ニュースクリップ番外編 ~海外の珍ニュース~

祝日は関係ないマイスターです。

最近では大学でも、授業回数の確保のため、祝日(特に月曜日)でも授業を行うところがあると聞きましたが、皆様のところはいかがでしたでしょうか。

さて、たまにはちょっと趣向を変え、今日は普段集めているニュースクリップの中から、海外からの、ちょっと珍しいニュースをまとめてご紹介してみたいと思います。

【中国発:予測がはずれたことで謝罪広告を出した経済学者。】
■「中国発:著名経済学者、不動産値崩れで謝罪広告―中国」(レコードチャイナ)

2008年7月8日、「重慶晩報」の報道によると、「2008年の不動産価格が07年を下回るようなことがあれば、新聞に謝罪広告を掲載する」と豪語していた北京大学の徐[シ眞]慶(シュー・ディエンチン)教授が相場の下落傾向を認め、8日付の「南方都市報」に約束どおり謝罪広告を掲載したという。
(上記記事より)

経済学者の方は、今後の経済について社会から意見を求められることがあると思います。
が、このような展開になることは、あまりないのでは。

謝罪という形だとはいえ、結果的には逆に、顔と名前を世の中に売り込むプラスの効果の方が大きかったかも知れません。
(そこまでの経済的効果を予測しての行動だったかどうかはわかりませんが)

【英国発:ニオイのせいで勉強できない!? (1)】
■「ケバブ移動販売の男性に学校が抗議、『においが勉強の邪魔』?英国」(Web-Tab)

英オックスフォード大学クライストチャーチカレッジの敷地近くで長年にわたりケバブの移動販売を行っていた男性が、これまでの場所で営業を続けることができなくなった。カレッジ側から「ケバブのにおいが学生の勉強の邪魔になる」とクレームを付けられてしまったためだ。英国内外のメディアが伝えた。
過去15年間、毎日午後7時から翌午前3時までケバブやハンバーガーなどの提供を続けてきたSaeid Kesmiriさん(62)だが、付近に漂う食べものの香りが生徒たちの睡眠を妨げるとして、学校側は市当局に苦情を申し立てたという。
(略)クライストチャーチカレッジの広報担当は次のように話している。
「Kesmiriさんはいつもあの場所で営業をしていました。しかし営業を終えて去った後もにおいは残っていたため、“このような環境で、学生たちは勉強に集中できるのか? ”と教職員は心配していました」。
しかしこのケバブ販売、当の学生たちも頻繁に利用していたとされ、今回の件に関してはKesmiriさんを支持する声も多いという。
(上記記事より)

キャンパス脇でケバブの屋台。
さぞ、学生や教職員に愛されていたことと思いますが、この屋台が発する「ニオイ」が問題になったようです。
平和的共存のためには、これをどうにしかしなければならないようです。

【オランダ発:ニオイのせいで勉強できない!? (2)】
■「足が臭すぎて講義出席を禁じられた大学生、10年ぶりに受講を許される?オランダ 」(Web-Tab)

オランダ・ロッテルダムの大学から講義への出席を禁止されていた大学生が、長期の訴訟を経て10年ぶりに受講を許された。この学生、「足が臭い」との理由で受講を禁じられていたようだ。英紙サン(電子版)が伝えた。
名門校エラスムス大学に通っていたTeunis Tenbrookさんは、「足が臭すぎて講義に集中できない」と教授やほかの学生に抗議され、講義への出席を禁止されたという。
納得できないTenbrookさんは大学側を相手取り、訴訟を起こした。長きにわたる法廷闘争の末、裁判所は「教授や学生たちが鼻を押さえて悪臭に耐えれば済むこと」と判断し、“足のにおい”を理由に学生の講義出席から禁止することは認められないとの判決を言い渡した。
今回の判決を受け、エラスムス大学では今後、足の臭い学生に対して罰金を科すことを検討しているという。
(上記記事より)

同じニオイでも、こちらはちょっと困ったニオイ。
ただ、正規の学生であるにもかかわらず、講義への出席を禁じられ、訴訟にまで発展したとのことですから、深刻な話ではあります。
再び受講が許可されるまで、10年もかかったようですし。

