ヒーローインタビュー 全国の大学合格者達の言葉から [2009]

マイスターです。

AO入試や推薦入試で大学に進学する方が半数。
さらに、合格発表はwebサイトと郵送でしか行わない大学が多いという中、キャンパスの掲示板前で合格を喜ぶという風景は徐々に減ってきています。

とは言え、メディアにとってこの光景は欠かせないものなのでしょう。今年も掲示板の前で「やったー!」と声を上げたり、胴上げされたりする受験生の様子が、様々な報道で流れました。

そんなニュースの中で、インタビューを受けた受験生達が、合格の喜びと共に語る言葉があります。

ある受験生は興奮気味に、ある受験生ははにかみながら、ある受験生は喜びの涙に頬を濡らしながら。

それは、4月から始まる大学生活への期待であったり、これまで抱えてきた不安の大きさであったり、支えてくれた周囲の人達への感謝の言葉であったり、また、将来の夢であったりします。

以前からずっと胸の中にあった言葉もあれば、突然のインタビューで、とっさに出た言葉もあるでしょう。
いずれにしても、輝かしいヒーローインタビューであることには違いありません。

……というわけで昨年に引き続き、今年も全国のニュースの中から、そんな合格者達の言葉を集めてみました。

「第1志望だったのでうれしいです。インターネットの勉強をしたい」
室蘭工業大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「笑顔舞う『春』─室工大で前期日程合格発表」(室蘭民報)記事より)

「寒冷地に適した種子の品種改良で農業振興に貢献したい」
北海道大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「北大合格発表:エルムの杜に歓声 女子の割合が過去最高」(毎日jp)記事より)

「小樽運河の水の汚さが目立つので水質管理について勉強したい」
北海道大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「2825人春つかんだ! 4国公立大で合格発表」(北海道新聞)記事より)

「個人指導や添削を取り入れた授業に引かれて受験した。うれしくて番号を目に焼き付けた」
弘前大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「入試:県立高・弘前大、前期試験の合格発表 「春の訪れ」に喜び /青森」(毎日jp)記事より)

「秋田で高校教師になって、学力トップの中学生の能力を伸ばしたい」
秋田大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「秋田大学 617人が合格」(読売オンライン)記事より)

「とにかくうれしい。教師という夢に向かっていろいろなことに挑戦したい」
岩手大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「750人の努力咲いた 岩手大前期日程、合格者発表」(岩手日報)記事より)

「苦しかったことが全部報われた。動物が好きで獣医師を目指している。勉強はもちろん、サークルや友達づくりも楽しみたい」
岩手大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「750人の努力咲いた 岩手大前期日程、合格者発表」(岩手日報)記事より)

「うれしいの一言。大学でしっかり勉強し、地元に貢献できるような人になりたい」
岩手大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「岩手大750人に「春」 前期」(読売オンライン)記事より)

「地元で視野を広げ、地域に貢献できるようになりたい」
山形大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「山形大の前期合格者発表 県内出身者は26.6%」(山形新聞)記事より)

「落ちたら就職しようと思っていた。勉強して将来の夢を探したい」
福島大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「大学入試:小雨の中、前期日程の合格発表--福島大など /福島」(毎日jp)記事より)

「とてもうれしい。保育士を目指して勉強し、アルバイトやサークル活動も楽しみたい」
新潟大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「大学入試:1546人に喜びの“春” 新潟大で合格発表 /新潟」(毎日jp)記事より)

「ずっと志望していた大学なのでうれしい。中学校か高校の教師になるために勉強を頑張りたい」
金沢大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「金沢大合格発表受験生1389人サクラ咲く」(Asahi.com)記事より)

「めっちゃうれしい。将来は特別支援学校の教員になりたい」
金沢大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「歓喜の『春』 金大前期日程1389人合格 県出身者27.8% 」(北國新聞)記事より)

「不景気なときだけに国立大に合格できて良かった。親孝行ができた。今はほっとしている。ゆっくりしたい」
金沢大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「笑顔満開『親孝行できた』 金大で前期合格発表」(中日新聞)記事より)

