マイスターです。
海外のニュースから、日本に関する情報を得られることってありますよね。「COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 」のような雑誌も発刊されていますし、webで海外のニュースを読むことも今は簡単です。
たまに、「えっ?」という、ちょっとした発見があります。
【教育関連ニュース】—————————————–
■「米国の各大学、韓日中で留学説明会」(中央日報)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=81610&servcode=400§code=400
————————————————————
米教育相が率いる初の「米大学総長の使節団」が留学生を誘致するため、韓国・日本・中国を訪れる。米国務省が7日伝えたところによると、スペリングズ教育長官と教育・文化を担当するパウエル国務次官補は12人の大学総長らと共に、13日からアジアを歴訪する。
使節団はジョンズ・ホプキンス大、ライス大、インディアナ大、カリフォルニア大、オハイオ州立大、ニューヨーク州立大、、フロリダ大、シアトルパシフィック大など12校の総長、学長らからなる。米教育省・国務省が主管する「国際教育の週間」を迎えてアジアを歴訪するこれらは、日本を経て14日にソウル入りし、2泊の後の16日、中国へ向う。
これらは韓国を訪問する期間中に、韓国内大学の総長や教職員、教育人的資源部の関係者はもちろん、大学生らにも会い、米国の教育システムと各大学を紹介し、留学生を誘致するための活動を行なう。
(上記記事より)
これは韓国の「中央日報」の記事なのですが、よく見たら日本も関わっておりました。
日本のメディアは、まだあんまりこのことを報じていないみたいです。当日のニュースで取り上げるだけなのかも知れません。(アメリカは今、選挙関連の報道の方が熱いですから、目がそちらに行っちゃっているのかも)
でも、この内容はちょっと気になりますよね。
↓アメリカ教育省のサイトに、それと思しきプレスリリースが掲載されていました。
■「Education Secretary Margaret Spellings, Assistant Secretary of State Dina Powell to Lead Delegation of U.S. University Presidents to Asia」(U.S. Department of Education)
http://www.ed.gov/news/pressreleases/2006/11/11082006.html
「12校の学長」のお名前と所属が書かれています。
(※ちなみにパウエルさんと聞くと、つい元国務長官の「コリン・ルーサー・パウエル」氏を思い浮かべますが、この記事に出てくる「パウエル国務次官補」は、ディナ・ハビブ・パウエルというお名前で、女性の方です)
どうやら、米教育省・国務省が主管している「International Education Week」(国際教育週間)にちなんでの行動であるようです。
アメリカが「国際化」と言った場合、たいていそれは「アメリカ化」の意味だったりするんだよな、なんていう思いがつい頭をよぎりますが、プレスリリースでも率直に、アメリカの大学教育を売り込みに行くんだと書かれています。
教育省の長官や国務次官補と12大学のトップがPRのためにやってくるわけですから、アメリカ留学に興味を持っている方にとっては、非常に豪華なサービスだと言えるでしょう。
(立場によってはこれを「黒船の脅威」のように感じる人もいるわけです、たぶん)
高等教育におけるアメリカの強さについては、研究力や教育力、豊かな資金など、様々な要因が指摘されていますが、こういう地道なPR活動にも手を抜かないのはさすがです。
冒頭でご紹介した中央日報の記事には、
総長らが留学生の誘致に積極的に臨むようになったのは、他の国に優秀な学生を奪われているとの判断のため。
04年と05年に米大学の留学生数は99年と2000年に比べて17%増えたが、これはフランス(81%)、日本(108%)、オーストラリア(42%)を下回るもの。(中央日報記事より)
とあります。もう十分集めてるじゃねぇか、という発想は、彼らにはどうやらないようです。これだけ繁栄を極めている国がこれだけの努力をしているわけですから、我が国もがんばらないといけませんね。
さて、中央日報の記事を読む限り、どうやら日本には13日にやってくるみたいです。
どこでPRするのかな、と思って調べたら、見つけました。
■「米国留学の魅力再発見! 米国教育省長官、国務次官補、米国12大学学長を招いての学生とのコミュニケーション・セッション」(早稲田大学留学センター)
http://www.cie-waseda.jp/studyabroad/detail/detail.php?nid=350
早稲田大学との共催なのですね。
[開催目的と参加の御願い]
2006年1月に、米国ライス国務長官並びにスペリング教育省長官により、米国において初めて開催された「全米大学長国際教育サミット」での協議にもとづきスペリング教育省長官、パウエル国務次官補、ジョンズ・ホプキンス大学やライス大学はじめ全米を代表する12大学の学長が来日します。
この代表団は日本を皮切りに、韓国、中国を歴訪し、米国高等教育の魅力を伝え国際教育の重要性について各国の学生の方々を中心に教育関係者と直接語り合うシンポジウムを行います。
最初の訪問国となる日本においては、会場をここ早稲田大学にて早大生だけではなく他大学の学生のみなさまをはじめ、国際教育・交流担当の教職員の方々と語り合う場が設けられました。
是非、この大変貴重な機会に数多くの皆様にご参加いただき、米国高等教育の実情について理解を深めていただきたいと思います。
(上記リンクより)
[参加対象]
(1)早大生及び各大学の学生
(2)早大及び各大学の国際教育・交流担当の教職員
(3)早大及び各大学の教職員で開催テーマに関心のある方
(4)国際教育・交流関係に興味をお持ちの方々
(上記リンクより)
どうやら、他大学の教職員も参加していいみたいです。これはうれしい。
「今回は、学生と長官・学長との対話を主眼としておりますので。大変恐れ入りますが、学生以外の方が参加を希望される場合には、できるだけ多くの学生のみなさまをお誘い合わせの上参加をお申し込みください。」とありますから、参加を希望される方は、周囲の学生さんに声をかけましょう。
あ、自分が留学したい、ってのもアリですよ、たぶん。
こうなれば、せっかくの機会ですから、ご興味のある方は申し込まれてみてはいかがでしょうか(もう直前ですけど……)。
以上、マイスターでした。