ニュースクリップ[-11/30] 「法科大学院、77%が『将来、教員不足も』」ほか

マイスターです。

さて、日曜日になりましたので、今週も一週間の教育ニュースの中から、いくつかを選んでご紹介します。

【法科大学院の教員もそのうち足りなくなる?】
■「法科大学院、77%が『将来、教員不足も』」(NIKKEI NET)

法科大学院の77%に当たる57校が、刑事訴訟法や行政法、民法といった「法律基本科目」で、将来的に専任教員の確保が難しくなると懸念していることが文部科学省の調査で明らかになった。法科大学院の修了者の大半が新司法試験を経て弁護士や裁判官など法曹の道を志し、研究者を志望する人が少ないためだ。
(上記記事より)

ポスドクの進路が問題になっている分野がある一方で、研究者が不足している分野もあるのですね。
法曹を養成する法科大学院の話題が続く中、ひそかに深刻になってきているようです。

医学系でも、基礎医学の研究者が減っており、研究者養成を意識したコースを大学院に設けている例がありますが、法学でも同じような例が出てくるのでしょうか。

(記事では、法科大学院の教育カリキュラムに教員養成のための科目を設定することなどを文科省が検討しているというくだりがありますが、その辺りには賛否両論もありそうです)

【京大卒業生のシンボルになるかも?】
■「京大の信念 肩に 学位ストール発表」(京都新聞)

京都大は27日、修士と博士の学位取得者のための学位ストール(肩掛け)を発表した。修士は京大のシンボルカラーの濃紺、博士は京都の色の赤みがかった京紫で染めた絹の錦織りで、地紋に日本を代表する花の桜をデザインした。学位授与式での着用を呼び掛ける。
「京大で学んだ記念となるものがほしい」との留学生の声を受け、尾池和夫前総長が織物美術家の龍村光峯さん(京都市北区)に依頼した。「京都大学」の漢字は権力に屈さずに自らの信念を貫いた8世紀の中国の書家、顔真卿の字を採用するなど「京大らしさを示した」(西村周三理事・副学長)という。
(上記記事より)

■「京都大:“反骨精神”貫くストール 大学院修了者、学位授与式で着用 /京都」(毎日jp)

海外の大学などで、卒業式でガウンとハットを身につけるという話は聞きますが、京都大学ではオリジナルの学位ストールをデザインしたそうです。
京都新聞の記事には画像も載っていますが、なかなか素敵で、自分が卒業生だったら迷わず買ってしまいそう。

使われている文字などで、大学のアイデンティティを表現しているとのこと。
京大の象徴の一つになりそうです。

【放送大学も進化。】
■「BSデジタル放送 放送大学の参入認定へ」(スポニチ)

総務省は28日、2011年以降に新規参入が可能になる放送衛星(BS)のデジタル放送について、放送大学の参入を認める方針を決めた。従来より多くの視聴者が見られるようにするため。同日発表した免許審査基準など制度の整備案に盛り込んだ。
(上記記事より)

これまで数多くの方々に、高等教育レベルの授業を届けてきた、放送大学。
視聴者が少ない地域では放送施設のコストが高くなるなど、色々と難しい点もあるようですが、今回、BSデジタル放送に対応したとのこと。
少しずつ進化しながら、その意義を果たし続けていくようです。

【遠隔地で字幕を作成し、教室をバックアップ。】
■「プレスリリース:聴覚障害者のための遠隔支援システム無償配布を開始」(CNET Japan)

筑波技術大学(所在地:茨城県つくば市、学長:大沼直紀)は、ロゴスウェア株式会社(本社:茨城県つくば市、代表取締役社長:石神優)と共同で開発した「聴覚障害者のための遠隔支援用ソフトウェアUDPConnector」の無償配布を行うことを発表しました。
「聴覚障害者のための遠隔支援システム」とは、教室の音声と映像をインターネット経由で遠隔地にいる字幕作成グループ(パソコン要約筆記団体)に送り、そこで字幕化されたデータを元の教室の聴覚障害者に提示するシステムです。
従来、パソコン要約筆記者を聴覚障害者のいる教室に派遣し字幕を提示しているところを、本システムによって、遠隔地からの支援も可能となります。このシステムの活用によって、聴覚障害者に対する遠隔支援を低負担で実現でき、かつ、高度なスキルを有する人材を有効に活用できるようにもなります。
(上記記事より)

筑波技術大学が企業と開発したシステム。
耳が不自由な方が授業を受けるにあたり、これまではパソコン要約筆記者を現地に派遣していたところを、遠隔地でも作業可能なようにしたとのこと。
筑波技術大学のような環境ではもちろん、その他の多くの大学で、うまく活用されていく可能性があります。

最近ではノートテイクのボランティアを養成する講座を持っている大学も増えているようです。
もしかすると今後はさらに、「他大学の方のために遠隔で要約筆記を行うボランティア」を養成する動きも出てくるかもしれませんね。

【日本が支援する大学が、エジプトに誕生。】
■「日本・エジプト科学技術大:設立式典 日本が支援、教員など派遣」(毎日jp)

中東での科学技術教育や研究活動促進のため、日本が支援する日本・エジプト科学技術大学の設立式典が25日、エジプト北部アレクサンドリアで行われた。式典には柴山昌彦外務政務官、国際協力機構(JICA)の上田善久理事、ヒラル高等教育相らが出席した。
大学はアレクサンドリア西郊のボルグエルアラブに84万平方メートルの敷地を確保。建物は数年内に完成予定で、当面は同敷地内の別の研究施設を利用する。工学部内に電気通信学科など3学科を設け、来秋からの授業開始を目指す。最終的に大学・大学院でアラブ諸国の学生計700人を受け入れる。大学はエジプト政府が運営し、日本からは教員などを派遣する。
(上記記事より)

古代、その巨大な図書館によって地中海世界に名を馳せていた、アレクサンドリア。
その都市で、日本が支援する「日本・エジプト科学技術大学」が誕生します。

以前からちょくちょくと報道はされておりましたが、いよいよ開学とのこと。
彼の地に刺激を与える大学になることを願います。
(ここを卒業し、日本に留学してくる学生なども、そのうち出てくるのかもしれませんね)

以上、今週のニュースクリップでした。

今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。

マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。