたら、それは大変な成果だと思います。

審査にあたられた方々を信頼しないわけではないのですが、国が行う事業とその評価には、しばしば「多額の税金をつっこんだ以上、成果が出なかったとは絶対に言えない」という力学が働きます。
ですから、こういった審査結果だけで評価を決めるのではなく、他の成果も合わせて総合的に見ることも大事でしょう。

そもそも21世紀COEプログラムの目的は、世界最高水準の研究教育拠点の形成。
であれば、このプログラムからは今後も、継続的に多くの優れた論文が発表されたり、優秀な研究者が何人も世界に羽ばたいていったりするのでしょう。
そうなると、本当にこの通りの成果が出たかどうかは、それこそ今後、各学会での評価という形で表れてくるのかもしれません。

ところで中日新聞には、↓こんな記事がありました。

最高評価を学校別でみると、京大が「先端生命科学の融合相互作用による拠点形成」など5件で最多。国立が12校、25件だったのに対し、私立は慶応大など3校、6件だった。5つの分野別では「化学、材料科学」の9件が最多だった。

(「27%が『期待以上の成果』 21世紀COEプログラム」(中日新聞)より)

21世紀COEプログラムの制度がスタートしたときには、各メディアはこぞって「○○大学が最多の採択」のように、採択件数のランキングを報じていました。

しかし今回の「結果」について大学別の件数を報じているのは、少なくともネット上でマイスターが見つけたのは、まだ上記の記事くらい。
採択の時の各メディアの報道フィーバーぶりは一体何だったの? というくらいに寂しい状況です。

本来ならこちらの方が重要なはずなのですが。
うーむ、メディアのあり方について考えさせられますね。

評価結果は↓こちらにありますので、興味のある方はご覧ください。

■「事後評価結果一覧(分野別)」(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/11/07112107/002.htm

マイスター、試しに

「設定された目的は十分達成され、期待以上の成果があった」=3点
「設定された目的は概ね達成され、期待どおりの成果があった」=2点
「設定された目的はある程度達成された」=1点

……として、各大学の平均点を算出してみたところ、採択件数が多い大学の中では、

 ○大阪大学 2.6点(採択7件中、最高評価が4件)
 ○北海道大学 2.5点(採択4件中、最高評価が2件)

の2校ががんばっているという結果になりました。
このように今回の評価結果も、切り口次第で色々な見方ができるのかなと思います。
皆様も、色々と数字を分析してみてください。思わぬ発見があるかも知れません。

以上、マイスターでした。