大学発の食品が再び新宿に集合 研究者の講義も聞ける一大イベントに

マイスターです。

読売テレビ(ytv)にて、関西で放送されている情報バラエティ番組、「大阪ほんわかテレビ」にて、大学グッズに関するコメントをさせていただきました。
放送日は5/31(日)だそうですので、視聴できる地域にお住まいの方は、よろしければぜひご覧ください。

このように、各方面で大学発の製品が取り上げられ始めています。

研究成果をもとに開発された製品や、学生や教職員のアイディアをもとに考案されたオリジナルグッズの数々が、社会から注目を集めています。
大学の「知」が、面白さ、楽しさ、おいしさといった形で、多くの人達の気持ちや好奇心に届き始めています。

学術世界の広さ深さからしたら、こうして製品化される「知」はほんの一握りかもしれません。
でも、こうした製品ひとつひとつが、大学の活動を社会に伝える窓になり、その魅力を多くの方に伝えてくれたら、素敵です。

(過去の関連記事)
【小学館『DIME』×新宿高島屋 「大学は美味しい!」フェア】の取材レポート
■『大学は美味しい!!』 フェア(1) 「味」を通じて大学を知ろう!
■『大学は美味しい!!』 フェア(2) 大学はやっぱり美味しかった!
■『大学は美味しい!!』 フェア(3) 大学の情報をイベントで発信

【紀伊國屋書店 「学市学座」】の取材レポート
■「学市学座」(1):大学発オリジナルグッズが、紀伊國屋書店に大集合!
■「学市学座」(2):個性的すぎる大学オリジナルグッズの数々をご紹介!
■「学市学座」(3)キャラクターによる大学ブランディング戦略の最前線?

↑マイスターも取材をさせていただきましたが、「大学発製品」がこれだけ世の中に広まった背景として、上記2つのイベントの影響力は大きかったのではないでしょうか。

一般の方々が気軽に楽しめるだけではなく、大学が開発した食品やオリジナルグッズを通じて、安全な「食」のあり方や、大学と社会との接点についてあらためて考えることもできる、非常に意義のある企画でした。

企画に協力された大学、および研究室の皆様はもちろん、小学館、高島屋、紀伊國屋書店という民間企業の力なしでも、ここまで大学グッズが注目されることはなかったと思います。
やはり、コラボレーションは大事です。

さて、様々なメディアでも取り上げられる中、そろそろまた皆さんも、実際に製品を手に取ったり、味わったりしてみたくなった頃ではないでしょうか。

そんな皆さんに、朗報です。

【今日の大学関連ニュース】
■「ニュースリリース:国公私立大学約30大学が集合する「食の学園祭」、新宿髙島屋&紀伊國屋書店新宿南店で連携同時開催!(PDF)」(紀伊國屋書店)

大学の研究室で生まれた“大学ブランド食品”。教授と学生たちがその開発に携わった“大学発”の食品です。地元の名産品・自慢の食材を新たな視点で製品化したり、研究・実習の過程で生まれたものを応用するなど、その取り組み方や成り立ちはさまざまです。
その“「食」への真摯な取り組み”は常に話題となり、大学とメーカーが開発した「産学連携商品」も続々と登場し、いまやひとつの流れを作りつつあります。小学館『DIME』では、この“大学ブランド食品”を2006年より2年間にわたって連載し、話題を集めました。同誌に掲載された食品を実際に口にしていただくために、“論文の代わりに、製品で「食」の研究成果を伝える”をテーマに、昨年2月に新宿高島屋を会場に「第1回『大学は美味しい!!』フェア」が開催され、国公私立を超えた初めての「食の学園祭」として大きな話題を呼びました。 第2回にあたる今回は、昨年より4校多い28校が参加します。(独立行政法人水産大学校を含む)。環境保護・健康促進・町おこしなど、さまざまな時代性やユニークなプロセスを反映した製品が、たくさん加わります。
今回、紀伊國屋書店「学市学座」プロジェクトでは、このフェアに連動して、フェアに参加される大学の教授陣による特別公開講座と、『美味サライ』の巻頭企画を飾った“食のカリスマ”でもある辰巳芳子先生と佐藤隆介先生の対談、食のドキュメンタリー「いのちの食べかたOUR DAILY BREAD」DVD上映会、そして、今回のイベントに関連する「食」に関するブックフェアを、紀伊國屋書店新宿南店及び紀伊國屋サザンシアターで開催することになりました。
今、注目の「食」「食文化」について、大学から、地域から、書棚から、さまざまな世代、さまざまな視点から考える場となれば、幸いです。
(上記記事より)

■「紀伊國屋書店「学市学座」+小学館『大学は美味しい!!』連動企画:小学館『美味サライ』第2回「『大学は美味しい!!』フェア」」(紀伊國屋書店)

■主催 小学館「『大学は美味しい!!』フェア」実行委員会/小学館『美味サライ』編集部
■後援 経済産業省/独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
/紀伊國屋書店「学市学座」プロジェクト
■協力 独立行政法人 水産大学校
■学校一覧 下記参照
■全体日程 2009年6月11日(木)~16日(火)
(上記記事より)

大学の研究成果から生まれた食品を全国から集めた『大学は美味しい!!』フェアが、6月にまた開催されることになりました!

