ニュースクリップ[-6/10]「顧客から苦情殺到 松井証券、一橋大との共同研究延期」ほか

今週は、大学まわりをしていたマイスターです。

このブログを読んでくださっている方の中には、マイスターをキャンパスで見かけた方もいらっしゃるかも知れません。

さて、日曜日ですので、一週間のニュースの中からいくつかを選んでご紹介したいと思います。

研究のための調査に苦情?
■「顧客から苦情殺到 松井証券、一橋大との共同研究延期」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200706060328.html

個人投資家の投資行動について一橋大と共同研究することで合意していた松井証券は6日、研究の実施を無期限で延期する、と発表した。松井の顧客の株式売買データなどを匿名で一橋大に提供する計画だったが、提供に同意しない顧客からの問い合わせが3000件以上も寄せられたため。松井は「研究について説明不足の面もあり、延期を決めた」としている。

研究は「行動ファイナンス」と呼ばれる理論に基づき、投資家の行動原理を解明することなどが主な目的。松井は年齢、職業、投資経験などのデータを、個人を特定できない形で提供する考えだった。

(上記記事より)

研究のための調査、それも個人を特定しない形でのデータ利用ということですが、上記のような形になってしまったようです。

■「5月30日:行動ファイナンスに関わる研究への協力について(PDF)」(松井証券)
http://www.matsui.co.jp/company/press/pdf/ir/pr070530.pdf
■「6月6日:行動ファイナンスに関わる共同研究の無期延期について(PDF)」(松井証券)
http://www.matsui.co.jp/company/press/pdf/ir/pr070606.pdf

↑これらが、松井証券のプレスリリースです。
個人的にはそんなに問題のある内容だとは感じられませんし、研究が進めば顧客にとってもメリットがあるんじゃないかと思うのですが、個人情報の扱いに敏感な方が多かったということでしょうか。

授業が実施不可能に。資格も取得不可能に。
■「助産学の授業、見通し立たず」(新潟日報)
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=394

上越市の県立看護大(中島紀恵子学長)が2006、07の両年度、出産減による実習先不足や看護系大学の増加に伴う教員不足などで、助産師国家試験の受験資格を得る上で必要な授業を行えなかったことが2日、分かった。08年度も改善の見通しは立っていない。助産師を目指して入学した学生は困惑している。

同大学は02年度に開学する際の募集要項で、正常分娩(ぶんべん)の赤ちゃんを取り上げる1年間に10回の実習と、「助産学」(ともに4年次に選択)を履修すれば、助産師国家試験受験資格を得られると明記していた。

しかし、1期生10人が受講を希望した05年度は、出産数の減少傾向で実習先を十分に確保できず、履修できたのは1人だけ。さらに全国で看護系大学が増えたため、教員が他大学へ相次いで転出し、6人いた助産学の教員は05年度末に3人に半減した。06年度以降、助産学の授業は休講となっている。

2期生は履修できないまま今春卒業。現在の4年生、3年生も履修のめどは立っていない。募集要項は06年度から、受験資格取得の記述を取りやめた。

授業を受けられなかった助産師志望の4年女子(21)は「卒業後に県外の学校で助産学を学ぶつもりだが、4年間の学費に加え、さらに授業料がかかるため、親に申し訳ない」と困惑している。

(上記記事より)

募集要項に明記していた「助産学」の授業が準備できないという事態になっているそうです。実習先と、教員の確保が難しいためだとのことです。この授業が、助産師の国家試験に関わっているということもあり、学生側は困惑しているという報道です。

大学にとっても、もう手の打ちようがないという事態なのでしょうが、学生からすると「話が違う」と言いたくもなるでしょう。募集要項で約束していたことを、大学側の都合でキャンセルしたのですから。
助産師を目指して入学した学生もいるようですから、大学側には、自分達が言った分の責任を果たす義務があるはずですが、上記の記事を読む限り、負担は学生個人が負っているようです。

他の学校で助産学を学び直す羽目になった方の学費は、大学が負担してもいいのでは? と個人的には思うのですが、どうなのでしょうか。

コクダイパンよ大志を抱け!
■「第一回 コクダイパン会議」(国立大学一般職員会議)
http://kokudaipan.web.fc2.com/

コクダイパン。
「国立大学一般職員」の略。響きが面白いです。

このコクダイパンな皆様による、史上初の自発的な全国会議が、7月15日(日)に京都で行われるそうです。特定の機関主催の研修・会議ではなく,あくまでも自発的に有志で行う会議だとのこと。おぉ、なにやら熱いモノを感じますね。個人的には、こういうのは大好きです。
残念ながらマイスターは参加資格を満たしていないのですが、国立大学一般職員の皆様は、ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。

このコクダイパン、↓ブログもあります。
今後の動きはこちらに掲載されていくでしょうから、コクダイパンな方はチェックしてみると良さそうですよ。

■「国立大学一般職員会議スタッフのBlog コクダイパンよ大志を抱け!」
http://jimupan.blog77.fc2.com/

レポート代筆サービス、広告載せません。
■「 Google、論文代筆サービスの広告を禁止」(スラッシュドット ジャパン)
http://slashdot.jp/articles/07/05/28/0056258.shtml

BBC Newsの記事によると、Googleは、論文/レポートの代筆を行う企業の広告を禁止することにしたようだ。

この種の企業は大学の学生を主な顧客とし、要望に応じてアカデミックな論文や授業用のレポートを代筆する。大学の関係者から「不正の温床」として非難されていた。

(上記記事より)

マイスターも、以前からGoogleの広告欄で「これってレポート代筆サービスの広告では?」と思われるリンクをしばしば見かけておりました。
最近見ないなぁと思っていたら、Googleが上記のように、会社として方針を決めたのですね。

集中できるから病院で受験勉強?
■「大学受験生ら、高気圧酸素でリフレッシュ 四川省」(人民日報社)
http://www.people.ne.jp/2007/06/07/jp20070607_72068.html

四川省遂寧市の各学校では、年に一度の全国統一大学入試(高考)を目前に控えた受験生が、ベストの状態で入試に望めるよう、学習、休憩、栄養、心理面などに関する計画を制定した。写真は同市の病院で、リフレッシュ効果がある高気圧酸素を吸いながら復習を行う受験生たち。

(上記記事より)

記事の写真をご覧ください。すごい光景です。
この写真だけ見ると、リフレッシュできているとはとても思えないのですが……集中力が高まっているのでしょうか。
(「これじゃないと集中できない!」なんていう体質になってしまったら、かえって困るような気も)

以上、今週のニュースクリップでした。

今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

マイスターでした。