それにしても、ここまでの問題を引き起こすニオイとは、どれほどのものだったのでしょうね……。

【英国発:一見ゴミだが、貴重な資料。】
■「珍種トカゲの『ふん』を捨てられた英大学院生が落胆、7年間の努力が水泡に」(AFPBB News)

珍しい爬虫(はちゅう)類を研究する英国大学院生が7年がかりで集めた「ふん」が入った袋を大学側が誤って捨ててしまったことが発覚し、この大学院生は途方に暮れている。
この大学院生はイングランド北部リーズ大学(Leeds University)のダニエル・バネット(Daniel Bennett )さん。バネットさんは博士号取得の課題としてブターントカゲ(butaan lizard、学名:Varanus olivaceus)という生物の研究を行っていた。これまでに生息地フィリピンでの現地調査で合計35キロのふんを収集したという。
このほどフィリピンでの調査から帰国したバネットさんは、研究室に置いていたふんの入った袋が他のゴミと一緒に捨てられていることにがくぜんとしたという。袋には重要な試料であることを示す印はつけていなかった。
タイムズ・ハイアー・エデュケーション(Times Higher Education)誌の取材にバネットさんは、「ほかの人にとってはただのトカゲのふんが入った袋だったかもしれないが、私にとっては7年間の苦労の結晶だった。世界最大級で非常に珍しいトカゲのふんを元密猟者のチームと共に熱帯雨林をはいずり回って探し求めたのだから」と語った。
(略)大学側は、バネットさんに500ポンド(約6万8000円)の支払いを呈示するとともに再発防止に取り組むとしているが、バネットさんは納得しておらず法廷で争うつもりだとしている。
(上記記事より)

すみません、なんだか微妙な話題が続いてしまいました。
でも、この出来事は、当の学生にとっては大ショックでしょう。

研究中の皆様も、捨てられては困る貴重な資料には、その旨を明記しておきましょう。

【英国発:宇宙学校?】
■「英国初! スペース・アカデミーが誕生」(JAPAN JOURNALS)

英国で初めてのスペース・アカデミー(宇宙専門学校)が創立されたことが発表された。
スペース・アカデミーは、英中東部レスターにある「National Space Centre」を本拠地にし、9歳から19歳の生徒を対象に、宇宙開発について教えることによって、科学や数学、技術への興味を高めることが目的。
教育用講義のほか、サマースクールや地方出張講義、会議なども行われ、すべてナショナルカリキュラム(英国の学習指導要領)に準じる内容になっているという。
アカデミーは、地域開発の促進を担う「East Midlands Development Agency」から990,000ポンド(約1億9,800万円)の補助金を得て設立され、地元大学と連携しながら運営される。
(上記記事より)

宇宙飛行士を育成する学校というのはマンガなどにしばしば出てきますが、こちらはカリキュラムの中に「宇宙開発」関連の内容を取り入れた学校。
科学技術や数学などへの興味を高めることが目的とありますが、この中から実際に、宇宙開発に関わる人材が育ってくるかも知れませんね。

【中国発:あらら?】
■「宝くじ当選の中国人学生、大金を手に大学を去る」(ロイター)

中国東部の都市、南京で、宝くじで当選金500万元(約7700万円)を獲得した大学生が、大学を去っていたことが分かった。地元メディアが27日伝えた。
新京報によると、この大学2年生の男子学生は宝くじで1等を獲得後、大学当局に当選を報告。その後帰宅したものの、学生の教師は同紙に対し「(学生が)学校に戻ってくるかどうか分からないが、最終的には学業を修了することを望む」と述べた。
(略)中国における1人当たりの年間所得は、都市部でおよそ1900ドル(約22万円)、地方で約600ドル(約6万8000円)。
(上記記事より)

都市部の方の年収の、およそ350倍にあたる金額を宝くじで獲得した大学生が、大学を去ってしまったという話題。どんな国でも、こうしたニュースはありそうです。
この金額を有効に使うために、大学の学びは役に立つと思いますので、ぜひまた大学に戻ってきていただきたいものです。

【米国発:入学案内イベントの目玉は○○○○。】
■「ゴキブリを触ろう!入学案内イベントの目玉に――米カリフォルニア大リバーサイド校」(eureka! NEWS)

