マイスターです。
最近、良い意味で、大学間の競争が加速している気がします。
【教育関連ニュース】—————————————–
■「早稲田大、留学生8千人受け入れへ 5年以内に」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1017/TKY200710170345.html
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早稲田大の白井克彦総長は17日、5年以内をめどに8000人の外国人留学生を受け入れるとともに、早大からも8000人を海外の教育機関に留学生として派遣する方針を明らかにした。早大は現在、約2400人の留学生を受け入れ、また約1000人を早大から海外に出しているため、一気にキャンパスの国際化を加速する考えだ。
受け入れる8000人は半分を大学院で、残りの半分を学部で想定。実現すれば、全学部生の1割程度が外国人になる。
白井総長は「まず学生寮の拡充が必要」とし、現在、日本人も含めて約1000人の収容能力となっている寮を5000人規模とし、「外国人と日本人が交流する全人教育をめざしたい」とした。
(上記記事より)
125周年の記念日を目前に控え、「第二の建学」に向かって準備を進める早稲田大学。
これも、そんな一連の動きのひとつなのかもしれません。
8000人というと、ちょっとした大学の総学生数を上回る規模。
高田馬場が、いきなり国際都市になりそうな勢いです。
この話にリアリティを感じるのは、ちゃんと、「学生寮5000人分」という計画が
前提としてあるところ。寮を整備せずに留学生を世界中から呼ぶというのは、やっぱり無茶ですからね。
高田馬場からそう離れていない範囲で、5000人の留学生の寮を整備するのは大変そうで、果たしてどのように準備するのか想像がつきませんが、このように大きく報じられる以上は、実行するのでしょう、たぶん。
ただ、これだけの留学生を集めるためには、世界中に営業をかけられるプロのチームが必要だと思います。
立命館アジア太平洋大学(APU)は学生の4割が海外からの留学生、世界78カ国から2000人が来ているという珍しい大学ですが、20名を超える海外担当の学生募集チームがあるそうです。
早稲田大学の「8000人」が、「何カ国からの8000人」をイメージしているのかわからないのですが、これだけの留学生を集めるのなら、相応のスタッフが必要でしょう。
そういったスタッフの養成を行わなければなりませんよね。
また、8000人の国際色豊かな学生達が寮生活を送るのであれば、様々なトラブルも起きるでしょう。そういった問題に対応する人も必要になります。
ちなみに日本人学生も8000人を海外に送り出す構想であるとのこと。こちらも凄いです。「できるだけ多くの学生が在学中に一度は海外で勉強できるようにしたい」という方針なのだとか。
これは、良い取り組みだと個人的には思います。
ただこちらについても、それだけの提携先を探すのは、大変です。
留学中の学生のケアも含め、専属のスタッフチームが必要になってきそうです。
いずれにしても、ちゃんとこの計画を実現させようとするなら、教職員、特に職員組織の構成に大きく影響を与えることは確かです。
職員のキャリアパスも、ちょっと変わるかも知れません。何かしらの研修なども、必要になりそうな気がします。
つまり、これまでの方法論の延長では、実現できないような改革だと言うことです。
冒頭の記事は、その辺りも見越した上での報道なのかどうか、ちょっと気になるところです。
でも個人的には、ぜひそこまで徹底して、実現してほしいと思います。
5年後の高田馬場がどうなっているか、要注目です。
以上、マイスターでした。