しかも上記の通り、『大学は美味しい』フェアと、『学市学座』の連動企画。
以前、これらの企画を実施された新宿高島屋と、紀伊國屋書店新宿南店の2店がコラボレートし、2会場にわたって大々的に行われます。

よく考えたら、この2店舗、つながってるじゃん!
……と、↓今さら気づくマイスター。


■「紀伊國屋書店「学市学座」+小学館『大学は美味しい!!』連動企画:小学館『美味サライ』第2回「『大学は美味しい!!』フェア」会場マップ」

なんだか、開催規模がすごいことになっています。
大学の合同入試説明会より広いんじゃ……。

企画内容も、かなり充実。

■小学館『美味サライ』第2回「『大学は美味しい!!』フェア」
■小学館『美味サライ』第2回『大学は美味しい!!』フェア+紀伊國屋書店「学市学座」プロジェクト
 特別記念講演
 「辰巳芳子×佐藤隆介対談 『本当の“美味”とはなにか?』
  ~若い世代に伝えたい”日本の「食」”~」

■「学市学座」小学館『美味サライ』第2回「『大学は美味しい!!』フェア」DVD上映会
 「食」のドキュメンタリー 「学市学座」「いのちの食べかた OUR DAILY BREAD」DVD上映会

■紀伊國屋書店「学市学座」+小学館『大学は美味しい!!』連動企画:
 小学館『美味サライ』第2回「『大学は美味しい!!』フェア」 特別公開講座
 (事前申し込み・無料)

■紀伊國屋書店「学市学座」+小学館『大学は美味しい!!』連動企画:
 小学館『美味サライ』第2回「『大学は美味しい!!』フェア」 ブックフェア
 「本当の“美味”とは何か~大学から、地域から、書棚から考える」

■小学館『美味サライ』第2回「『大学は美味しい!!』フェア」ポスターセッション

おなじみ「大学は美味しい!!」フェアは、大学発食品の展示販売のほか、なんとイートインも。

研究の賜物、大学発の名物が日本各地から到着。「食」に対する真摯な研究が実を結んだ、話題のキャンパス・ブランド食品。各大学の自信作をお楽しみください。

とのこと。
リンク先には、参加大学のリスト(一部)のほか、出品される食品の画像もアップされています。

奈良女子大学の「奈良漬アイス」や、宇都宮大学の「モッツアレラたまりづけ」など、他ではなかなかお目にかかれないユニークな食品が、やはり多いです。
実際にフェアに行ってみるしかないですね、これは。
(なんだかお酒が多いように感じられるのは、気のせい?)

宮崎大学「宮崎大学Beef スライス」や、近畿大学「近大キャビア」などもちょっと気になりますが、問題は、果たしてマイスターが買える値段なのかどうかです。

そして今回、個人的に特に気になっているのは、特別公開講座の数々。
大学発食品の研究開発に関わってこられた研究者の皆様による公開講座です。
これは贅沢ですよ。

マグロ養殖技術で注目された、近畿大学水産研究所の所長による「クロマグロ完全養殖への挑戦」なんて、ビジネス関係者の方々も聞きたいのではないでしょうか。

高校生や、高校の先生方にとっても、今回のこの企画は非常にいい機会だと思います。
というのも、高校生の皆さんがたくさんの大学のことを一日で知る機会って、実はあまりないからです。

大学の入試関係部署が行う合同の説明会は、様々なところで行われています。
でも、大学から参加されている方々は、「入試方式」や大学共通のシステムのことは説明できても、研究のことはなかなか詳しく語れないのが実情です。
高校生がそうしたイベントに参加されても、大学の本当の面白さはなかなかわかりません。

大学で一番楽しく熱っぽく、自分の研究や教育の魅力を語れる人は、合同説明会には来ていないのです。合同説明会にも、それなりの意義はありますが、大学の魅力を伝える場所にはなっていません。
(このあたり、詳しくは過去の記事をご覧ください)

しかし今回のイベントには、研究開発に携わった研究者や、その研究室で学ばれている学生の皆さんが参加されています。
文字通り、その研究に打ち込んでいる方々の言葉や、その成果物の数々は、大学の魅力そのもの。
そこには、大学ならではの「想い」や「熱」があるはずです。

それに、大学発の食品って、その大学の中でもかなり力を入れている研究分野の一つであることが少なくないんです。近畿大学のクロマグロなんて、その典型例でしょう。
高校1、2年生にとっては、総花的な説明に追われがちな大学パンフレットやオープンキャンパスよりも、「自信のある研究」だけを集めた会場の方が、はるかに大学の印象を刻み込めるかもしれません。

もう一点。
今回集まったような大学発食品って、バックグラウンドが多様なんです。
狭い意味での「農学」や「水産学」によるものばかりではありません、

例えば山形大学の米粉100%パン「ラブライス」は、工学部の発泡技術から生まれた食品です。
日本大学の「みしまんじゅう」は、国際関係学部の学生さん達が、途上国支援を意図して地元の企業と企画・開発したもの。
佐賀大学の「バラフ」は、もとは塩害対策のために研究されていた植物です。

製品化に至った意図も、実に多様。
安全性の追究や、高機能・多機能の食品開発はもちろん、生産工程そのものを変える工夫や、環境問題の改善、地域産業の活性化などなど、大学らしい社会的な視点にあふれています。
一口に食品と言っても、様々な学問的視点がその背景にあるということがわかるはず。

いかがでしょうか。
高校生にぴったりだと思いませんか?

というわけでマイスターとしては、大学のことを知りたい高校生や保護者の皆様、そして高校の先生方にぜひ、会場に足を運んでみていただきたいと思います。

もちろんこのほか、美味しい食べ物に目がない方や、食の安全に興味のある方などなど、一般の方々にとっても楽しいイベントだと思います。
新宿を通学・通勤ルートにされている方も、ぜひどうぞ。

以上、マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。