マイスターです。
昨日に引き続き、大学キャンパスでの結婚式を取り上げていきます。
昨日の記事では、キリスト教や仏教など、宗教系の大学についての情報をご紹介しました。
基本的には、各宗教のしきたりに則った結婚式ができるということでした。
では、そうではない大学、つまり「非宗教系」の卒業生は、大学で結婚式を挙げることはできないのでしょうか?
……というわけで本日は、宗教とは何ら関係のない大学での、結婚式の事例をご紹介します。
【今日の大学関連ニュース】
■「学びやで誓う愛 県立大で卒業生2人が結婚式」(岩手日報)
県立大卒業生で盛岡市浅岸の会社員高柳佳世(よしつぐ)さん(27)と夏未さん(27)は26日、滝沢村滝沢の同大キャンパスで結婚式を挙げた。同大キャンパスでの挙式は初めて。2人が希望し、大学側が構内を使うことを快諾し実現した。
佳世さんは総合政策学部、夏未さんは看護学部に1999年に入学した、ともに県立大の2期生。普段は学生が行き交う中央通路に敷かれたバージンロードを踏みしめた。誓いを述べ、指輪交換する2人を友人や親族ら60人が祝福した。
佳世さんは「開学10年の節目に、ぜひキャンパスで式を挙げ、新たな一歩を踏み出そうと思った」、夏未さんは「どこにもない結婚式を挙げたかった。明るい家庭を築きたい」と喜びに満ちあふれていた。
(上記記事より)
こういうニュースって、いいですねぇ。
これは、つい最近の記事。
岩手県立大学の卒業生が、キャンパスで結婚式を挙げたという内容です。
新郎新婦とも、卒業生だとのこと。
どんな場所で挙げられたのかなと思ってネットを探したら、このキャンパスを施工した大成建設のサイトに写真がありました。中央通路って、ここのことかな?
■「国内実績 > 岩手県立大学」(大成建設)
このようにチャペルや寺院などのない、「非宗教系」の大学でも、キャンパス内で結婚式を行うことはあります。
すべての大学に結婚式向きの場所があるとは限りませんし、飾り付けなども大変です。
学生や教職員の皆様が使う期間は避ける必要があるでしょうし、大学側と交渉をして、許可してもらえなかったら当然、使えません。
このように色々な制約はありますが、そんな大変な調整をしてでも、キャンパスで結婚式を挙げたい! と望まれるケースは、しばしばあります。
この記事のように、新郎新婦それぞれにとっての思い出の場所であるケースが多いかも知れませんね。
結婚式というのは、言うまでもなく、一生の中でも特別のイベント。
そんな大事な日を、他でもない、母校のキャンパスでぜひ迎えたい!
そんな卒業生からの声に対し、感激する大学関係者は、少なくないと思います。
他の業務に支障のない範囲であれば、こういった申し出は基本的に、大学側にとっても嬉しいことなのではないかと個人的には思います。
(※もちろん、大学によってもその辺りの対応には差があるでしょう。また「やらせてあげたくても、できない」という事情を抱えた大学も多いと思います。
ですので希望される場合は必ず早めに大学にご相談を。母校に断られてしまった場合も、総合的に検討した上でのやむを得ない回答でしょうから、怒らないであげてくださいね)
■「金沢工大キャンパスで人前結婚式!!」(ののいちタウン情報局)
8月28日(日)午後1時より、金沢工業大学キャンパス内のライブラリー・センターにおいて、卒業生カップルが結婚式を挙げました。
キャンパス内での結婚式は、開学以来(1965年)初めてとのことで、新郎新婦は招待者や同センター内にいた在校生たちから「人前式」の祝福を受けて、記念すべき新しい人生の旅立ちとなりました。
(略)結婚式に同キャンパスを選んだのは、二人の出会いの場であることと共通の恩師である故田中名誉教授への報告も兼ねたとのこと。
(上記記事より)
こちらは、金沢工業大学でのニュース。
