■「昼夜間定時制高校・砂川高校の取り組み(東京)」読売教育ニュース
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news2/20050606wm03.htm
従来の「定時制」=夜間、という枠組みを取り払い、昼にも授業を受けられる仕組みに。
単位制になっており、自分のペースで昼・夜にとらわれずに授業を選択できると言うのがポイント。
-原田校長は「自分のペースで学べるということ」と説明する。「進学希望なら、学校をフル活用しても良いし、最低限の授業だけ履修して予備校に行っても良い。学業以外の才能を生かす道を模索しつつも、基本はしっかり学んでおきたいというニーズにも応えられる」。小橋川和子副校長も「伸びたい生徒が、伸びていける仕組み」と胸を張る。 -(上記記事より)
記事によれば、東京都教委はこうした「昼夜間定時制高校」の設置を進めており、は2007年までに11校になる予定とのこと。
実質的には、昼間は働きながら夜間定時制で学んでいる、いわゆる「勤労学生」は年々減少し、従来の夜間定時制の理念と現状は合わなくなってきている。
昼夜間定時制高校の登場は、「定時制の拡大」という形でスタートしてはいますが、これは「自分のペースで、自分の生活に合わせて学ぶスタイル」を世の中に広めていくための、一つの試金石と考えた方がいいでしょう。
もっとこうした学びのスタイルが一般的になって欲しいと思うので、こうした学校には、ぜひがんばって欲しいです。
高等教育の場でも、こうした動きは広がっています。
例えば社会人向けの「専門職大学院」を始め、夜間でも学べるコースは一般的に認知され始めていますね。
ちょっと前まではこうした夜間大学院も、珍しい存在でした。
また早稲田大学は先日、従来の「第一文学部」「第二文学部」を廃止し、代わりに「文化構想学部」「文学部」を新設することを発表しましたが、ここにも「夜間学生」の質的、量的変化が背景としてあるようです。
■早稲田ウィークリー 2005 5.12 第1059号
http://www.waseda.jp/student/weekly/contents/2005a/059a.html
-特に二文は勤労学生のために一文と同じ教育機会を提供する夜間学部として社会的使命を果たしてきたが、近年の実質的な勤労学生の減少という社会的変容の中、社会の需要と学部の理念の間にギャップが生じてきていた。-(上記早稲田ウィークリー記事より)
文化構想学部の方は、昼夜に科目を設置し、同時に夜間特別枠も設けることで、従来二文が担ってきた社会的使命も引き続き果たしていく、とのことです。
単なる「夜間学部の存続」ではなく、例えばクリエイターを志す学生が自分の時間を自由に使って自分のスタイルで学べるように、という配慮がなされたカリキュラム設計だと思います。
昼夜開講制、単位制といったシステムは、学生の「学ぶ自由」を拡大させるすばらしい仕組みであると同時に、学校側にとってもこれまで隠れていたウォンツを掘り起こすチャンスになると思います。
学生確保のためのe-learning整備が流行っていますが、その前に、「夜間」の活かし方をもう一度考え直してみるのも、大事かもしれませんね。
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記事、読ませていただきました。
トラックバック、ありがとうございます!
社労士でいらっしゃるとのこと。
さすが、わかりやすい記事で、参考になります!
ランキング、参加しておられるんですね。
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