ただ、「大学や大学院でまた学びたい」と感じても、時間やお金、場所の面でハードルが多いのが社会人。せっかく「学び」への欲求が高まっているのに、時間的制約のせいで学べないというのは、もったいないです。40代前後で学び直して、その語の人生設計を再検討するという生き方だってあると思うのですが、仕事が忙しいため、その年代の方が大学にくる事はほとんどありません。
逆に、時間はあるけど、「興味はあるけど、今から大学に行けるんだろうか?」と能力的な不安を抱えてしまいがちなのが、定年後のシニア層。知的能力やモチベーションは十分でも、「若者と同じペース」で学ぶことが不安なのですね。
それぞれに共通するのは、情報の不足です。
最近は大学の通信教育プログラムも充実してきておりますし、科目等履修生として少しずつ学びを積み上げていくという方法もあります。しかし、そういった情報がシニア層に届いていないのです。
大学が制作するパンフレットやwebサイトは、まだまだ18~20歳頃の若者を対象にしたものばかり。社会人向けの情報はあまりありません。また、仮にシニアを支援する制度が用意されていたとしても、ものすご~くわかりにくいところにしかその情報がないため、大学にあまり詳しくない方は、まず見つけられないのですね。
(科目等履修生の制度なんて、ある意味シニア向けなのですが、出願の方法が結構複雑で、分かりにくかったりします。単位取得までにかかる金額もわかりにくいですし)
生涯学習プログラムも、多くの大学が実施していますが、どこの大学でどんな講座が行われているのかを調べるのは結構大変。通える範囲にある大学のwebサイトを片っ端からチェックしてまわるのはホネです。
というわけで、今日は↓こんなサイトをご紹介します。
【教育関連ニュース】—————————————–
■「セカンドアカデミー」(株式会社ウイン・アクション)
http://www.second-academy.com/
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セカンドアカデミーは、「時間・経済的に余裕が出来つつある40代・50代からの方」「知的好奇心が旺盛で、同好のコミュニケーションの仲間を求めている方」を対象に、大人の社会人(40・50代~)が、ビジネス・人生の幅を広げるための大学の公開講座や、専門学校の授業・オープンカレッジを紹介するサイトです。
(「セカンドアカデミーとは」より)
というわけで、シニア向けの学び情報を紹介するポータルサイト、なんてものがついにできてしまいました。
いやぁ、いい時代になりましたね。
このサイトを運営しているのは、株式会社ウイン・アクションという民間企業です。世の中の大学や専門学校の生涯学習プログラム、および科目等履修生向けにオープンにされている科目の情報を集めて整理したのが、このポータルであるとのこと。
試しにマイスターも使ってみました。
「講座検索」のところに「建築」と入力して検索してみたところ・・・おぉ、いっぱい出た!
無料の公開講座や、有料の研修のほか、
市民向けサテライトキャンパスで大学が行っている授業の科目等履修生の情報まで、
ずらっと出てきました。
大学が行っている、海外美術研修のプログラム(35万円)なんてのまであります。
いいなと思ったのは、以下のような点。
○テーマ別に、各大学の講座を横断的に紹介してくれる。
○受講に必要な金額が、それぞれちゃんとわかりやすく書いてある。開催日程や拘束時間、申し込みの締め切り日なども比較検討できるように見やすく記述されている。
○シラバスの内容が読めるようになっている。
○検索結果から直接、資料請求することができる。
このように、ユーザーにとって親切な設計になっています。実に便利。
これまで、「日にち」や「金額」、「シラバス内容」で、各大学の講座を比較検討するのは大変でした。そういう前提でまとめられた情報がなかったからです。
でも、受講生からしてみたら、そういう情報こそ、実は欲しいのですよね。
というわけで、各大学の情報を横断的に検索してくれるこのサイトは、いいんじゃないかと思います。専門学校などとも比べる事ができますし。むしろ、シニアの皆様だけに使わせるのはもったいないくらいです。
さて、このサイトの運営方針が、ちょっと興味深いです。
セカンドアカデミーのこだわりは「コミュニケーション」を重視しています。学校に通う目的は、知識の習得だけではなく、同好の知人や一緒に切磋琢磨できる仲間を作ることも大きな目的かと思います。セカンドアカデミーで紹介する講座・授業では、「講師や参加者間のコミュニケーションに工夫がある講座」をオススメ講座として紹介します。また、参加者による講座のレビュー機能を設けるなど、サイトの作り自体にもコミュニケーションを活用します。また将来的には、セカンドアカデミーを中心にユーザー間でコミュニケーションが図れるように、ソーシャルネットワークサービスの提供も検討しています。
また、以下のような講座をセカンドアカデミーではご紹介していきたいと考えています。
・自分と知的好奇心が似通った人と新たに「コミュニケーションを取れる機会」がある
・教科書を中心とした講義だけではなく、「実社会や実世界の体験を通じた学び」ができる
・分野の専門家や匠などが講師をするというように、「講座の内容が本物志向」である
