障害を持つ若者を大学に、そして社会に 「DO-IT Japan」プログラム

マイスターです。

障害がある人々を大学に。
これはとても大きな意味を持つ活動なのですが、日本ではあまり進んでいないそうです。

一体、何が問題なのか。どうすればそれを解決できるか。
そんなことに取り組むプロジェクトが、日本で始動しました。

【教育関連ニュース】—————————————–

■「『障害を持つ若者を大学、そして社会に』–産官学で取り組むDO-IT Japanプログラム」(ZDNet Japan)
http://japan.zdnet.com/sp/feature/07csr01/story/0,3800078306,20353794,00.htm
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独立行政法人 日本学生支援機構の調査によれば、日本の大学に在籍する障害を持つ学生の数は約5000人。これは障害を持つ学生数の0.16%しか大学に進学できていないことを意味する。これに対し米国では、障害を持つ学生数の11%にあたる約200万人が大学に在籍しているという。

これほどの差が生まれるのは、米国では財政支援や法律の整備に加え、高校生に対する大学のさまざまな支援活動が大きな要因となっている。実際に米国を旅行したことのある人であれば、空港やホテルをはじめ、さまざまな場所において障害を持つ人たちに対する日本以上に手厚いサポートを目にしたことがあるだろう。

こうした取り組みのひとつにワシントン大学が実施している「DO-IT(Disabilities, Opportunitied, Internetworking & Technology)」プログラムがある。

DO-ITプログラムは、全米から高校生が参加する夏休み2週間の障害を持つ学生を支援するためのプログラム。1993年より毎年開催されており、すでに数多くのアシスティブテクノロジ(障害を持つ人の生活を支援する技術)研究の実績があるという。同プログラムから毎年、数多くの参加者が大学に進学し、その後社会に活躍の場を広げている。

日本でも2007年3月に、「DO-IT Japan」プログラムを実施することを発表。7月25日~29日の5日間、東京大学先端科学技術研究センターなどの会場において「DO-IT Japan 障害のある高校生、高卒者のための大学体験プログラム」が開催された。

(上記記事より)

詳細については、上記のリンク先をどうぞ。

「DO-IT」プログラムについては、以下のリンク先も参考になります。

■DO-IT(英語)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2007/07/31/microsoft/

実際に今回日本で行われたプログラムの内容は↓こちら。

■「障害のある高校生のための大学体験プログラム」(DO-IT Japan )
http://www.doit-japan.org/

というわけで、「DO-IT Japan」は、3月に東京大学とマイクロソフトが共同で立ち上げたプロジェクトです。
IT活用に関する技術的なサポートだけでなく、

夏季の大学体験プログラム後は,オンラインメンタリング(インターネットを通じた先輩や専門家からの助言)のメーリングリストを通じて,引き続き進学,就職,テクノロジー利用等に関する相談や支援を受けることができます。

(「障害のある高校生,高卒者のための大学体験プログラム」(DO-IT Japan)より)

など、自己実現のための総合的な支援を行うようです。

今回、新たに設立された任意団体DO-IT Japanには、東大だけでなく早稲田大学や日本福祉大学、広島大学大学院などからも役員が参加しており、このプロジェクトを通じて「多くの大学を巻き込んで」(同)、大学を変えていくことが狙いだ。

(「障害のある若者を大学に – 東大とマイクロソフトのプロジェクトが始動」(マイコミジャーナル)より)

……というわけで、東大だけでなく、多くの大学を巻き込み、高等教育全体を変えていこうという姿勢です。

産学連携で行われる、一種の社会事業です。
これは、非常に意義があるプロジェクトではないかと思います。

東京大学先端科学技術研究センター特任教授でDO-IT Japan会長を務める中邑賢龍氏は、「障害を持つ若者を受け入れる体制が、まだまだ大学側に整っていない。たとえば、文字が書けないために入試を受けられない若者もいる。しかし、ワープロを使うことを認めれば試験は受けられるはず。大学に行けないから就職して社会に出ることもできない。このような悪循環を断ち切るために何かをしなければならない」と話す。

同氏は、「DO-IT Japanは受験勉強の場ではなく、障害者の自立を支援するための取り組み。大学に進学できるかどうかは本人しだい。そのためには、障害を持つ若者同士が大学進学するための情報を共有するためのネットワークをテクノロジの活用により実現することが重要になる。高いハードルだが、それを乗り越えるための支援を行っていきたい。今すぐには難しいが将来的には大きな変化につなげていきたい」と話している。

(「『障害を持つ若者を大学、そして社会に』–産官学で取り組むDO-IT Japanプログラム」(ZDNet Japan)より)

障害がある方の社会参画という課題は大きく、複雑です。
どこから手をつければいいか、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。
ただ、その中でも「大学が取り組めること」というのが、確かにあるわけです。

自分自身、まだ何ができているというわけではありませんが、まずは自分達にできることを探して、とりあえず始めてみることが大事なのだろうな、と思います。

特に大学がこうしたことに取り組むということは、社会に対して非常に大きな影響を与えるはず。
忙しい中で、普段はこういった対策が後回しにされてしまっているかもしれません。
でも今回、せっかく上記のようなプロジェクトも立ち上がったようですから、参加されてみるのもいいかもしれませんよ。

以上、マイスターでした。

3 件のコメント

  • 元記事のZDNet Japanが悪いのですが、気になった表現があったので。
    「障害を持つ」は不快用語です。障害者は自分から障害を持ったわけではありません。「障害が(の)ある」と表現すべきです。
    閲覧者の多いブログゆえ気を付けられるのがよろしいかと、老婆心ながら。

  • 元大学関係広告会社社員さま>
    こんにちは。
    ご指摘、ありがとうございます。確かにそうですね、不注意でした。さきほど、自分の文章の部分については、「障害がある」と修正しました。
    (記事を引用した部分については、勝手に変えるわけにもいきませんので、そのままにしてあります)