「とにかくうれしい。地元の医療に携わり患者と信頼関係の築ける医師になりたい」
信州大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「大学入試:2次試験前期日程 1339人喜びの春 信大で合格発表 /長野」(毎日jp)記事より)

「うれしかった。妹の卒業式で一緒に来られなかった両親にすぐ合格を知らせた」
上越教育大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「長岡技科大などで合格発表」(新潟日報)記事より)

「支えてくれた人たちに感謝の気持ちでいっぱい。国際関係の仕事につけるように英語を勉強したい」
山梨大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「大学入試:山梨大と県立大、前期の合格発表 747人に吉報 /山梨」(毎日jp)記事より)

「絶対受かっていないと家族にも伝えていたんですが、本当にびっくり。入学したら思いっきり遊びたいですね」
筑波大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「大学入試:筑波大で入学試験前期日程合格発表 1495人が喜び /茨城」(毎日jp)記事より)

「アルバイトで社会経験を積み、勉強と両立させて将来の夢を決めたい」
東京大学に合格した受験生の言葉。
「東大が前期の合格発表 3千人が難関突破」(読売オンライン)記事より)

「言葉が出ないくらいうれしい。まず親にメールで知らせたい」
京都大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「受験生に笑顔の花咲く 京都大で合格発表」(京都新聞)記事より)

「自信がなかったので本当にうれしい。会社の経営にも助言できるような公認会計士を目指して勉強したい」
神戸大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「受験生に『春』 神戸大などで合格発表 」(神戸新聞)記事より)

「震えるほどうれしい。おばあちゃんに真っ先に報告します」
和歌山大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「和歌山大で合格発表 4学部606人が合格」(MSN産経ニュース)記事より)

「ずっとこの学部を狙って勉強してきた。試験の出来に自信がなかったけど、合格できて本当にうれしい。保育士資格を取る予定です」
鳥取大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「839人 歓喜 鳥取大学で前期日程の合格発表」(日本海新聞)記事より)

「政治に興味がある。入学後は公務員試験に向けて勉強したい」
岡山大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「大学入試:やった!!1617人に春 岡山大で合格発表 /岡山」(毎日jp)記事より)

「この2、3日、ほとんど眠れないほど不安だった。アルバイトもして自立した生活を送りたい」
岡山大学に合格した受験生の言葉。
「春来りて宙に舞う 岡大、県立大で前期合格発表」(読売オンライン)記事より)

「試験で手応えはあったが、受かってうれしい。入学したら、遊びも、建築士を目指して勉強も頑張りたい」
島根大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「大学入試:あったゾ私の番号 920人に“春” 島根大と県立大で合格発表 /島根」(毎日jp)記事より)

「うれしくて涙が出ました。一人暮らしなので自炊やバイトを頑張りたい」
山口大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「大学入試:喜び宙に舞う 山口大前期、合格発表 /山口」(毎日jp)記事より)

「今まで頑張ってきたことを思い出して感動した。友達をいっぱい作っていろんな知識を身につけたい」
香川大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「大学入試:香川大、767人に“サクラサク” 09年度前期入試の合格発表 /香川」(毎日jp)記事より)

「応援してくれた先生や家族、友達に感謝したい。入学したら、将来に向かってサークルや勉強を頑張りたい」
香川大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「767人に吉報届く/香川大で前期合格発表」(四国新聞)記事より)

「病気の母にいい報告ができます。親孝行ができた。一生懸命勉強したい」
高知大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「蛍雪の功 春に舞う…高知大で合格発表 」(読売オンライン)記事より)

「中学の国語の先生になるのが夢。大学では勉強やボランティア活動に励みたい」
鳴門教育大学大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「前期日程の合格者を発表 徳島大学と鳴門教育大学」(徳島新聞)記事より)

「本当にうれしい。環境問題について勉強したり、たくさんの友達をつくったりして、充実した大学生活を送りたい」
九州大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「九大で前期日程合格発表」(読売オンライン)記事より)

