マイスターです。
今や、大学には様々な課程があります。「○○になりたい!」という夢に直結した学科もいっぱいあります。
スポーツ選手、学校の先生、科学者、看護師、弁護士、医者……子供の頃に描いた夢を高校生になってもそのまま持ち続けている人、すばらしいです。大学で夢を叶えてください。
さて、子供に聞いた「将来の夢」によく出てきそうな職業の中で、長い間、大学と切り離されていたものがありました。
それは、飛行機のパイロット。
というのも、つい最近まで、「飛行機のパイロット」を仕事にするためには、航空会社に入社するか、航空大学校に入学するしか選択肢がなかったのです。
両方とも、大学を卒業してからの話ですから、大学はあんまり関係していませんでした。
しかし2006年4月に東海大学が、「工学部航空宇宙学科 航空操縦学専攻」を新設。
大学で本格的なパイロットを目指す道を拓きました。
現在は、以下のような大学で、航空機のパイロットを目指すことができます。
■東海大学 工学部 航空宇宙学科 航空操縦学専攻
■法政大学 理工学部 機械工学科 航空操縦学専修
■桜美林大学 ビジネスマネジメント学群 フライト・オペレーション(パイロット養成)コース
このうち、東海大学と法政大学では、既に在学生の皆さんが操縦訓練に入っている模様。
その様子が、大学のサイトなどで紹介されています。
■「憧れ続けたパイロットへの道」(東海大学)
東海大学の、CMスペシャルサイトから。
上記のページでは、「航空宇宙学科 航空操縦学専攻」のCM映像と、実機訓練の様子、学生さんへのインタビューが掲載されています。
■「学びのスケジュール」(東海大学)
東海大学の航空操縦学専攻は、アメリカにあるノースダコタ大学と提携し、一年半、アメリカの同大に留学して操縦技術を身につけるカリキュラムを持っています。
ノースダコタ大学は航空宇宙学部を持ち、その分野の研究で知られているほか、航空技術に関する教育プログラムも充実しているようです。訓練用の飛行機を120機保有し、1800人の学生のうち1000人は飛行訓練をしているのだとか。
というわけで現在、実機訓練に励んでいる東海大学の学生の皆さんは、アメリカで学んでいるのですね。
■「留学生活&フライト映像」(東海大学)
↑こちらでは、現地の様子を撮影した、より長い映像が見られます。
訓練中に教官と話している言葉は、英語。
実際に学生さんが自分で操縦して空を飛んでいる様子や、プライベート・パイロットとして一人で操縦桿を握ることを認められた証である「ウイングマーク」を授与されるところなど、なんだか新鮮です。
アパートの壁に計器の写真を貼って、一人でシミュレーションしている様子なども、印象的。
写真や映像があると、学びの様子がとてもリアルにイメージできますね。
こういった映像を見て、本格的な環境の中、パイロットを目指して学んでいる先輩に憧れる高校生もいると思います。
そして、法政大学です。
■「航空操縦学専修の学生が初の飛行実習──法政大学」(大学プレスセンター)
今年4月に開設された法政大学の理工学部機械工学科 航空操縦学専修の学生たちの初めての飛行実習(フレッシュマンズフライト)が、福島空港で8月11日(月)より始まった。
(略)8月11日(月)以降、学生たちは夏休み期間中、班別で実習をこなしている。2008年度は1班6名体制で、1班あたり1週間をかけ飛行実習を行う予定である。
飛行実習には、現在の大型旅客機の主流であるグラスコックピット(多数の計器や警報灯類をディジタル化し、液晶モニタに表示させるようにしたコックピット)を備えた最新鋭練習機(Diamond Aircraft社製 DA40型)を使用する。
2008年度の学生一人あたりの飛行時間は5時間を予定しており、旋回・上昇・下降などの基本的なエアワーク、空港周辺の場周飛行、タッチアンドゴー、無線通信などを行うほか、航空気象、航空管制、飛行安全などの座学、および空港施設、管制塔、気象台、エアラインなどの見学も行う。
(上記記事より)
上記は、この8月から飛行実習が始まったことを知らせるプレスリリースです。
海外留学が必須の東海大学に対し、法政大学では福島空港と提携し、国内ですべての訓練を完結させるカリキュラムを組んでいます。