米国カリフォルニア大学リバーサイド校は、11月3日に高校生とその保護者を対象に行う入学案内イベントで、ゴキブリに触ることができる「ゴキブリ動物園」をアトラクションの目玉の一つにしている。手のひらほどの大きさのマダガスカルゴキブリやアンモニア臭の臭いを出すゴキブリなど数種類がいる。じかに触りたくない人のためにゴム手袋も用意するという。
(上記記事より)

日本の大学も、あの手この手で受験生に大学を印象づけようとしていますが、これほどインパクトのあるイベントは聞いたことがありません……。
(「じかに触りたくない人のためにゴム手袋も用意する」ということは、直に触る人もいるのか!? とか色々気になります)

でも、これ、単なるインパクト狙いのイベントではないんです。

昆虫学でも有名な同大学のWebサイトの18日付リリースによると、大学紹介のための「インフォメーション・デー」と名づけたこの日のイベントでは、キャンパス・ツアーの一環として同大の科学活動を紹介する。将来の科学分野の先生をリクルートして養成する「コペルニクス・プロジェクト」が共催するイベントで、同プロジェクトのSteve Gomez部長は「大学を目指す高校生に入学要綱や奨学金の必要事項など役に立つ情報を提供するほか、イベントでは科学や工学の活動に実際に手で触れてもらいます。我々のゴールは、関心を持つ生徒に科学教育やエンジニアの道に進むことを確信してもらうことで、その最初の一歩が当大学に入学することであると願ってます」と語る。科学活動は「ゴキブリ動物園」のほか、木製のリードを口に入れてラジオやiPodの音を骨を通して聞く骨伝導実験や、紙とテープだけで使った橋がどこまで重さに耐えられるかという工学実験などもある。
(上記記事より)

というわけで、あくまでも科学に興味を持ってもらうためのイベントの一環なんですね。

■「Entomology Department」(University of California, Riverside)

カリフォルニア大学リバーサイド校には、日本ではあまり見かけない「昆虫学科」があります。おそらく、そのアピールも兼ねているのだと思います。
イベントに動員されるゴキブリたちも、研究用に飼育しているものなのでしょう。

「ゴキブリ動物園」の側には、昆虫に関する同大の様々な研究成果が展示されていたり、昆虫大好きな学生達が様々な虫を見せながら解説してくれたりしているのだと思います。
昆虫に興味がある受験生達は、そんな様子を見て、「これは楽しそうだ」と思う……のだと想像します。

中には、大量のゴキブリに引いてしまう人もいるかもしれませんが、そういう方が昆虫学科に入ってきても困るでしょうし。そういう意味では、自分がこの学科に向いているかどうかを改めて見直す良い機会、なのかも知れません。

というわけで、海外の、ちょっと珍しいニュースクリップでした。

珍しいというか、こうしてまとめてみたら、どれも微妙な話題ばっかりでしたね……。
っていうか、海外の話題と言いつつふたを開けてみたら、英・米・中の参加国しかないではありませんか。

色々な国のニュースを集めているのですが、珍しいものを集めようとしたらこんな結果に。
他の国の珍しいニュース、ちょっと面白いニュースをご存じの方は、ぜひ教えてください。

ちなみに大学ではないのですが、この1年間の間で個人的に一番インパクトを受けた海外の教育関連ニュースは↓これでした。

■「【海外仰天ニュース】中国発、世界で最も危険な通学路を歩いて通う小学校。」(Techinsight)

行政の方、ホントにどうにかしてあげてください。

以上、マイスターでした。

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※この他にも、これまで当ブログでご紹介してきた海外の珍しいニュースには、以下のようなものがありました。
まだご覧になったことがない方は、どうぞ。

■「英大学、『死』の学位を新設」(AFPBB News)

■「香港大学、UFO研究コース開設を中止 研究機関は反発」(AFPBB News)

■「来たれ、『スタークラフト学』履修者-米大学でRTSの金字塔がコースに」(INSIDE)

■「18歳から酒を飲ませろ、全米100大学長が署名」(MSN産経ニュース)

■「軍隊から証券取引所まで、韓国全土で『大学入試シフト』」(AFPBB News)

■「大学の卒業式で先生にプロポーズ 男子学生、級友も応援」(琉球新報)

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。