・受動的に受けるだけではなく、参加者も主体的に「講座・授業運営に参画」できる
・受講料がそれほど「高価ではない」
・時には若い学生・ビジネスマンと交流することで、「若い・新鮮な気持ち」になれる
(「セカンドアカデミーとは」より)
いかがでしょうか。
この説明を読んでいる限り、どうもこのポータルサイトがメインターゲットとして想定しているのは、
「ビジネスマンとしてばりばり仕事をしてきたけれど、定年を向かえてやることがなくなり、交流できる友達も特にいなくて寂しい思いをしているシニア」
・・・なんじゃないかと思われます。
身もふたもない言い方かも知れませんが、団塊世代の大量リタイアで、こういう人たちは山ほど出てくるはずです。
そんな彼等に、コミュニケーションの場を提供しようというのが、このポータルサイトの狙いなのですね。
マイスターはこれ、なかなかいい着眼点なんじゃないかと思います。
団塊世代の方々って、基本的には労働意欲に旺盛で、知的能力の高い人達でしょう。自分達が社会を作ってきたというプライドも持っていると思います。
そんな方々の中には、定年を迎えた後、市内の料理教室に通ったり、庭いじりに精出したり、家で大人しく読書に耽ったりという生活になじめない方も、大勢おられるんじゃないかと思うのです。
世の中では、「定年後はボランティアをやりつつ、こつこつと趣味を楽しむ」みたいなシニアイメージがまだまだ流通している気がします。そういう生活が理想的なシニアの過ごし方だ、というモデルですね。
でもそうではなくて、どうせならより高みを目指して自己研鑽し続けたいと考えている、知的向上心の強いシニアだって大勢いるんじゃないかと思うのです。そういう生活を今まで職場で送ってきたわけですから、急に、守りに入った変化の少ない生活に対応できるわけがないと、マイスターなんかは思うのですよ。
定年後しばらくは自由な時間を楽しんでいても、そのうち、そんな生活に飽きはじめると思います。それまで仕事中心の生活でしたから、近所には友人もあまりいません。かといって、「老人会」に参加したり、高齢者向けのサービスに通うというのにはどうも抵抗がある、という方も、いるんじゃないかなと思うわけです。
マイスターは、以前からそんな疑念(?)を持っておりましたので、やることがなくて困っている団塊世代のアクティブ・シニア層を大学につれてこようという趣旨は、面白いと思います。
老人会に出かけるのには抵抗があっても、大学に行くのは抵抗がないという方はおられるでしょう。若者しかいない場に一人で飛び込むのは勇気が要りますが、このポータルサイトで、シニアの「同好の士」を見つけられれば、そんな抵抗感もかなり軽減されるでしょう。
事実、このサイトの「概要」欄には、
将来的には、セカンドアカデミーを中心にユーザー間でコミュニケーションが図れるように、ソーシャルネットワークサービスの提供も検討しています。
という説明があります。大学で学びたいシニアのためのSNSです。そこでの交流を通じて「あの大学のあの講義はいいらしい。ぜひ、一緒に受けましょう」といったやりとりがされることは、想像に難くありません。
(おそらくこの運営企業は、そういったSNS上の広告枠も、そのうち大学向けに販売してくるはずです)
リタイアしたシニアのコミュニケーションの場として大学を使うというアイディアは、大学内からはなかなか生まれにくいものですよね。
大学関係者は、大学の目的とは「教育、研究、社会貢献」だと考えています。そしてこの「社会貢献」には「コミュニケーションの場に困っているシニアの救済」といった視点は、通常、入っていないと思います。
(したがって、このポータルに情報が掲載されている大学は、まだまだ少ないです)
しかし今後は、こうしたポータルサイトやSNSを介して、シニア達は独自に大学の評価をし始めるでしょう。どんな大学がいい講義を用意しているか、シニアに対して親切な対応をしているかといった情報が、大学当局が気付かないところで流通するようになるわけです。何しろ相手は、サービスに関しては、非常に厳しい要望を持っている目利きの方々です。手抜きの対応などすれば、ただちに「あの大学は不親切だ」という評判をいただくことになりかねません。
出遅れないように、大学は今後もっとシニア向けの情報を公開していってもいいのではないでしょうか。
そのとき、今回ご紹介した「セカンドアカデミー」のようなサービスを使う事も、選択肢の一つにしてもいいかも知れませんね。使えるものは活用しながら、シニアの皆様にも愛されるような大学を目指していきたいところです。
こうした方々に知的刺激を(ついでに、リタイア後の友達づくりのきっかけも)ご提供できれば、それは大学だからこそ可能な、何よりの社会貢献なんじゃないかと思います。
以上、マイスターでした。
はじめまして。 おじゃまします!
素人ですが、最近ブログを始めて投資仲間を増やそうと思ってます。
色んな情報や意見など交換して投資に役立てようかと。。。
プロの人に友達とかできたらうれしいな!
まぁ、僕は素人ですので何か情報交換しましょう!
最近パナマに口座を開設して、外国のファンドに手を出してみました。。。!!
口座は簡単に開設できましたが、、
http://www.forcejapan-world.com
外国のファンド買うのって、勇気と英語力がいりますねぇ。。!!
なんか良い情報交換しましょう!