ちなみに法政大学のサイトでは、
【実習エリアは福島空港】
東京から180キロの至近距離にあり、その本格的な空港規模に比較して、発着の便が少ない事が、実習には最適な環境です。
(上記記事より)
……と説明されています。
発着便数の減少に悩む地方空港の話はよく聞きますが、それがかえって、こんな利点に繋がったのですね。
お互いにとってメリットのある連携というわけです。
法政大学は「航空操縦学専修」のブログを開設しており、そこでの情報が非常に充実しています。
■「法政大学理工学部機械工学科航空操縦学専修ブログ」
新入生へのガイダンスから、空港付近の住民の方々への飛行実習についての説明会の様子などなど、「パンフレットに載せるほどではないけど、学科の特色を伝える様々な出来事」が、写真付きで紹介されています。
(ブログは、こういう用途で静かに威力を発揮しますね)
法政大学の同専修では、1年生のうちから飛行実習(フレッシュマンズフライト)を行うのですが、このフレッシュマンズフライトの様子も取り上げられています。
■「飛行実習ユニフォーム支給」(法政大学理工学部機械工学科航空操縦学専修ブログ)
↑そうそう、実際には、こんな場面がいっぱいあるわけです。
他の学科にはない、ちょっとした特別感を味わう瞬間。
学生さんの嬉しそうな笑顔がいいですね。
■「2008年度「フレッシュマンズフライト」がはじまりました。」(法政大学理工学部機械工学科航空操縦学専修ブログ)
↑使用する航空機が最新鋭のものであることや、フレッシュマンズフライトを運営するために数多くの機関の協力を得ていることなどが、さりげなく述べられています。
■「『フレッシュマンズフライト』のご紹介(飛行前点検)」(法政大学理工学部機械工学科航空操縦学専修ブログ)
↑「飛行前点検」の手順が写真付きで紹介されています。
自動車の教習所でも、乗車する前に車の後ろなどを指さし確認しますが、その飛行機バージョン。
あんまり見られない写真ですね。
現在、ここを目指して勉強している受験生は、1年後にはこうやって、飛行機の点検をしているかも知れないわけです。
飛行している写真だけでなく、こういった場面も紹介されていると、入学後の学びが、よりリアルに感じられると思います。
というわけで、東海大学、法政大学それぞれの、飛行訓練中の様子をご紹介しました。
■「素の姿」の大学を見せる取り組み
■母校を語れる広報スタッフを増やそう
マイスターは以前より、学びそのものの姿をリアルに伝える大学広報が、高校生や受験生に望まれているのでは、と考えております。
パイロット養成のように学びの内容そのものが特殊で、ビジュアル的にも様子がわかりやすく伝えられる場合は、なおさらそうしたアプローチが効果的でありましょう。
ただ他の学部学科でも、実験や実習はもちろん、講義でのディスカッションやプレゼンテーションの様子など、実は高校生にとっては十分、新鮮だと感じられる学びを、必ずいくつかは行っているはず。
大学の関係者の側が、自分達の取り組みの新鮮さに気づいていないのではないか、と個人的は思いますが、いかがでしょうか。
今回ご紹介した飛行実習の様子と同じくらい、自校の学部学科の内容をクローズアップしてみてはいかがでしょうか。
そう言う意味で、参考にしていただければと思います。
以上、マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。
パイロット。
男の子なら、一度は誰もが憧れたはず。
でも、どうやったらなれるのかがよくわからなかったこともあり、単なる憧れにすぎなかった世界ですが、このように、パイロットへの道が分かりやすく説明されていれば、本気で頑張ってみようかなとも思えます。
ただ、授業料や実習費がめちゃくちゃ高い。
考えてみれば、当たり前のことですが、学力以上に家計の問題が大アリです。
授業料が高い学部と言えば、医学部ですが、医学部の場合は、親が医者のケースが多く、またそうでない場合も国立大学に進学することが考えられますので、まだいいですが、このパイロット養成コーズに進学しているような学生は相当恵まれているんだろうなと感じましたが、実際はどうなんでしょう?
