進学相談会は楽しい

初めて「進学相談会」に行ってきました。

会場は、某地方都市の、豪華なホテルのホールでした。

現地についてみると、同じテーブルがずらー…っと並んでいて、それぞれのテーブルに「○○大学」というボードが並んでいました。
机の上に資料を並べて、お客さま(高校の教員、生徒およびその保護者)が立ち寄ってくれるのを待つスタイルです。

学科の内容や、学費や、受験の方法、キャンパスライフの様子など、お客様が知りたい情報を各テーブル個別対応でご説明する、という形式です。

マイスター、前職では企業の偉い人にwebアクセスログ解析結果の解説をしたり、企業向けセミナーの講師をやったりしていましたが、進学相談を受けるというのは家庭教師のバイトをしていた学生時代以来です。

とっても楽しい!

やはり、お客様のニーズを直接聞けるというのは、文句なしに楽しいです!
しかも相手は、人生、夢や希望でいっぱいの高校生。
そんなみなさんが、「この大学、気になってるんだ」という顔で、わざわざ本学のテーブルに来て、やりたいことを語ってくれるのです。
楽しくないはずがありません。

色々な夢を聞ける、っていうのは、教育産業に与えられた特権だと思います。
意欲あふれる生徒さんの話を聞いていると、「彼の4年間をどうしたらすばらしいものにできるだろう?」ということを考えずにはいられません。
24時間施設を開放してあげたいとか、夏休み中サポートをしてあげたいとか、こちらも色々な欲求がわいてきますね。

こうした場所で聞き逃してはならないのが、隠れたニーズです。

webサイトのプロデュースをしていたとき、よくお客様に説明していたことなのですが、
「こちらが想定しているターゲットと、本当に自分達のサービスを必要としているお客様層がずれている」
ということは、どんな企業にもあります。

子供用の商品を開発して玩具屋で流通させていたが、実は大人の間で評判だった、そこでデパートで販売してみたところ、売り上げが急増した。
…なんてケースです。

大学の場合、理系の大学なのに文系の生徒さんから問い合わせをいっぱいいただいて不思議、なんてときは、自分達が気づかない隠れたニーズを、知らない間に満たしている可能性があります。

そんな隠れたニーズ、ウォンツを聞き出すのも、進学相談会の役割ですね。
お客様にも途切れずに来ていただけたし、とても充実した一日でした。

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そんな楽しい相談会でしたが、ちょっと気になったことも。

「相談会」であるとはいえ、各テーブルに個性をもっと出して各大学に競わせた方がいいように、個人的には思いました。

まず、会場では「呼び込み」のような行為は禁じられていました。それはイベントの性格から、理解できます。

が、テーブルに貼り紙一つ貼れないのでは、かえってお客様にも不親切になるんじゃないかな、と思います。
大学名しか表示されていないのでは、お客様は、もともと知っている大学のテーブルにしか寄れません。

「○○大学を目当てに会場に行ったけど、△△大学も楽しそうだったので話を聞きに行った。相談する時間はなかったけど、□□大学も新しい学部を作ったみたいだから、今度オープンキャンパスに参加しよう」

といった、生徒と大学の出会いの場としての機能はあまり果たせていないんじゃないかな、でも、生徒さんはそういうところも楽しみにして会場に来てるんじゃないかな、なんて考えちゃいました。

場所や費用のこともありますから、幕張メッセや東京ビックサイトの業界イベントで大企業が立派なブースを出す、というレベルまではしなくていいと思います。
でも、企業だったらテーブル1つのスペースでも最大限にアピールできる方法を考えますし、それが認められないならイベント自体に参加しません。
他の企業と自社をまったく同列に、均質に並べられるのでは、構築したブランドイメージが壊れるリスクがあります。

大学業界には、こういうところで競争するのは下品だ、みたいな感覚があるのかも知れません。
誰も得しない同列主義、平等主義の弊害を感じました。

あと隣のテーブルを使ってらした某短大さんの担当者は、テーブルにお客様がいない間はずっと下を向いて文庫本を読みふけってましたが、マイスターが上司としてこんなシーンを見たら、卒倒するか、その場で張り倒しています。

50歳?くらいの方でしたが、ローテーションで当番をやらされている、という雰囲気でした。
もっと意欲のある人や、若い職員を派遣した方がいいのでは。
かえってブランドイメージを損ねています。

2 件のコメント

  • こんにちは、マイスターです。
    お越しいただき、ありがとうございます!
    NAOYAさんのブログも拝見いたしました。
    就職活動だけではなく、「入った後」の話も豊富で、学生さんにはとても参考になると思います。
    会社に入った後の「働き方」に関しては、私のブログでも(私の経験した範囲で)たまに取り上げておりますが、そうした情報はとても貴重ですよね。
    お互いに、がんばりましょう!