マイスターです。
就職活動をめぐるニュースが、相変わらず多いです。
見つけたニュースは自分の「はてなブックマーク」に随時、登録しているので、そちらをご覧頂きたいのですが、
「氷河期並みの内定率」
「2度目のチャレンジでもう後がない」
……等々、あまり明るくない話題がほとんどです。
このブログでは以前から、「日本のシュウカツはおかしい」と書かせていただいております。
(過去の関連記事)
■ 「内定取り消し」報道から就職の現状を考える
■行き詰まっている? 日本の大学生の就職活動
■ 内定取り消しへの対応策(1):様々な支援策のあり方
■内定取り消しへの対応策(2):抜本的な「就活」のあり方を変えなければ
■ 「就職力」って模試で測れるの?
現役大学生のうちに「新卒一斉採用」の流れに入らないと、就職が難しい。
そこから外れると、もう「下流の人生が確定」するかのような語られ方。
企業の就職活動に大学教育が浸食され、教育がままならない。
その割に、内定して数年で、苦労して入社した職場を辞めてしまう人が多い。
石渡 嶺司さんと大沢 仁さんの「就活のバカヤロー」を始め、既に多くの方々が指摘されている通り、大学も、企業も、もちろん本人も、誰もが「シュウカツ」に振り回されているわけです。
日本の教育について考える上で、こうした日本独特のシステムについて知ることは、避けて通れません。
ところで前回の記事から、かなり間が空いてしまいました。
その原因はズバリ、採用活動です。
自分は社内の様々なプロジェクトに関わっているのですが、その中のひとつに、会社の採用活動があるのです。学生の皆さんからすれば「就職活動」ですね。
教育について考える上で、「採用する側」から、就職活動に関わってみたかった。
せっかく民間企業にいるので、これは絶好のチャンスとばかりに今回、全部に関わりました。
・就職業界(?)の企業の方との打合せ
・メディアでの打ち出し
・インターンシップ
・セミナーの企画構成、実際の講演者
・選考での面接官(一次選考から、最後の「社長面接」まで)
・内定者との連絡
・新入社員研修
……まで、すべてに直接の担当として参画しました。
ですから現在、早稲田塾の会社説明会や選考にお越しいただくと、マイスターが前でしゃべったりしています。
ご存じの通り現在、就職活動というのは、大学3年生の秋から、4年生の夏前くらいまでがピーク。
実際には、大学3年生の夏から「インターンシップ」と呼ばれるプレ就活的なモノが始まっております。
終わりの方も、すんなり夏前に決まる方ばかりではなく、延々続いたりします。
その中で、「こりゃあ、ブログどころか、twitterでつぶやくヒマすらないなぁ……」という日々を過ごしておりました。
企業が、ひとりの社員を獲得するためにどれだけの労力やコストをかけているのか。
実際にやってみると、嫌というほどわかります。そこには、「企業も学生も、就職業界に振り回されているよなぁ」と思うようなことも少なからず存在します。
でも、苦労(?)のおかげで、様々なことに気づきました。
自分で申し上げるのもなんですが、
・大学選びや学習指導など、高校生に将来を考えさせ、受験に向けて鍛える立場
・大学スタッフとして、受験生を集め、教育し、就職させる立場
・企業の側から、大学生に会社や仕事について説明し、選考し、入社させ、研修する立場
……のすべてを、主体者として体験した人は、そうはいないと思います。
マイスターは、プロのキャリアカウンセラーなどではありませんので、専門の知識や技術がある訳ではありません。でも、上記のシチュエーションそれぞれで、「成果を上げなければならない」という立場に立ってみると、実にリアルな発見があります。
メディアが語っている「就活」観や、そのための「学力」観には、結構ウソや迷信、安易な思いこみが多い……ということも様々なところで感じました。
一時のピークを過ぎ、少しずつ採用活動が落ち着いてきましたので、またブログ(とtwitter)を書いていきたいと思います。
その中で少しずつ、「就活」を間近に見ながら感じた疑問などについても、お伝えしていきたいと思います。
以上、マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。
メディアが語っている「就活」観や、そのための「学力」観には、結構ウソや迷信、安易な思いこみが多い……
ここを知りたいと強く思います!
ちょっと「就職」からかけ離れてしまいますが、今、社会人になって思うことは
「社会人として働くこと」
をきちんと教育がされる場がとても少ないように思います。
専門学校への進学をする学生はまだ、「自分は何を仕事に生きていくのか」を現実視しているかと思いますが、
自分の経験を振り返るに、4年制大学で就職活動に直面するまで「自分は何を仕事に生きていくのか」を考える場や機会が非常に少なかったと思います。
自らそういう場や機会に積極的に触れていこうとしなかったことも事実ですが、、(汗)
・「働く」とはどういうことなのか?(=「お金を稼ぐ」ことには「何が伴うのか?」)
・「給料」とはどういう意味なのか?
・「社会保障」とは?それはどんな仕組みで成り立ってるのか?
・・・等々
現実に生活をしていく上で、必要な「社会人リテラシー」みたいなものがあると思います。
今の日本の仕組みでは、最速で中学校卒業後、社会人になることが可能です。
であれば、少なくとも中学校卒業時までに↑のようなことを教える場や機会は必要なのではないかと、個人的には思います。
(もちろん、それを実現するためには様々な障害や課題もあると思いますが、、)
その上で、
・世の中にはどんな仕事があるのか?
・自分は何を仕事に生きていくのか?
・やりたい仕事をするために、何をスキルとして学び、身に付ける必要があるのか?
・自分がやりたい仕事を手がけている企業はどんなところがあるのか?
というステップを踏んでいくことが、本来の「就職活動」なのではないかと思います。