マイスターです。
さて、日曜日になりましたので、今週も一週間の教育ニュースの中から、いくつかを選んでご紹介します。
【商店街と学生が連携。】
■「キャップを集めワクチン世界へ 松戸市商店会連合会 千葉大生と共同キャンペーン」(千葉日報ウェブ)
松戸市商店会連合会(岩田富久司会長)は、ペットボトルのキャップを回収しリサイクルした収益金で世界の子どもたちにワクチンを届けるキャンペーンを展開する。加盟約千七百店舗でポスターを張り出し回収の呼びかけをするなどして、商店街発の社会貢献に取り組む。千葉大学園芸学部の環境サークルと組む「産・学」共同プロジェクトとなる。
キャンペーンの名称は、「ペットボトルキャップで世界の子どもたちにワクチンを届けよう!」。近年、プラスチック製のペットボトルのキャップを廃木材と混合して、新たな板材にするリサイクルが注目されている。同連合会では、このキャップのリサイクルに着目し、社会貢献につなげようと事業を企画。来月一日から来年の三月末までキャンペーンを実施することを決めた。
各店舗で回収したキャップは、同連合会で集約した後、千葉大園芸学部の環境サークル「マツコ」(長島郁代表)に引き渡す。「マツコ」がリサイクル業者に回収してもらい、そこで得た収益をワクチン購入費用に充てる仕組みだ。キャップ八百個で一人分のワクチンが購入できるという。
(上記記事より)
ペットボトルのキャップを集めてワクチンを届けよう、という取り組みは、最近、静かに広まっているようです。
■「ペットボトルキャップ回収協力」(世界の子どもにワクチンを 日本委員会)
■「ペットボトルキャップ回収協力」(NPO法人 エコキャップ推進協会)
というわけで松戸市商店会連合会と、千葉大学の園芸学部サークルとが連携。
「千七百店舗でポスターを張り出し回収の呼びかけをする」とのことですから、これはなかなかの規模です。
大学は直接絡んでいないのかも知れませんが、こんな連携のあり方も素敵ですね。
【学生の需要に応えられるか。】
■「国民年金の学生納付特例 大学、窓口開設に及び腰」(河北新報)
所得の少ない20歳以上の学生が、在学中の国民年金保険料を後払いできる学生納付特例の申請が本年度、大学でも可能になった。東北では東北大(仙台市)など4校が窓口を開設したものの、事務作業の負担や書類紛失のリスクなどを懸念し、ほとんどは及び腰だ。
社会保険庁は4月、特例事務法人の指定を受けた大学、短大が市区町村の代わりに学生納付特例申請を取り次げるよう改めた。東北で指定を受けた大学は東北大のほか、東北芸工大(山形市)、富士大(岩手県花巻市)、東北公益文科大(山形県酒田市)。
宮城社会保険事務局の中村厚・国民年金第二係長は「住民票のある自治体まで行かずに済み、学生にとっては選択肢が増える」と説明する。
各県の事務局は4年制大学を中心に指定を働き掛けたが、大学からは「対応できる人手がない」「万が一、申請書を紛失したら学生の一生にかかわる。責任が重すぎる」と不満の声が上がる。
特に運営費交付金の削減が続く国立大は、負担増に二の足を踏む。申請を取り次ぐ4校のうち、国立は東北大だけだ。
(上記記事より)
詳細は、元記事をご覧下さい。
国民年金の学生納付特例の申請を行おうという方は、少なくないと思います。そこで、大学が、その申請手続きの窓口になれるという制度がスタートしました。
手続きが大学でもできるのなら、学生にとっては便利でしょう。窓口を設けた上で、大学がしっかりPRを行えば、年金未納の件数も少しは減少するかも知れません。
ですが、「及び腰」の大学が多いとのこと。
「対応できる人手がない」というのに加え、「書類を紛失した場合の責任が大きい」といった理由を、大学側は語っているそうです。
書類の保管はさておき、年金に対する質問に答えるのは、それなりに知識がいるでしょうけれど……うーむ。
岩手大では7月、社会保険事務所の職員が直接出向いて申請を受け付けた。年度内に計4回予定しており、場所の提供やポスター掲示で協力する方針だ。
(上記記事より)
↑こういう解決法もアリだとは思います。
【侮れないハチ。】
■「岩手大でスズメバチ被害が多発」(IBCニュースエコー)
岩手大学のキャンパスで、スズメバチに襲われる被害が多発しています。昨日までの3日間で、少なくとも19人が刺され、大学では注意を呼びかけています。