「自信がなく、今朝は食事がのどを通らなかった。信じられない」と喜びをかみしめつつ、不況や就職難について「将来への不安はすごくある。4年間頑張らないといけない」
九州大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「九州大:2199人に『春の便り』 前期合格発表」(毎日jp)記事より)

「すべてに感謝」
佐賀大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「佐賀大入試1041人に春 前期日程合格発表」(佐賀新聞)記事より)

「将来は外科手術に立ち会えるような看護師になり、県内に残りたい」
長崎大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「1124人に“喜びの春” 長崎大で合格発表(西日本新聞)記事より)

「母が毎朝、予備校に持って行くお弁当を作ってくれた。家族に支えられました。今は思いっきりスポーツがしたい」
長崎大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「大学入試:“喜びの春”到来 長崎大で合格発表 /長崎」(毎日jp)記事より)

「不安でしたが、合格できて良かった。両親に感謝しています」
大分大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「大分大675人に春」(読売オンライン)記事より)

「うれしくて感無量です。大学ではサークル活動などいろいろなことをやってみたい」
熊本大学に合格した受験生(女性)の言葉。
「大学入試:1361人に“春” 熊大で前期日程合格発表 /熊本」(毎日jp)記事より)

「うれしいの一言。一生忘れられない数字になった」
「アルバイトや車の免許を取って高校の時にできなかった経験をしたい」
宮崎大学に合格した受験生(男性)の言葉。
「宮崎大:笑顔舞う春 前期合格発表 /宮崎」(毎日jp)記事より)

「ホッとしています。入学後は、アルバイトでお金をためながら、英語をもっと勉強して海外に留学したい」
鹿児島大学に合格した受験生の言葉。
「1514人に『春』」(読売オンライン)記事より)

以上、マイスターが見つけた合格者のインタビューの中から、いくつかを選んでご紹介しました。

インタビュアーの質問の仕方もあるのでしょうが、

「○○したい」
「○○になりたい」

……という、能動的な目標や夢が多く語られていることが、昨年に続き、とても印象的。
一人ひとりに違った夢がある、という当たり前のことを、改めて実感させてくれます。

保護者の方々や教員、友人などへの感謝の言葉、
不安だったこれまでを振り返る言葉、
開放感一杯で、まずは遊びたい! という言葉……

様々な表現で、合格の喜びが語られています。

特に、こうした瞬間に「感謝」が出てくるというのは、素晴らしいことですね。
国立大学の発表だからなのか、地元への貢献を誓う言葉が多く見られるのも、印象的です。

(ちなみに、マイスターはかなりがんばってこうした報道を探してまわったのですが、ほとんどが地方の大学の記事。
東京大学を除き、首都圏にたくさんあるはずの国立大学は、ほとんどこうした報道がされていないというのも、色々と考えさせられるところです)

「不景気なときだけに国立大に合格できて良かった。親孝行ができた」
「落ちたら就職しようと思っていた」

……など、経済状況が厳しい中、家計を慮る受験生の声も。
就職難を見据えつつ

「将来への不安はすごくある。4年間頑張らないといけない」

なんて意見もありました。
これらは、今の社会情勢を反映する言葉かもしれません。

一方、学業への意気込みとともに、「サークル」や「アルバイト」といった言葉も多く出ています。
楽しい学生生活への期待がふくらんでいるようですね。

合格を手にした方々は、ぜひこうして語った言葉をずっと持ち続けて、勉強でも大学生活でも、様々なことに挑戦していって欲しいと思います。
合格を手にされた皆さん、本当におめでとうございます。

もちろん、ここに取り上げられたのは、全国の、ほんのいくつかの例に過ぎません。
実際には私大も含め、数十万人の受験生がいて、それぞれにドラマがあるはずです。
入試も、まだまだ続きます。

目標の達成や、夢の実現のための努力に、終わりはありません。
がんばりましょう!

以上、マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。