マイスターです。
最近、涼しい日が続くようになりましたね。
スーツの上着がないと肌寒さを感じるような日も、多くなりました。
さて、日曜日になりましたので、恒例のニュースクリップをお届けします。
YouTubeで授業解放。
■「UCバークレー、YoutTubeで大学講義を丸ごと配信」(CNET Japan)
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20357952,00.htm
大手動画共有サイトであるYouTubeは、カリフォルニア大学バークレー校では重要な教具となっているようだ。
同校は米国時間10月3日、講義をそのまますべてYouTubeに投稿したことを明らかにした。
バークレー校関係者は声明で、同校は講義を完全な形でYouTubeに投稿した初めての学校であると主張している。ビデオ録画された300時間以上の講義が、youtube.com/ucberkeleyで利用可能になる予定だと述べた。
(略)UC Berkeley on YouTubeによって、大学生活や学問的研究、行事、運動競技などが公の目に見えるようになる。これは、大規模なコミュニティーに向けたオープンな教育コンテンツで、われわれの豊かな伝統を基礎とする、とカリフォルニア大学バークレー校で学部教育を担当する副学長を務めるChristina Maslach氏が声明で述べた。
(上記記事より)
最近、「講義を解放すればするほど、その大学の価値は(色々な点で)上がっていく」という流れがあるように感じます。
大学の広報・PR手段としても、有用です。
さらに、こうしてオープンにされた講義の中で教員が語った言葉や、自身の学説、紹介された面白い試みなどが、瞬時に世界中に拡散していく様を思い浮かべると、また違った意味が見えてきます。
モノは、希少であればあるほど価値が上がる。ありふれたモノほど価値は小さい。
しかし「知識」は逆で、それが世の中に拡がっていけば行くほど価値を増す。
学生時代に本で読んだ、そんな話を思い出しました。
「知識基盤社会」という言葉を、しばしば耳にします。大抵は、具体的な姿形が見えない、概念上のコンセプトとしてのみ語られるのですが、もしも知識基盤社会にインフラというものがあるのだとしたら、これもそのひとつなのでしょうか……。
厳格なテニュア制を導入。
■「終身雇用教授採用の厳格化を通じたKAISTの大革命」(朝鮮日報)
http://www.chosunonline.com/article/20070930000001
詳細はリンク先をご覧ください。
この話題、韓国では社会から強く注目されており、メディアがこぞって報道しています。
■「『過酷』だが『大学と国のための道』 KAIST首脳がテニュアに意地」(東亜日報)
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2007092970888
■「KAIST初の教授定年保障、申請者の半分が脱落」(東亜日報)
http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=040000&biid=2007092851838
そこにあるのは、強烈な危機感です。
学生の健康維持に。
■「15万円のカードで、1日千円まで1年間食べ放題」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/edu/news/OSK200709180005.html
……そのカードは「ミールカード」といい、香川大学では05年度に導入された。価格は15万円だが、カード有効期間中の4月1日から3月31日までの1年間、1日1000円の限度額までなら、何度でも食堂を利用できる。ちなみに07年度の新入生は、4分の1に当たる約500人がミールカードを使っているという。
(略)一人暮らしの学生たちが家庭と同じような食事をとることができる食堂を目指し、いまでは豆腐ハンバーグに肉じゃが、炊き込みご飯など70〜80種類のメニューをそろえる。定番メニューのほか、月ごとに「九州、沖縄フェア」などといった現地の食材を使った料理を提供している。
また、ミールカードに組み込まれたICチップに、メニューやカロリーなどの食事のデータや購入額などが記録され、そのデータは毎月、希望する親のもとに郵送かインターネットで送られる。「子どもの生活がリアルにわかる。しっかり朝起きて、大学でご飯を食べて学んでいると知って安心する」などと親からの反響も大きいという。
(略)大学の食堂は「安くて量が多い」の時代は終わり、「安くてヘルシーかつ便利」に、変わりつつある。もうすぐ夏休みが終わり、この食堂にもにぎやかさが戻ってくる。
(上記記事より)
寮生活が基本であるアメリカの大学にも、「一定額を払うと一年間、学食での食事が無料になる」というシステムがあると聞きます。
上記は、それによく似ています。
一日\1,000で3食取れるのか、よく分かりませんが、メニューの料金体系をちゃんとそういう風にしているのかも知れません。
何にしても、学生にとっても保護者の方にとっても、これはいいシステムなのではないかと思います。
街のシンボルのケヤキを、キャンパスへ。
■「仙台のケヤキを救え! 大学への移植目指し実行委員会発足」(サンスポ.COM)
http://www.sanspo.com/tohoku/top/th200710/th2007100403.html
「市の木」としてシンボルにもなっている仙台市のケヤキ並木の一部を、市営地下鉄工事のため伐採する計画に対し、東北大、地元町内会と商店街が、伐採対象の木を救うため大学キャンパスへ移植を目指す実行委員会を3日、発足させた。
地元「サンモール一番町商店街振興組合」が事務所内に募金箱を設置するなどして資金協力を募り、並木から着工間近の東北大「青葉山新キャンパス」内に移す計画。大学は移植後の木の生育管理などで協力する。目標本数は10本以上という。
(略)特殊な運搬車両が必要で、移植費用は1本約300万円かかる。実行委の上村甚一会長は「1本でも多く救うため、全国のみなさんのご協力を」と呼びかけた。
(上記記事より)
というわけで、伐採されるはずだった街のシンボルのケヤキ達を、大学キャンパスに移植させようというプロジェクトです。
東北大学のキャンパスも、仙台の新たなシンボルになるでしょうから、市民にとっても、ケヤキ達にとっても、大学や行政にとっても素晴らしい計画であるように思います。
4日から12月28日まで、全国から寄付金を募る。募金箱も同市青葉区一番町のサンモール一番町商店街振興組合の事務所に設置する。寄付金の振込先などの問い合わせは同事務所(022・227・4851)へ。
(「ケヤキ移植へ、募金スタート」より)
……とのことです。
学術交流と、政治的・宗教的なパワーゲームの間で。
■「米大統領、イランの大学からの招待を現時点で考慮せず」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/international/reuters/RTR200710030063.html
■「米セント・トーマス大学、ツツ大主教の講演を拒否」(JANJAN)
http://www.news.janjan.jp/culture/0710/0710043415/1.php
詳細はリンク先をどうぞ。
ちょっと前に、イランの大統領がアメリカのコロンビア大学で講演を行い、(批判も含めて)話題になりました。
ひとつめの記事は、それを意識した招待だったのだと思いますが……うーん。
どちらの報道も、なんだか、色々な意味で、残念だなと思ってしまう内容です。
以上、今週のニュースクリップでした。
今は季節の変わり目、皆様も体調管理には十分にお気をつけください。
今週も一週間、本ブログをごひいきにしていただき、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
マイスターでした。