ニュースクリップ[-8/5]「オープンキャンパスで勝負 受験生争奪『夏の陣』」ほか

マイスターです。

この一週間、ずっと(仕事で)大学に通っていました。
これだけいるとキャンパスや、そこにいる方々に愛着がわいていきますね。

日曜日になりましたので、恒例、ニュースクリップをお届けします。

「熱い」夏。
■「オープンキャンパスで勝負 受験生争奪『夏の陣』」(SankeiWEB)
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/kyouiku/070804/kik070804000.htm

夏休み真っ最中のこの時期、全国の大学はオープンキャンパスに訪れる高校生らでにぎわっている。受験シーズンはまだ先とはいえ、大学にとっては、参加者数でその年の志願者数がある程度分かるといわれる一大イベントだ。そんな中、早稲田大は4日、関西で初めてオープンキャンパスを開催。関西大は大阪以外から来た受験生を対象に下宿生を交えてのパネルディスカッションを盛り込むなど、受験生争奪の「夏の陣」を繰り広げている。

(上記記事より)

詳細はリンク先をご覧ください。

オープンキャンパスは、最も深い情報を提供できる、大学選びの最重要メディアです。うまくすれば、「この大学じゃなきゃ嫌だ!」という状況を作り出すことすらできてしまいます。

逆に言うと、たとえ何万人もの来場者を集めたとしても、そこで出会う教職員や学生に笑顔がなかったり、公開講座がつまらなかったり、対応がお役所的だったりしたら、いっきに印象は悪くなります。
(他の志望校のオープンキャンパスと比較されている、ということをお忘れなく!)

動員数だけでなく、「質」にもご注意ください。

(過去の関連記事)
・オープンキャンパスシーズン到来 「公開講座」にはその学科のエースを(2007年07月22日)
https://unipro-note.net/wpc/archives/50329240.html
・大学に恋させよう! 「ウォンツ」にこだわるオープンキャンパス(2006年07月18日)
https://unipro-note.net/wpc/archives/50223050.html

パイロット養成課程、続々。
■「法大がパイロット養成へ 福島空港に実習拠点」(京都新聞)
http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2007080200130&genre=G1&area=Z10

法政大は2日、航空機のパイロットを養成する「航空操縦学専修」を来春、工学部を再編して発足する理工学部の機械工学科に開設すると発表した。

操縦訓練などの実習は福島空港を拠点に実施。民間のフライトスクールとも連携、将来的には自前の訓練用航空機や格納庫、駐機場などを整備する。法大によると、大学のパイロット養成課程で、国内のフライト実習環境を整えるのは初めてという。

カリキュラム作成など教育プログラムの構築には、日本航空や国土交通省航空局などが協力する。4年間で自家用操縦士資格を取得した後、大学院航空操縦学専攻(仮称、設置予定)での2年間で、事業用操縦士資格の取得を目指す。

定員は30人。4年間の学費は約1150万円で、大学側は「実習での海外留学の滞在費などが不要なので、高くない」とみている。

(上記記事より)

東海大学、桜美林大学に続いて、法政大学もパイロット養成コースを新設します。
前の二校が、海外での実習を必修としているのに対し、法政大学は国内でフライト実習が可能だとのことです。

ただ、良く読むと「4年間で自家用操縦士資格を取得した後、大学院航空操縦学専攻での2年間で、事業用操縦士資格の取得を目指す」とあるのですが、旅客機のパイロットになることを目標にする場合、実質的に6年課程ということになるのでしょうか。

東海大学、桜美林大学のコースは、サイトなどを読む限り「4年間で事業用操縦士になれる」と思われるのですが。
↓ちなみに、自家用操縦士と事業用操縦士では、必要な飛行時間が違います。

■「パイロットになるには」(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/kokkasiken/pilot01_.html

いずれにしても、様々な課程が用意されるのは、受験生にとっては有り難いことなのではないでしょうか。

(過去の関連記事)
・大学で、航空機のパイロットを目指そう(2006年11月30日)
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50267784.html

