マイスターです。
メールアドレスを掲載して以来、イベントなどのお知らせをいただくようになりました。ありがとうございます。
すべてにはお返事をお送りできておりませんが、全メール、興味深く拝読しております。
残念ながら、いただいた情報すべてを取り上げさせていただくことはできませんが、興味を持っていただけそうな話題を、今後もご紹介していきたいと思います。
さて、日曜日になりましたので、今週も一週間の教育ニュースの中から、いくつかを選んでご紹介します。
【内定取り消し対策。】
■「内定取り消し対策…助成金や企業名公表 厚労省あの手この手」(読売オンライン)
厚労省は取り消し対策として、各都道府県の労働局などに大学生らの相談に対応する特別相談窓口を設置。内定を取り消された学生を採用した企業に最大で1人当たり100万円の助成金を支払うことで就職を後押しする対策などを打ち出している。パンフレットを配布するなどして、各経済団体や企業に対し、安易な内定取り消しをしないよう要請・指導。1月中をめどに職業安定法の施行規則を改正し、取り消しが悪質な企業名を公表できる規定を設ける。
(上記記事より)
(過去の関連記事)
■「内定取り消し」報道から就職の現状を考える
■内定取り消し報道が続く
以前、「内定取り消し」に関する報道をいくつかご紹介させていただきましたが、最近ではあまりにも内定取り消し報道が多すぎて、ご紹介しようにもしきれないという状況。
「内定取り消し」が、企業にとって「禁じ手」ではなくなってしまったかのようです。
厚生労働省も、様々な対応策を打ち出し始めました。
「内定を取り消された学生を採用した企業に最大で1人当たり100万円の助成金」というのは、内定取り消しされた後のケアを手厚くするという発想。
大学がこういった学生を仲介する窓口になるのでしょうか。
(そう言えば山一証券が破綻したときにも、「山一から内定をとった優秀な学生なら、我が社で受け入れたい」と申し出た企業があったように思います)
【キャンパスに放置された自転車の活用法。】
■「放置自転車を無料レンタル 学生や職員に、愛知教育大」(47NEWS)
愛知教育大(愛知県刈谷市)は構内の放置自転車を有効活用し、学生や教職員を対象に無料で貸し出す取り組みを始めた。構内移動のほか買い物などにも便利と好評で、同大の担当者は「身近な取り組みで物を大切にする精神をはぐくんでほしい」としている。
(略)部品交換し、貸し出し番号を記したプレートを前かごに付けるなど、放置自転車30台をレンタル用に整備。構内のほか、通学、通勤、買い物など構外でも利用できる。貸出期間は1週間だが、10台は外国人留学生や奨学金を受ける学生が在学期間中、ずっと借りられるようにした。
(上記記事より)
広いキャンパスを持つ大学では、自転車で構内を移動する学生も少なくありません。
国立大学などに行くと、各校舎の脇に、ズラリと自転車が並んでいたりします。
ただ結果として、放置されたままになる自転車も出てくるようです。
そんな自転車。どうせなら廃棄するのではなく、無料で使ってしまおうという取り組みです。
これは便利そう。
それでも余った自転車は、地域の公共施設などに寄付しても良いかもしれませんね。
【ペルー政府がイェール大学を提訴。】
■「マチュピチュ発掘品返せ=米大学を提訴-ペルー政府」(時事ドットコム)
ペルー政府は10日までに、世界遺産に登録されているインカ帝国時代のマチュピチュ遺跡から発掘された遺物約4万点の返還を求め、これらを所蔵する米エール大をワシントン連邦地裁に提訴した。ロイター通信が伝えた。
発掘品は、1911年に同遺跡を発見した米歴史学者ハイラム・ビンガムが当時教えていたエール大へ調査名目で持ち帰った陶器や装飾品、骨など。ペルーは2007年、同大と発掘品の一部引き渡しで合意したもののその後の交渉が決裂、大学側が「不当、不正に所有を続け、返還を拒んだ」として提訴に踏み切った。
(上記記事より)
考古学の世界では、たまにこうした問題が起きるようです。
その国の遺産なのだから、返して欲しいと思うペルー側の立場も分かります。
ただ、この裁判でもし大学側が負けたら、世界中の博物館が次々に提訴されることになるかも……。
【深刻な暴動。】
■「ギリシャの暴動6日目 学生、警察署を襲撃」(Asahi.com)
警官による少年射殺事件に端を発したギリシャの暴動は11日、6日目に入った。アテネの工芸大学周辺で同日早朝、暴動発生以来大学を占拠し続ける学生たちが石や火炎瓶を投げて警官隊と衝突。また学生は市内15カ所以上の警察署を襲撃し、少なくとも1人がけがをした。
(略)アテネと第2の都市テッサロニキでは、合わせて100校以上の学校と15の大学が若者グループに占拠されている。学生たちは12日に大規模デモを呼びかけており、予断を許さない状況になっている。
(上記記事より)
■「ギリシャ、止まらぬ暴動 『若者の不満』波及恐れる欧州」(Asahi.com)
少し前から報じられているので、ご存じの方も多いと思いますが、若者が警官に射殺された事件がきっかけとなり、ギリシャで暴動が続いています。
多くの学校や大学が占拠され、破壊活動もあちこちで行われている様子。
射殺事件もさることながら、失業率や低賃金の問題など、普段から若者が不満をためるような社会状況が続いていることが直接の原因であるようです。
……日本は大丈夫でしょうか。
【大学が新商売。】
■「贈り物に新種動物の『命名権』はいかが? 米大学が競売に 」(CNN)
インディアナ州インディアナポリス(AP) 米インディアナ州インディアナポリスにあるパデュー大学が、新種のコウモリ7種とカメ2種の「命名権」を競売にかけ、クリスマスの贈り物にいかが?と売り込んでいる。
計9種の新種は、いずれも同大学のジョン・ビッカム教授がメキシコや中南米、アフリカで発見したもの。オークションの収益は、これら新種の動物をさらに研究するための基金にするとしている。
(上記記事より)
新種に自分の名前をつける、というのは研究者の特権だと思っていましたが、最近ではその「命名権」を大学が売っているのだそうです。
その利益が今後の研究費用にまわるとのことですから、研究チームにとっても悪い話ではないのかも。
クリスマスプレゼントとして、コウモリに彼女の名前をつけたりする男性が現れたりするのでしょうか。
これが吸血コウモリだったりすると、かえって彼女の怒りを買いそうですが、そのあたりはどうなのでしょうか。
以上、今週のニュースクリップでした。
今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。
マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。