マイスターです。
「四大メディア」と言えば、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌です。
インターネット広告費がラジオに費やされる広告費を上回るなど、四大メディアのシェアなどにも変化はあります。しかしながら、この四大メディアの影響力は、まだまだ侮れません。
特に、地方の事情に特化したメディアには、大きな可能性が残されているように思います。
そんなわけで今日は、「コミュニティ・ラジオ局」の話です。
↓こんなリリースを見つけたのがきっかけでした。
【教育関連ニュース】—————————————–
■「京都産業大 キャリア教育開発センター 経験と成果をラジオで放送」(京都産業大学)
http://www.kyoto-su.ac.jp/circle/ksup/170/4-4.html
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今春より、本学キャリア教育研究開発センターではラジオ番組の制作を始めた。インターンシップやO/OCFに代表されるキャリア教育科目の成果を発表することが目的だ。本学キャリア教育科目の受講生をメインパーソナリティーとしこの番組は、「京産大『やった・学んだ・これからの私』」と名付けられた。
同番組は、毎月第2・第4水曜日の午前8時00分から15分間放送されている。放送時間は朝の通勤途中に聞いてもらえるよう設定された。NPO京都コミュニティ放送(79.7MHz)で放送している。同放送局は中京区を中心に、市民自 らが情報を発信できるラジオ局だ。前回放送分はネット上でも聞くことが出来る。
大学の一組織がラジオ番組の制作を始めたとのこと。しかも、「キャリア教育科目の成果を発表することが目的」とはっきりかかれているではありませんか。
そんなわけで、これはおもしろそうな取り組みだと思い、さっそくこの番組を放送しているラジオ局について調べてみました。
■京都三条ラジオカフェ
http://radiocafe.jp/index.html
【あなたが番組制作者です・・・。】
「京都三条ラジオカフェ」は市民のための開かれた放送局を目指しています。簡単な手順で、学生からお年寄りまで、どなたでも簡単にラジオ番組を放送することができます。
ラジオカフェでは番組を放送する市民や団体を「番組会員」と呼んでいます。 番組会員の方に、放送時間に応じた「放送利用料」を御負担頂くことで、 番組会員さん自身の番組を放送して頂くことができます。ラジオ番組を放送してみたい方、社会にメッセージを発信したい方など、様々な目的で、 79.7MHz「京都三条ラジオカフェ」をご利用して頂けることを期待しています。
(「番組制作」(ラジオカフェ)より)
■「番組利用料金表」(ラジオカフェ)
http://radiocafe.jp/b_seisaku/b_ryoukin.html
というわけで、京都のコミュニティ・ラジオ局だったのですね。
市民向けに様々な研修や講座を行うなど、市民が関わる活動も活発のようです。カフェも併設されていて、市民の憩いの場になっているみたいですね。いいなぁ。
で、この「京都三条ラジオカフェ」の番組リストを見て、びっくり。
2006年8月15日現在、130程度の番組が放送されているのですが、冒頭でご紹介した京都産業大学以外にも、大学が関わっている番組がいっぱいあるんです。
そこで以下、番組名と、関わっている大学名をご紹介します。(内容は、「京都三条ラジオカフェ」のwebサイトに掲載されていた情報に従っています)
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★京産大「やった・学んだ・これからの私」
http://radiocafe.jp/b_syoukai/kyosan.php?id=kyosan
制作チーム名/ 京都産業大学 キャリア教育研究開発センター
関連サイト/ 京都産業大学 コーオプ教育
http://www3.kyoto-su.ac.jp/feature/ce/index.html
★ぼららじ
http://radiocafe.jp/b_syoukai/volaradi.php?id=volaradi
制作チーム名/ 立命館大学ぼららじ制作チーム
協力名/ 立命館大学ボランティアセンター
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ss/vc/index.html
関連サイト/
http://ritsvc.jp/volaradi/
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ss/vc/home/info/vr.html
★龍大ラジオタックル
http://radiocafe.jp/b_syoukai/radiotac.php?id=radiotac
制作チーム名/ 龍谷大学 社会学部 コミュニティマネジメント学科・李・小黒ゼミ生
★PEACE by PIECE
http://radiocafe.jp/b_syoukai/peace.php?id=peace
制作チーム名/ 立命館大学国際関係学部君島ゼミ有志
★ビビット!ViViラジオ
http://radiocafe.jp/b_syoukai/vivi_radio.php?id=vivi_radio
制作チーム名/ 同志社女子大学アナウンス部
協力名/ 同志社女子大学
関連サイト/同志社女子大学アナウンス部
http://dwclana.web.fc2.com/
★「京都女子大学 みんなのらじお☆」
http://radiocafe.jp/b_syoukai/kyojyo.php?id=kyojyo
制作チーム名/ KWBC京都女子大学放送研究会
