他にも、掃除や生活雑貨の買い出しなど、家事ばっかりしていました。たまっていたことを一気に片づけたので、平日より疲れた気がします。
夕ご飯も、久しぶりに自分でつくりました。
マイスターの料理のポリシーは、「考えるんじゃない!感じるんだ!」です。たまに大失敗します。
さて、今週も日曜日を迎えましたので、ニュースクリップをお届けします。
教育基本法、改正に向けての動きです。
■「自民、公明が『愛国心』表現で合意…教育基本法改正案」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060412it14.htm?from=top
■「『愛国心』の表現で合意 教育基本法改正の与党検討会」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200604120338.html
■「教育基本法:改正案は学習指導要領の改訂にも効果 識者」(毎日新聞 MSNニュース掲載)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20060414k0000m010100000c.html
■「教育基本法改正案、与党幹事長が今国会提出を明言」
http://www.asahi.com/politics/update/0416/004.html?ref=rss
教育事業に従事する人間にとっては目が離せない話題ですよね。「教育の憲法」と言われる、教育基本法の改正案が、与党の中で固まったとの報道です。
「愛国心」の表現でもめていましたが、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」という文面に落ち着いたようです。
様々なところで賛否両論を巻き起こしているこの法案の文面がなかなか見つからず、苦労しました。各種の反対組織やマスメディアは、批判をするのであれば全文を転載して読者に是非を問えばいいのに、相変わらず、自分達が批判する部分しか紹介していません。この姿勢は、一部のメディアが情報を握り、「無知蒙昧な」大衆を導くべきだ、という古い構図から脱していませんね。
さて、問題の教育基本法案ですが、今回報道されている「調整後」のものは、残念ですが今も見つけられずにいます(自民党、公明党のwebサイトにもないとは…)。
「調整前」、つまり、多くの論議を巻き起こしていた方の文面は、↓こちらから閲覧できます。
■「教育基本法改正促進委員会総会」(衆議院議員 下村博文公式ウェブサイト)
http://hakubun.cocolog-nifty.com/main/2006/03/post_b429.html
ちなみに、現行の法律は、↓こちら。
■「教育基本法(昭和二十二年三月三十一日法律第二十五号)」(法令データ提供システム)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO025.html
いかがでしょうか?
全体を見比べると、各項目についての記述量がかなり増えています。従来からの法律は、「平等であれ」という内容が、法律のかなりの部分を占めるような印象がありますが、新しい法案では、生涯教育や幼児教育、環境教育、高等教育(!)などの他、私学助成の重要性にも触れています。「教員」の責任などに関して言及されているのも、目を引くところです。
色々な点で、新しい考えを入れようという意思があることがわかります。
しかし、こうした新しい点に関して、ほとんどメディアも、教職員も、取り上げることなく、議論がないというのは、あまりにも……というのが、マイスターの全体的な印象です。
マイスターがこれまでに見聞きした、新法案に対する意見は、
「愛国心」の表記に対する是非と、「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。」という文面が削除されることへの批判、これだけでした。
(※この2点は、最終的に国会に提出される案では、それぞれ上記のリンクとは違った表現になっていますが)
どう考えても、議論が偏っています。上記の2点も、もちろん大いに議論されるべき点ではありますが、他にも重要なことがあったはずなのに。
これだけ新しい考えを盛り込もうとした法案で、「国vs教員」の争いの部分にしか焦点が当てられず、他の部分についての議論がほとんど提起されていないと言うのは、あまりにも悲しすぎます。
現在、一般生活者が教育、特にに公立教育に対して不信感を抱いているのは、みなさんもご存じでしょう。なのに教育業界がこのような体たらくでは、「普通の人」との距離は拡がるばかりではないでしょうか。
法案の内容に関する個人的な考えはまた後日書きますが、上記のことだけは、忘れないうちにここに書いておきます。
東京都、職員会議での「採決」を禁止です。
■「『民主主義を学ぶ場で…』識者懸念 職員会議の採決禁止」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0415/TKY200604140346.html?ref=rss
■「職員会議で挙手・採決を禁止、都教委が異例の通達」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060414i204.htm
■「都教委:職員会議で挙手や採決禁止 校長の効率的運営狙い」(毎日新聞 MSNニュース掲載)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/archive/news/2006/04/14/20060414k0000m040148000c.html
東京都教育委員会は、「職員会議で挙手や採決によって教職員の意向を確認するような運営は行わない」とする通知を都立学校長あてに出した。
通知は教育長名で、学校運営に関する重要な案件は管理職による会議で決定するよう徹底するのが目的。職員会議での挙手や採決そのものを禁止した通知は全国にも例がないといい、現場の教員の反発を呼ぶことも予想される。(読売オンライン記事より)
ずいぶんと極端な通達だな、と思いますが、いかがでしょうか。
「民主主義の否定だ」という批判が各所から寄せられているようですが、頷けます。校長のリーダーシップは確かに大切ですが、意見を聞くことまで禁止しなくても……という気がします。
ただ、こうした通達が出てくるには、それなりの背景というものがあるわけですよね。市民が校長に期待しているのは職員会議での議長役だけではないと思うのですが、恐らく、こんなことでもしない限り校長がリーダーシップが発揮できないような現場が少なからず存在するのも、事実なんだと思います。
これは個人的に思うことですが、民主主義の主役は、市民です。しかし学校の現場は、「国(行政)」と「教員」の2者が、互いの権利を戦わせている場になってしまっている気がします。どちらも、一般生活者の意見を代弁する存在にはなりきれていないのではないでしょうか。なのにどちらも「俺たちが市民の代表だ」「俺たちの考えが、市民の意思だ」と思い込んでいるのが、また問題です。
古代エジプトのビールが、考古学とバイオ技術の力で復活です。
■「[ビール]古代エジプト小麦を使い共同開発 京大・早大」
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1838291/detail?rd
シリアスな話題が続きましたので、ロマンな話を。
エジプト考古学の権威、吉村作治・早大客員教授が壁画を元に古代エジプトのビールを04年に復元した際、エジプトで醸造に使われていた「エンマー小麦」を京大栽培植物起源学研究室が提供したのが縁。同研究室は小麦約1万種を生きたまま保存する世界最大級の遺伝子バンクを持ち、天然では現在ほとんど残っていないエンマー小麦も67、68年に採取していた。
開発の経緯を聞いた尾池和夫・京大学長が昨年10月、協定締結の打診と同時に白井克彦・早大総長に共同開発を提案。京大の研究チームが開発に着手した。製造元として、地ビールのノウハウを持つ黄桜酒造(京都市)が参加。コクがあり、食事の途中に飲むタイプの「ホワイトナイル」を造り上げた。(上記記事より)
ぜひ一度飲んでみたい一品です。はるかな古代の王国に思いを馳せながら、味わってみたいですね。「ホワイトナイル」の名称も、すごくいいと思います。
「食事の途中に飲むタイプ」とありますので、ぜひ、食事の方も古代エジプト風にしたいところです。吉村教授、レシピを公開していただけないでしょうか?
