マイスターです。
■平成20年度「グローバルCOEプログラム」採択拠点が発表
↑昨日の記事では、先日発表された平成20年度のグローバルCOEプログラムの採択拠点をご紹介しました。
ところで、グローバルCOEプログラムは平成19年度から採択が始まっているんですよね。
その合計値を算出してみました。
というわけで、↓こちらに、2年間の採択拠点の合計数をまとめてみました。
ただ2年分を合算するだけでは面白くないので、平成14年度から16年度にかけて実施された「21世紀COEプログラム」の拠点数もあわせて表記してみました。
【グローバルCOEプログラム(平成19年度、20年度合計)】
※グローバルCOEプログラムに採択された拠点を、2年間の採択拠点数順に並べた
※大学名、グローバルCOEプログラム(平成19年度、20年度合計)、および21世紀COEプログラムの拠点数を順に表記
東京大学 16 28
京都大学 12 23
東北大学 12 13
大阪大学 11 15
東京工業大学 8 12
慶應義塾大学 7 12
早稲田大学 7 9
名古屋大学 6 14
北海道大学 6 12
九州大学 4 8
神戸大学 3 7
熊本大学 3 2
立命館大学 3 4
長崎大学 2 2
千葉大学 2 4
一橋大学 2 4
横浜国立大学 2 2
鳥取大学 2 2
愛媛大学 2 1
筑波大学 1 4
信州大学 1 1
群馬大学 1 2
東京外国語大学 1 2
お茶の水女子大学 1 2
豊橋技術科学大学 1 2
奈良先端科学技術大学院大学 1 2
帯広畜産大学 1 1
山形大学 1 1
東京医科歯科大学 1 2
山梨大学 1 1
政策研究大学院大学 1 1
静岡県立大学 1 1
大阪市立大学 1 3
兵庫県立大学 1 1(兵庫県立看護大学の採択実績)
明治大学 1 0
東京理科大学 1 1
東京工芸大学 1 1
近畿大学 1 2
玉川大学 1 1
関西大学 1 0
グローバルCOEプログラム:計131拠点
21世紀COEプログラム:上記以外の大学も含め、計274拠点
いかがでしょうか。
グローバルCOEプログラムは、平成23年度まで、新たに設定された「医工学、生活科学、環境学、エネルギー科学、地域研究、その他複合分野及び新たな領域」の分野の拠点を募集し続けることになっていますから、最終的な数字はまだ確定しておりません。
ただ、21世紀COEプログラムで募集されていた分野については、グローバルCOEプログラムでも一通り募集が終わっていますので、現時点での、比較の参考程度にはなるかと思います。
平成19年度と20年度では募集した学問領域が違うので、単年度ごとの順位は、大学の得意分野に左右されます。
その意味では、こうして2年分を合算した数値が、大学の総合力を測る参考になるかも知れません。
ところで、先日の記事でご紹介したように、グローバルCOEプログラムでは21世紀COEプログラムと比べて採択数が半分に、そして投資額が二倍になっています。
エクセレンスの中の、さらに厳選されたエクセレンスを選び、そこに国家の資金を集中的に投下するというコンセプトですね。
実際には、21世紀COEプログラムで既に採択され、その後も一定の成果を上げ続けていた研究拠点の中から、グローバルCOEプログラムに再び採択された例が多いでしょう。
なので、グローバルCOEプログラムの方が当然、狭き門。
……なのですが、中には熊本大学や愛媛大学のように、むしろ採択拠点数を増やしている大学があります。得意分野と呼べる研究領域を持っていて、成果を着実に出し続けている大学でしょう。こういった大学は、高く評価されていいと思います。
また、明治大学、関西大学のように、グローバルCOEプログラムで初登場した大学も。
研究力をアピールするチャンスです。
逆のケースもあります。
21世紀COEプログラムでは12番目に多い5拠点が採択されていた広島大学は、グローバルCOEプログラムでの採択拠点がまだありません。
また、21世紀COEプログラムで2拠点が採択されていた岡山大学、岐阜大学、金沢大学、長岡技術科学大学、首都大学東京(東京都立大学)、東京農工大学、同志社大学、徳島大学、日本大学、北陸先端科学技術大学院大学なども、グローバルCOEプログラムではまだ採択されていません。
もっともこの中には、来年度以降、「医工学、生活科学、環境学、エネルギー科学、地域研究、その他複合分野及び新たな領域」での申請を予定している大学もあるでしょうから、これから名前が挙がってくるのかも知れません。
グローバルCOEプログラムは、「我が国の大学院の教育研究機能を一層充実・強化し、世界最高水準の研究基盤の下で世界をリードする創造的な人材育成を図るため、国際的に卓越した教育研究拠点の形成を重点的に支援し、もって、国際競争力のある大学づくりを推進することを目的とする事業」。
21世紀COEプログラムも、基本的なコンセプトは同じでした。
つまり、採択されただけではなくて、その後に結果を出せるかどうかも問われる事業。
その意味で、21世紀COEプログラムに引き続き今回のグローバルCOEプログラムでも採択された拠点は、その事実を誇って良いと思います。
グローバルCOEプログラムとしての成果にも、当然(前回以上の)期待がかかっているわけですので、ぜひ国民の期待に応えるような研究成果をあげ、優れた人材を送り出していってください。
以上、マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。