インパクトはある、広告コミック

マイスターです。

ものごとを広く世の中の皆様に伝えるためには、「楽しさ」「おもしろさ」という要素が欠かせません。大学の情報発信は、入試の宣伝にしろ大学のPRにしろ、どちらかというとカタめであることが多いように思います。

というわけで、これまで本ブログでは、「いかにして、興味を持って読んでもらうか」「いかにして、短い時間でインパクトを与えるか」という点で参考になりそうな事例を何度かご紹介して参りました。

(過去の記事)
・おバカコンテンツで、インパクトあるメッセージを送る大学!
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50081179.html
・キャンパスをロケ地として使ってもらおう!(1)
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50218808.html
・東京経済大学の、ちょっと変わった大学紹介冊子
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50195387.html
・大学のキャラクター活用(1):日本人の○○%はキャラクターが好き!?
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50166404.html
・メダリストの大学職員 母校のPRに大活躍
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50247455.html
・YouTubeで大学をPRしてみる?
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50239750.html

さて、皆様がこの記事を読まれるのは、勤労感謝の日。
というわけで今日は、世の中でこんなサービスが始まったみたいですよ、という例として職場では閲覧しづらい事例をご紹介したいと思います。

まずは、以下のコンテンツをお楽しみください。
始めに申し上げておきますが、こちらは「マンガで商品やサービスを宣伝します」という目的で作られた広告マンガです。これが一体、何のサービスを宣伝するために作られたマンガなのか、予想しながら読み進めてみてください。

■「瀬をはやみ」(クチコミックシリーズ『広告物語。』)
https://www.sodateyou.net/kuchicomic/manga01/seo.php?c=0
(※マンガですので、職場で見るときはご注意ください)

……

………

…………

いかがでしたでしょうか。

みなさま、あんぐりと口が開いたままふさがらない状態かと思います。
マイスターも、コイツを見たときには、そうなりました。

一体なんの宣伝だろう……って、こんなの、読んでみるまでわかるわけありませんね。でも、インパクトは絶大です。(というか、インパクトだけという気もしますが)

上記は、株式会社まちおこしというところが運営している、「クチコミックシリーズ『広告物語。』」というサービスのサンプルマンガなんです。

■「クチコミックシリーズ『広告物語。』」(株式会社まちおこし)
http://www.sodateyou.net/kuchicomic/sam_manga.html

サービス名が「クチコミック」ですから、インパクトのあるwebコンテンツを作成し、それをブログやSNSの口コミで取り上げてもらうことをねらったサービスなんだなぁと想像がつきます。
(上記ページには、ご紹介した『瀬をはやみ』以外にも、いくつかのサンプルが掲載されていますので、よろしければどうぞ)

もっとも、上記の『瀬をはやみ』のノリは、ちょっとインパクトに走りすぎているきらいがありますね。
ただ、教育というのは、その魅力や効果を伝えるのがなかなか難しいサービスです。そのため従来から、「マンガで教育サービスの内容を伝えよう」という取り組みは存在していました。

マイスターが小学生くらいの頃、某「進○ゼミ」(当時)からたまーに、教材の宣伝が送られてくることがありました。それには、必ずマンガがついていました。みなさまも、読まれたこと、ありますか?
ストーリーは毎回違うのですが、大筋は大体同じで、かいつまんでいうと、

成績も上がらず、部活でも伸び悩み、私生活もかあちゃんに怒られ、ぱっとしない小学生(何故かたいてい男子)が、デキる友人の薦めで「進○ゼミ」をやり始める。すると、面白すぎるその教材のおかげであっというまに成績がグングン上昇、部活でも補欠だったのがスタメンに抜擢されて大活躍、友人達からは「あいつすげえ」のまなざし。うだつがあがらなかったはずの主人公は成績で「オール5」を獲得。なぜかガールフレンドともいい仲になってしまう。

……といった内容でした。
今思うとつっこみどころも満載ですが、なかなか効果的な宣伝ではあったと思います。「デキる友人の薦めで」「部活でも大活躍」というあたり、広告としてうまく作ってあるなぁと感じさせるストーリーでした(ガールフレンドができてしまうあたりには、子供心にも「そんなにうまくいかねぇよ」と思いましたが)。
これなどは、教育サービスの宣伝に、マンガを取り入れたわかりやすい事例です。

「進○ゼミ」は、小学生向けということでマンガを使っていたのでしょう。
ただ、今はマンガを読む年齢層自体がぐっと拡がっています。「マンガで説明してもらうとわかりやすい」というのは、一定以上の年齢層にとっても同じことなのです。
事実、書店には、パソコンソフトの取り扱いから株の運用法まで、マンガで解説する参考書が並んでいますよね。

全国の大学でも、「うちも、変なプライドを捨てて、広報にマンガを取り入れるくらいの姿勢をもたないとダメなんじゃないか!?」みたいな意見は、一度は出ていると思います。例えば通常の大学案内冊子とは別に、マンガ形式のガイド本を入れるとかいったアイディアは、おそらくどこでも、一回は思いつかれているはずです。

■「坊っちゃん読本連載開始」(東京理科大学)
http://www.tus.ac.jp/utility/rensai/bocchan/list.html

↑このように、大学のPRコンテンツとしてマンガをwebに掲載している大学も既にあります。受験生獲得のための宣伝媒体としてマンガを活用している大学というのも、現時点であるんじゃないかと思います。

もちろん、マンガは万能ではありません。活字の文章や図表などでしかうまく伝えられない情報もあるでしょうから、なんでもかんでもマンガにすればいいってものではないでしょう。

ただ、マンガはビジュアル表現ですから、「読んでみようと思わせる力」と「残る印象」は強いです。広報や宣伝というのは、目的や段階にあわせて様々なメディアを使い分けるのもコツですから、どこかでマンガを使ってみるのは、そう悪いことでもないように思います。

(もっとも、冒頭でご紹介した『瀬をはやみ』のノリは、大学の皆様は避けた方が賢明かと思います……。壮大な一発ギャグをかまして、インパクト勝負で話題になるのが目的というなら話は別ですけれど。
同社は他にも「涙でにじむ商品案内」など、色々なサービスラインナップを持っているみたいですので、ご興味のある大学さまは相談してみてはいかがでしょうか。個人的興味として、大学がこのサービスを使ったらどうなるのか見てみたいという気はします。)

大学のマンガ活用事例という話題は、いずれ改めて、実際の事例をご紹介していきたいと思います。

以上、マイスターでした。