入学案内イベントの目玉は○○○○……カリフォルニア大リバーサイド校

マイスターです。

日本では、もうオープンキャンパスなどの季節は終わり、受験シーズンに突入しています。

しかし「9月入学」の国では、半年ずれますから、ちょうど今頃が、受験生に大学をアピールしている時期なのですね。

そんな中、ちょっと変わった取り組みを見つけました。

【教育関連ニュース】—————————————–

■「ゴキブリを触ろう!入学案内イベントの目玉に――米カリフォルニア大リバーサイド校」
http://eureka-i.jp/news/2007/10/0710224216.html
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米国カリフォルニア大学リバーサイド校は、11月3日に高校生とその保護者を対象に行う入学案内イベントで、ゴキブリに触ることができる「ゴキブリ動物園」をアトラクションの目玉の一つにしている。手のひらほどの大きさのマダガスカルゴキブリやアンモニア臭の臭いを出すゴキブリなど数種類がいる。じかに触りたくない人のためにゴム手袋も用意するという。

(上記記事より)

日本の大学も、あの手この手で受験生に大学を印象づけようとしていますが、これほどインパクトのあるイベントは聞いたことがありません……。
(「じかに触りたくない人のためにゴム手袋も用意する」ということは、直に触る人もいるんでしょうか?)

でも、これ、単なるインパクト狙いのイベントではないんです。

昆虫学でも有名な同大学のWebサイトの18日付リリースによると、大学紹介のための「インフォメーション・デー」と名づけたこの日のイベントでは、キャンパス・ツアーの一環として同大の科学活動を紹介する。将来の科学分野の先生をリクルートして養成する「コペルニクス・プロジェクト」が共催するイベントで、同プロジェクトのSteve Gomez部長は「大学を目指す高校生に入学要綱や奨学金の必要事項など役に立つ情報を提供するほか、イベントでは科学や工学の活動に実際に手で触れてもらいます。我々のゴールは、関心を持つ生徒に科学教育やエンジニアの道に進むことを確信してもらうことで、その最初の一歩が当大学に入学することであると願ってます」と語る。科学活動は「ゴキブリ動物園」のほか、木製のリードを口に入れてラジオやiPodの音を骨を通して聞く骨伝導実験や、紙とテープだけで使った橋がどこまで重さに耐えられるかという工学実験などもある。

(上記記事より)

というわけで、あくまでも科学に興味を持ってもらうためのイベントの一環なんですね。

■「Entomology Department」(University of California, Riverside)
http://www.entomology.ucr.edu/

カリフォルニア大学リバーサイド校には、日本ではあまり見かけない「昆虫学科」があります。おそらく、そのアピールも兼ねているのだと思います。
イベントに動員されるゴキブリたちも、研究用に飼育しているものなんでしょうね。

「ゴキブリ動物園」の側には、昆虫に関する同大の様々な研究成果が展示されていたり、昆虫大好きな学生達が様々な虫を見せながら解説してくれたりしているのだと思います。
昆虫に興味がある受験生達は、そんな様子を見て、「これは楽しそうだ」と思うのでしょう。

日本でも、例えばロボット工学に力を入れている大学が、開発したロボットをオープンキャンパスで展示したり、美大が学生の作品を展示したりすることは、普通に行われています。
大学の得意分野をストレートに見せることは、広報の基本です。

そう考えたら、虫で有名な大学なんだから、ゴキブリ展示したっていいじゃないか、と思えます。

中には、大量のゴキブリに引いてしまう人もいるかもしれませんが、そういう方が昆虫学科に入ってきても困るでしょうし。
そういう意味では、自分がこの学科に向いているかどうかを改めて見直す良い機会、なのかも知れません。

生物系の学科がある大学の皆様、よろしければ来年のオープンキャンパスの参考にしてください。
(同じことをやって受験生が逃げてしまっても責任は取れませんけど……)

というわけで、海の向こうの、ちょっと変わった取り組みをご紹介しました。

マイスターでした。