ミッション系でもなく、どちらかというと男性比率が高いであろう工科系大学キャンパスでの結婚式というのは、珍しいかも知れません。
金沢工大でも、開学以来初めてのことだそうです。
いいですねー。
■「本学キャンパスが、結婚式の会場に」(長岡造形大学)
この結婚式は、新潟県中越地震で被災し結婚式を挙げられずにいた方のために、ウエディングデザイナーの桂由美さんが企画したもので、本学は会場として大学キャンパスを提供したほか、学生たちがボランティアスタッフとして、式の進行をお手伝いしました。会場には、キャンパス内・中庭~学生エントランスのスペースが選ばれました。結婚式会場としてドレスアップされ、いつもとは違った雰囲気です。
(上記リンクより)
こちらも素敵な取り組みです。
こんな形でキャンパスが使われたら、最高ですね。
普段とまったく違う姿でゲストを出迎える大学の姿は、関わったボランティアの学生さん達にとっても、新鮮だったのではないかと思います。
■「第9回 学園祭『HOSPIVAL』 初日の様子!」(西武文理大学)
■「第9回 学園祭『HOSPIVAL』 2日目の様子!」(西武文理大学)
↑こちらは、西武文理大学の公式サイトに掲載されたニュース。
この西武文理大学は、毎年、学園祭で本物の結婚式を行うことで知られています。
学生のプロデュースによる、大学キャンパスを使っての結婚式。
サービス経営学部を持つ大学ならではの取り組みで、毎年、一般公募で新郎新婦を募っているそうです。
学園祭のフィナーレでは、花嫁によるブーケトスと同時に花火が上がるなど、演出も凝っています。
↓ブログなどでも、式の様子が紹介されています。
■「西武文理大学 学園祭【HOSPIVAL】」(まめちゃんのくいしんぼう万歳!!)
現在は、他にもいくつかの大学が、学園祭で結婚式を行っているようです。
学内イベントと結婚式というのは、いい組み合わせなのかも知れません。
同じ大学のメンバーということで、みんな仲間の幸せを祝福してくれますし、式に参列した後輩達も、こんな素敵な取り組みを認めてくれる粋な母校のことを、いっそう好きになるんじゃないでしょうか。
■「卒業生が本学キャンパスを舞台に結婚式の前撮り(4/5)」(長崎総合科学大学)
4月5日、本学グリーンヒルキャンパスのシェスタ広場において、平成13年度に本学工学部建築学科を卒業した広畑政幸さんとその婚約者が結婚式の前撮りを実施した。
結婚式を目前に控え、思い出のキャンパスで撮影したいと本人から依頼があったもので、桜咲くキャンパスでの撮影は幸せ一杯の雰囲気に包まれていた。
(上記リンクより)
こちらは、卒業生が結婚式衣装の「前撮り」のために母校を訪れたというニュース。よっぽど素敵なキャンパスなのでしょうね。
このように、写真撮影ということであれば、多くの大学で実現可能かと思います。
素敵な大学を卒業された方は、大学に相談してみてください。
(※勝手に撮影を行ってはいけませんよ!)
長くなってきたので、この辺にします。
今回ご紹介した事例の他にも、色々な形で大学が結婚式に関わるケースがあるかと思います。
キャンパス内で結婚式をやっている風景にはやはり、人を惹きつける魅力があるようですね。
先ほども書きましたが、一生に一度のイベントの舞台として大学を選んでくれるような卒業生は、大学にとっては大切な宝のような存在。
大学関係者の皆様は、もし卒業生が「このキャンパスで結婚式を挙げたいんです!」なんて相談に来られたら、そのときは、最高の想い出作りに協力してあげてください。
大学生の方や教職員の方は、たまたまキャンパス内で結婚式を行っている様子を見かけたら、ぜひ祝福の声をかけてみてください。
そんなやりとりを通じて、母校がいっそう、好きになると思います。
以上、マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。