理学部連携。
■「信大など5大学の理学部 効率化へ連携協定締結」(信毎web)
http://www.shinmai.co.jp/news/20070801/KT070731ATI090001000022.htm

信大理学部(松本市)は31日、茨城大、埼玉大、静岡大、富山大の各理学部と教育連携協定を結んだと発表した。国からの補助金(運営費交付金)が減る中、講師の相互派遣や施設の共同利用で効率化を目指す。他大学の同じ学部と教育連携協定を結ぶのは、信大で初めて。

3年前に茨城大の呼び掛けで5大学の理学部長が集まって連携を模索してきた。このほど茨城大で開いた会合で、教育研究の活性化や、情報交換などのために相互協力することを確認、各理学部長が協定書に署名した。

具体的な内容は近く開く実務者の協議で決める。構想では、他大学の非常勤講師を旅費負担だけで受け入れたり、研究施設を相互に利用できるようにしたりする。公募研究への応募や実地調査(フィールドワーク)などでも連携を考える。

(上記記事より)

国立大学の理学部が連携しています。

上で挙げられているような試みの他、子供を対象にした理科教育のプログラムなどを立ち上げるのもいいのでは、なんてふと思いました。
5つの国立大学の理学部教員がそろったら、人数的にも、内容的にも、相当な分野をカバーできそうです。

明らかな定員割れ、拡大中。
■「私大定員割れ、依然4割/志願倍率の格差拡大」(四国新聞)
http://www.shikoku-np.co.jp/national/social/article.aspx?id=20070801000017

今春の大学入試で入学者数が定員を下回る「定員割れ」になった4年制の私立大学の割合は、過去最悪だった前年とほぼ同じ39・5%だったことが31日、日本私立学校振興・共済事業団の調査で分かった。

事業団は「結果としては横ばいだが、大規模私大と地方の中小私大の間で志願倍率の差が拡大しており、二極化の傾向が強まっている」と指摘。18歳人口の低下による「大学全入時代」に、大学の経営基盤が依然厳しい状況であることが明らかになった。

調査は私大のほぼ全校に当たる559校が対象。定員割れの大学数は前年と同じ221校だが、このうち入学者が定員の70%に満たない大学は前年の62校から73校に増えた。最も低い大学は16%だった。

(上記記事より。強調部分はマイスターによる)

最後の段落の内容が、重いです。
数人足りなくても「定員割れ」になるのですが、そうではなく、「7割しか集められない定員割れ」です。

地方医学部の定員増加。
■「国公私立11大学、医学部定員の増員を申請…文科省認可へ」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070803i212.htm?from=main2

文部科学省は3日、国公私立の11大学が、2008年度からの医学部定員の増員を申請したと発表した。

同年度から10年間、各大学がそれぞれ10人増やし、全体で110人の定員増となる。

(略)今回の申請は、政府が昨年8月に決めた「医師確保総合対策」で、医師不足が深刻な県の大学医学部に対し、最大10年間の暫定的な定員増を認めたことに伴う措置だ。

国立8大学(弘前大、秋田大、山形大、新潟大、山梨大、信州大、岐阜大、三重大)、公立1大学(福島県立医科大)、私立2大学(岩手医科大、自治医科大)が申請した。

(上記記事より)

深刻化する地方の医師不足を解消するための施策です。
ただ結局、卒業後にその地域に定着してくれないと、せっかくの定員増も意味がありません。各大学が、そのあたりにどう取り組むか、注目したいところです。

(過去の関連記事)
・医師不足を解消するための大学の試みあれこれ(2007年04月09日)
https://unipro-note.net/wpc/archives/50304242.html
・医学部の「へき地枠」医師不足の解消なるか(1):自治医科大学の仕組み(2007年05月15日)
https://unipro-note.net/wpc/archives/50312987.html
・医学部の「へき地枠」医師不足の解消なるか(2):手を打っておくべき課題は?(2007年05月16日)
https://unipro-note.net/wpc/archives/50313008.html

以上、今週のニュースクリップでした。

今週も一週間、暑い中、本ブログをご覧くださり、ありがとうございました。

これからも、やっぱり暑いですが、どうぞよろしくお願いいたします。

マイスターでした。