協力名/ 京都女子大学
★帝塚山大学トラブルメーカー
http://radiocafe.jp/b_syoukai/tezukayama.php?id=tezukayama
制作者名/ 帝塚山大学放送研究会
関連サイト/ 帝塚山大学放送研究会
http://nara.cool.ne.jp/nara_tbs/
★美食遊 じゅんじゅん
http://radiocafe.jp/b_syoukai/dounaka.php?id=dounaka
制作チーム名/ 同志社女子大学 中島ゼミ
協力名/ 同志社女子大学
★サトゼミ talk to talk
http://radiocafe.jp/b_syoukai/satozemi.php?id=satozemi
制作チーム名/ 立命館大学文学部心理学科 サトウゼミ
関連サイト/ サトゼミサイト
★花園大学Broadcasting
http://radiocafe.jp/b_syoukai/hanazono_bc.php?id=hanazono_bc
制作/花園大学ラジオ制作チーム
協力名/花園大学
関連サイト/http://www.hanazono.ac.jp/
★~今晩のおつまみに~ スナックエンドウ
http://radiocafe.jp/b_syoukai/snack_endou.php?id=snack_endou
制作・出演/立命館大学遠藤ゼミ
協力名/立命館大学
★SAGA ART STATION
http://radiocafe.jp/b_syoukai/sagaart.php?id=sagaart
制作チーム名/ナビゲーター:坪内貴宏ゲスト:京都嵯峨芸術大学関係者(教員、学生、卒業生など)
関連サイト/http://www.kyoto-saga.ac.jp/
インターネット放送http://radiocafe.jp/sagabi/index.htm
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以上、いかがでしょうか?
このように京都のコミュニティ・ラジオ局では、大学のコンテンツが放送されています。およそ130ある番組のうち、12番組に大学の組織、あるいは大学の関係者が関わっています。さすが学園都市・京都のコミュニティ・ラジオですね。
上記の「制作チーム名」を見ると、学生団体や特定のゼミなどが単独で制作している番組と、大学が組織として制作に関与している番組とがあることに気がつきます。
教育の一環として、学生の手により放送されているものが多いのですが、「立命館大学ボランティアセンター」や「京都産業大学 キャリア教育研究開発センター」の番組のように、大学が、自校の特色をPRするために制作したコンテンツもあるのですね。ただ、前者の場合であっても、大学の協力を公式に受けている番組が少なくありません。
いずれにしても、大学にとって、「大学の活動を紹介するようなラジオ番組が放送されている」というのは、格好のアピール材料。各校とも、大学の公式webサイト上で大きく取り上げています。
【大学が組織として制作している例】
■「ぼららじ」(立命館大学)
http://ritsvc.jp/volaradi/
■「『ぼららじ』メンバー募集!」(立命館大学)
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ss/vc/home/info/vr.html
【サークルとしての制作だけど、大学が関与している例】
■「帝塚山大学放送研究会 トラブルメーカー」(帝塚山大学)
http://radiocafe.jp/tmaker/index.htm
↑番組のコンテンツなんですが、大学の住所の他、オープンキャンパスの開催情報などが掲載されています。
学生の教育や、特定学問の紹介などを目的として制作されている番組でも、結果として大学のPRになっているという番組も多いでしょう(というか、今回ご紹介した番組のほとんどは多かれ少なかれ、そういう側面を持っているように思われます)。
こうしたコミュニティ・ラジオで展開される大学のPR活動、とてもおもしろいと思います。
大学の広報を考えるときに重要なのは、「ピンポイント」であることだと、マイスターは考えています。
全国から学生を集める大学はもちろんありますが、それでもある程度、大学のステークホルダー(受験生含む)は特定地域に偏っているものです。大学の予算規模を考えると、全国マスメディアでアピールするより、地域メディアを使った方が効果的だという場面は、あるはずです。
(もちろん、マスメディアにはマスメディアとしての役割があります。使い分けが大事です)
地域のコミュニティ・ラジオというのは、その意味では、とてもコストパフォーマンスの高いメディアの一つであるような気がします。
ラジオ番組は制作費が安いので比較的容易にコンテンツを制作できますし、ネット配信やpod castingといった方法で流通させるのも、他のメディアに比べれば簡単です。(こうした技術のおかげで、一時期は衰退していたラジオも、再び視聴者層を拡大させつつあるように思います)
番組を制作し放送するという行為は、学生に対する教育効果も高いと思います。
積極的に活用しない手はありません。市民メディアとしてラジオ局が開設されている地域の大学は、検討されてみてはいかがでしょうか。
以上、マイスターでした。
「京都三条ラジオカフェ」には、大谷大学教授の佐賀枝夏文先生も、「こころの取扱説明書」という番組を流していらっしゃいます。
http://radiocafe.jp/b_syoukai/kokoro.php?id=kokoro
http://dear.fishbowl.rm.st/sagae/diary.html
大学は関与していませんが、とりあえず情報だけ……