やはり、高収入の家でなければ、進学は難しいのか、それとも奨学金等がすごく充実していて、意外にごく普通の家の学生も結構いるのか、どうなんでしょう。
その辺のことを大学側にもっと説明してもらえると助かります。
私が高校生の頃にこんなコースがあれば、進学を考えたと思います。
でも、結局、経済面で諦めるのでしょうけど・・・。
パイロット養成の大学
昨年、東海大学に続いて、桜美林、法政、崇城大の3校が開設致しました。
この年末、あいつぐリストラのニュースが繰り返し報道されています。
子供の将来を思わない親はいません。
何か、技能でもと思っても、子供には、親の必要性は理解できないと思います。
しかし、パイロットという憧れの職業には、反応を示しそうです。
東海、桜美林は、アメリカでの訓練生活、昨今の円高メリットもありそうですが。
しかし、熊本空港キャンパスで事業用操縦免許の資格を取る崇城大というのは、魅力的でもあります。
また、更に、第一工業大や神奈川工科大の自家用操縦免許取得コースは、経済的なように思います。
パイロットの世界も、団塊の世代の大量退職で、不足しているとか。
ただ、漠然と大学へ行き、1000万円使い、覚えるのは、酒、遊び、大麻ということを考えれば、倍出しても、生涯賃金を考えると、ペイするような気もしているのですが。
パイロットを希望している受験生の親です。
東海、桜美林、法政、それに、崇城大学の4校がパイロット養成に乗り出しています。更に、来年からは、第一工業大、神奈川工科大の2校が新たに開設するようです。
訓練は、アメリカか日本か、事業用免許か自家用か、自社養成ねらいか航空大へのステップか、あるいは、航空大に準じて直接入社か、とりわけ、JAL、ANAが協賛しているのか、などバリエーションが多くあります。
授業料も、崇城の2000万円から法政の1200万円、アメリカへの渡航費用や訓練費用の追加、更に、第一工業大や神奈川工科大のように、一般学生と同じで、プラス、自家用免許の費用というところも出てきました。
東京の私立大に下宿させ、学んだのは、酒と遊び、おまけに大麻では、親もたまったものではありません。
一般の大学に、予算に応じてプラスできる財力があるのであれば、航空会社での生涯賃金を考える時、医学部のように法外でもないような気がしております。
しかし、子供を進学させるには、これだけのお金をかける以上、リスクについても検討する必要があり、もう少し、情報があればと思っています。
日本ですべての操縦免許を取得する崇城大や一般学生と同じ授業料の神奈川工科大について大変興味があります。
いよいよ、来週はセンター試験です。
センターの試験で決まるのは、東海、桜美林、法政で、一般試験は崇城です。
エアラインのパイロットになるには、法政は、大学院までを見据えた学費がいりますが、大学院の学費は1400万円程度になることが、書いてありました。6年間で、総額2500万円にもなり、慶応医学部よりも高いことがわかりました。う~ん!
また、崇城大も双発・計器がオプションになっていますが、総額はやはり2000万円になるそうです。
割安なのは、東海大と桜美林ということになります。
やはり、ANAが協賛していることもあり、ここは老舗の東海大ということになりそうです。
もちろん、センター試験次第なのですが。
パイロット養成大学とTOEICについて
出願するには、TOEIC 450点以上を持って
いることが要求されていますが、系列の航空
会社の自社養成では、受験時に550点以上、
外国で訓練するまでには、650点以上の
TOEICの力が要求されています。
パイロット学部に入学したとしても、エアラインに入社して外国で訓練を受けるには、日本で訓練する崇城大学と法政大学では、入学時から就職時までに、TOEICを200点以上あげる必要があることになります。
桜美林や東海大は、当然最初からアメリカでの訓練を想定して、英語教育に力を入れているようですが、その点国内で訓練を売りにしている、崇城と法政では、英語教育という意味では、エアラインの意識が希薄で、航空工学に力を入れているように見えます。
エアラインのパイロットになりたいのであれば、東海か桜美林ですかね。
私は、今、航空会社で、PILOT教官をしています。大学で教官になる道はありませんか。教えて下さい。JET期飛行時間は、13,000時間です。よろしくお願いします・