岩手大学では先月中旬以降、スズメバチに刺されたという被害が報告されはじめ、学内の保健管理センターには、今週火曜日から3日間で、合わせて19人の学生や職員が、刺されて駆け込みました。中には更なる治療が必要と判断されて、救急車で搬送された人もいたということです。岩手大学は雑木林に囲まれているため、スズメバチにとって絶好の環境にあり、屋根の下や木の穴の中など、あちこちで巣が作られています。岩手大学ではこれ以上被害者が出ないよう、徹底して駆除を行うほか、巣に近づかないよう呼びかけています。
(上記記事より)
岩手大学でスズメバチが猛威をふるっています。
3日間で19人が刺されたとのことですから、思いの外、大きな被害が出ている模様。
緑が多いキャンパスを持つ大学は、少なくないでしょう。
皆様の大学でも、ご注意下さい。
【学生によるイベントで街を活性化。】
■「Tシャツ・傘で「ゆうえんち」6日から…神戸大大学院・灘」(読売オンライン)
神戸大大学院の学生らが6、7日、神戸市灘区の六甲道南公園で、不用になったTシャツ3000枚と傘500本を再利用したイベント「まちTゆうえんち」を開く。昨年に続き2回目。学生たちは「地元への愛着を深め、学生と住民が刺激し合って街を盛り上げていきたい」と意気込んでいる。
学生40人が昨年5月、「地域ともっと触れ合いたい」と「まちプロジェクト実行委員会」を発足させた。昨年はTシャツ6000枚を再利用し、1500枚を灘区の都賀(とが)川に一斉に掲げるなどした。今年は、新たに同区の水道筋商店街を中心に不用な傘を回収。傘で風車を作るほか、裏返した傘に、丸めたTシャツを投げ込む「かさ玉入れ」などのイベントを開く。また、Tシャツを材料にカバンや草履、髪飾り作りを体験できるコーナーも設ける。
利用した傘はイベント終了後、「善意の傘」として同商店街などに配り、急な雨の時に使ってもらう。代表の工学研究科1年福井良佑さん(23)は「末永く地元と交流するイベントを続けていきたい」と話している。
(上記記事より)
学生の皆さんによる、街の活性化イベント。
かなり充実した内容です。
冒頭でご紹介した松戸の事例同様、こちらも商店街と連携しています。
↓当日の様子はこちらに紹介されています。
神戸大大学院工学研究科の院生14人で組織される「まちプロジェクト」実行委員会は9月6、7日の2日間、神戸市灘区にある六甲道南公園で、不用となったTシャツや傘を使ったイベント「まちTゆうえんち’08」を開催している。晴天となった初日には家族連れなどが訪れ、アトラクションを楽しんだ。
(略)Tシャツで花の形をした髪飾りを作った、同区在住で4才の光野蓮人君は「実行委員の人が優しかった。また来たいです」と笑顔をみせた。
(「Tシャツと傘で公園が変身 まちTゆうえんち 神戸大の院生ら企画」(UNN関西学生報道連盟)記事より)
無事、成功を収めたようですね。
今年で2年目とのことですが、こういったイベントはぜひ、長く継続させていただきたいと思います。
【新入生の保護者が大部屋で雑魚寝。】
■「大学の新学年、つきそいの保護者が超大部屋で雑魚寝」(サーチナニュース)
4日付中国新聞社電によると、湖北省武漢市にある華中師範大学はこのほど、他地域から新入生を送ってきた保護者のため、宿泊スペースを無料開放した。中国の新学年は9月に始まる。
大学生になり、初めて親元を離れて生活する若者も多い。中国では、両親だけでなく祖父母を含めて6人もの大人が新入生につきそうことがある。滞在期間も長い場合には2週間程度だ。また、大学の入試会場にも保護者が受験生を送っていくことが一般的だ。
(上記記事より)
元記事に写真が掲載されていますので、ご覧下さい。
我が子のためという親心は分からなくもないですが、なかなかインパクトのある光景です。
大学が保護者のために場所を提供するという点も、色々考えさせられます。
以上、今週のニュースクリップでした。
今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。
マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。