学部を共同設置 学位も連名で

マイスターです。

このニュース、既にご覧になった方も多いかと思います。

【教育関連ニュース】—————————————–

■「大学間で学部共同設置を可能に、文科省が法改正へ」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071111i201.htm
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文部科学省は複数の大学が共同で学部や大学院の研究科を設置することを可能にするため、来年の通常国会に学校教育法改正案を提出する方針を固めた。

早ければ2009年度から申請を受け付け、10年度からの入学を認める。少子化時代の到来で地方の小規模な国公立大や私立大が厳しい経営状況にある中、共同設置で費用負担を低く抑え、人材や施設を共用する狙いがある。

(略)複数の大学が共同で設置した学部や大学院の入学試験は、設置主体の大学が共同で実施し、学位も連名で授与する。国公立大と私立大の組み合わせによる共同設置も可能にすることを検討している。

(上記記事より)。強調部分はマイスターによる

学部を複数大学で共同設置できるようにする、という構想は以前にもちらっと報じられていたのですが、学位や入試などの主体が誰になるのかは明らかになっていませんでした。
今回はさらに踏み込んだ報道です。

「学位を連名で授与する」というのは、非常に大胆な改正です。
しかも、国公立大と私立大の共同設置も可能とのこと。

もはや、どこが自分の母校なのか、限定できません。
「自分は○○大卒」という意識のあり方が、これまでとは若干異なってきますね。
大学よりは、学部やキャンパスの単位で帰属意識を強く持つようになるのかも知れません。
未だ、就職などで小さからぬ意味を持っていると思われる「学歴」の扱われ方も、変わってくるかもしれません。

個人的には、随分とエキサイティングな時代になったなぁ、と思います。

web用語で、あるサービスとあるサービスのいいところを掛け合わせ、全く違う価値を作り出すような取り組みを「マッシュアップ」なんて言ったりします。
例えばGoogleの地図情報を他のサービスに取り込んだ結果、面白い価値を持った新しい地図が作れた、とかです。

冒頭の報道を見て、「高等教育も、マッシュアップで新しいモノを生み出す時代になったのかも」なんて思いました。

元となる大学達の面白さが増せば増すほど、マッシュアップで生まれた学部もきっと、より面白くなるでしょう。
「ぜひあなたの大学と組みたいのですが、いかがでしょうか?」と色々な大学から声をかけられるような大学も、出てくるかも知れません。

さらに言うと今後は、孤高に己の価値を高めていこうとする大学と、組織同士のネットワークで勝負する大学とに分かれていくのかも知れません。

例えば、旧帝大が次々と改革を進める中、地方国立大学の中には今後の展望を描けずにいるところもあるように思います。
しかし、周辺の国公私立大学と手をつなぎ、その地域のネットワークの中心として自分達を位置づけることで、新たな価値を創出し、生き延びる道だってあるかもしれません。

旧帝大クラスの大学でも、もしかしたら「ネットワーク志向」の大学が一校くらいは出てくるかも知れません。私大も同様です。

これからは、

「マッシュアップの元になるような素材を持っているのか」
「持っていたとして、連携をやる気があるのか」
「やる気があるとして、実際、それを実現する組織の運営力があるのか」

といったところが、大学の「隠れた強さ」として重要になってくるかも知れません。

……と、冒頭のニュースからそんなことを考えた、マイスターでした。