就職戦線で学生は……強気ですか?
■「就職活動戦線、売り手市場に学生は強気(東京)」
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news2/20060414wm00.htm
「かつては一つの業界のトップ企業から準大手まで受けるのが主流。今は異なる複数の業界のトップ企業を狙う学生が増えている」。
(略)
「昔からいい会社で働きたいと思っていた。内定先もかなりいいと思っているが、さらに上を目指さなければ後悔する」。本領発揮はこれからだという。(上記記事より)
バブルがはじけて良いことがあったとすれば、その一つが「ただ大きい企業に入ればいいというものでもない」という意識が、若者の側にも生まれたということだったのではないかと思います。
ですので、この記事の「強気」の内容を見ていると、なんだか旧い日本社会に戻ってしまったような気がして、ちょっと心配になります。
一方、学生側には、内定を得た後も、就職活動を続ける動きが出てきている。理由はさまざまだ。自信をつけて発奮する学生もいれば、「ここで良かったのだろうか」という“内定ブルー”も。背景の一つが、大学新卒者の約3割が入社後3年以内にやめる離職率の高さだ。企業はシビアに、やる気や精神力を確認してくる。学生も、会社との相性や活躍の可能性を見極める大切さを意識するようになったという。(上記記事より)
こんなことも書かれています。情報を集めて悩むことは大切ですが、そもそも現代では「みんな一斉にリクルートスーツを着た新卒ばっかりを、同じ時期に、一律にフィルターにかけて大量採用する」という仕組み自体に無理があるのだから、就職活動の時点で悩んでも限界はあると、個人的には思います。
こんな方法で集めた若者達の3割が入社後3年以内に辞める。これには別に何の不思議もなくて、むしろ、新卒入社で定年まで勤めるこれまでのスタイルが不自然だったんじゃないでしょうか。
だから、(企業の人とか、就職課の人は怒るかも知れないけど)自分を成長させてくれそうなところに飛び込んでみて、こりゃいてもムダだと思ったら、遠慮なく次を探せばいいのではないでしょうか。
ちなみに、「強気」報道の一方で、↓こんな記事も、
■「『主体性に自信』の大学生は3割 求人企業と大きなズレ」
http://www.asahi.com/life/update/0416/004.html?ref=rss
「主体性」「実行力」「課題発見力」に自信がなくてどうして強気でいられるんだと、またしてもちょっと心配です。たまたま人が足りていないからという理由で就職できた人は、後々、社会環境が変化した時に苦労しますよ、と、学生さんには伝えてあげたいところです。
国立大学を相対評価です。
■「国立大病院に『通信簿』 400項目の偏差値集計」
http://www.asahi.com/life/update/0416/002.html?ref=rss
今のところ一般生活者には(全体の平均値などを除くと)内容は公開されないようです。あくまで、病院を改善するための情報、という位置づけなのでしょう。
ただ、トップ10くらいは、公開して欲しいような気もします。
中学校の部活、実は「やりすぎ」でした。
■「『公立中の部活動』『やりすぎ多い』医師が警鐘」
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200604100071.html
中学校で週6日以上活動している例が64%あり、時間も「2~3時間」が47%、「3時間以上」が13%だった。「休養日を定めている」のは約6割だったが、土日の活動を「どちらも認めている」との回答も6割だった。(上記記事より)
これってやりすぎだったんですね…。
マイスターも中学時代は運動部でしたが、これくらいはやっていました。「家に帰っても疲れる」、「体に痛みがある」というのも、みんな当然のように受け入れているし、先生もそう指導するから(休憩すると怒られる)、そういうもんかなと思って受け入れていましたが、医師から見て、おかしなことだったのですね。
そう言えばちょっと前までは、「部活中に自由に水を飲む」ことを禁じる指導、なんてのもあったと思います(最近はあまり聞かなくなったけど、あるところにはある?)。部活には、まだまだ「おかしな常識」が隠れているのかも。
今日は、ご紹介するニュースの数は少なめですが、ひとつひとつが長いので、このくらいにしておきますね。
どこでも大学は、今は履修登録の時期だと思います。
キャンパスのいたる所で、「おまえ、どれとる?」といった、学生同士の会話が聞こえます。
がんばって学んでね、と声をかけたくなりますね。
今週も一週間、本ブログを読んでいただき、ありがとうございました。
来週からも、どうぞよろしくお願いいたします。
マイスターでした。