マイスターです。
さて、日曜日になりましたので、今週も一週間の教育ニュースの中から、いくつかを選んでご紹介します。
【一緒に食事を。】
■「1食で20円、途上国に寄付。大妻女子大の学食でTFT」(読売オンライン)
大妻女子大学は多摩キャンパス(多摩市唐木田)の学生食堂で、発展途上国の学校給食費1回分に相当する20円を価格に上乗せする社会貢献活動「TABLE FOR TWO(TFT)」を始めた。国内の大学では初めての試み。まずは半年間の期間限定だが、TFT実行委員会代表で4年の堀川智香子さん(21)は「多摩キャンパスだけでなく大学全体に活動を広げ、長く続けていきたい」と話している。
TFTは、肥満や生活習慣病が問題となっている先進国と、飢餓や栄養不足に苦しむ途上国との「食の不均衡」を解消することが狙い。同大では、人間関係学部の田中優(まさし)准教授(42)が昨年12月、ゼミ生に学食での実践を提案。これに賛同したゼミ生約10人が実行委を作り、TFTを紹介するチラシやホームページを作成して準備を進めてきた。
学食への導入は、今年度の授業が始まった9日にスタート。キャンパス内にある2か所の学食周辺で実行委のメンバーがチラシを配り、「きょうからTFTが始まりました。よろしくお願いします」とPRした。
TFTでは、食べる人の健康に配慮した特別メニューが出されるのも特徴だ。学食の一つを運営する「東京ジューキ食品」(調布市)はこの日、「野菜たっぷり五穀米カレー」(380円)を用意。食物繊維やカルシウムが豊富で、約650キロ・カロリーに抑える工夫を施した。このメニューを選んだ社会情報学部3年の佐藤由佳さん(20)は「これを食べると誰かの役に立つと知ったので」とおいしそうに味わっていた。
(上記記事より)
これは、非常に素晴らしい取り組みだと思います。
無理なく継続的に支援することが出来ますし、日常の生活の中で、途上国の問題を常に意識することにもつながります。
全学、さらには他大学でも、同様の動きが起きたら素敵です。
【学生を迎える人々。】
■「大学移転で入居学生つかめ 中京でマンション経営セミナー」(京都新聞)
同志社大、同志社女子大の京都市内への学部移転計画を受け、学生向け賃貸マンションの経営を考えるセミナー(京都新聞社など主催)が12日、中京区の京都新聞文化ホールであった=写真。
計画では2013年までに約1万人の学生が上京区の今出川キャンパスに移動するという。このうち4割が下宿するとされ、学生マンションの需要拡大が期待されている。
(上記記事より)
大学が移転することで、多大な影響を受ける人達がこんなところにたくさん。
確かに、約1万人の学生のうち4割が下宿する、なんていうのは、相当のことです。
逆に、こういう業界の方々が対策を打ち立ててくないと、学生が大学の近くに部屋を借りられなくなります。
供給が十分になるよう、準備を整えていただきましょう。
【中高生向けの本。】
■「創立130周年記念、東大が中高生向けに総合学術誌発売へ」(読売オンライン)
東京大学が創立130周年を記念し、中高生などに学問の面白さを伝える総合学術誌「アカデミック・グルーヴ」(東京大学出版会、税抜き1200円)を12日発売する。少子化を迎え、早くから大学への関心を呼び覚ますのが狙いだ。
帯に「東大が世に贈る『学問のおもしろさ』を伝える本。」のコピー。誌名は最先端の学問の場に漂うワクワク、ドキドキ感を表す言葉だという。
(略)東大は1994年、教養学部の基礎演習テキスト「知の技法」(東京大学出版会)を出版し、累計45万部のベストセラーになった。
今回の「アカデミック・グルーヴ」は専門的レベルを守りつつ、親しみやすさを前面に出す。
(上記記事より)
「中高生向けの学術誌」というのは、既に多くの大学が一度はつくっていそう。
ただ、
・広く流通させていない(自校のイベントで配布するだけetc.)
・中高生と言いつつ、内容は明らかに学会仲間や同僚を意識したもので、カタくて難しい
・専門家しか興味を持てない内容
・表紙がわくわくしない
……といった理由で、あんまり成果が上がっていない事例も結構あるようです。
東大の本は、↓こちら。
これは、本屋で買えます、
表紙は、ちょっと目を引くデザインのようですが、さて、どのくらい読まれるでしょうか。
【折れたバットを再利用。】
■「『環境』への貢献を卒業生にもアプローチ 折れたバットの再利用『立教かっとばし!!』(箸・エコグッズ)製作・販売開始」(大学プレスセンター)
立教大学ESD研究センターでは、校友会(立教大学卒業生により組織される同窓会)と連携し、卒業生向けにエコグッズ「立教かっとばし!!」を作成した。エコグッズ普及による環境問題への意識の向上と、環境への貢献を目指す。
多くの卒業生への普及を目指し、本グッズについて長嶋茂雄氏(読売巨人軍終身名誉監督・本学昭和33年卒)より推薦コメントを頂いた。推薦コメントについては、校友会報「セントポール」(同窓会機関紙・季刊・発行部数約120,000部)に掲載する。
大学名、大学ロゴマークをデザインした「かっとばし!!」を製作、販売するのは立大が初めてとなる。
■「立教かっとばし!!」(箸)について
プロ野球等では、年間約20万本もの木製バットが消費されている。木製バットの主な素材となるアオダモの木は、材料になる大きさに育つまで60~70年かかるため、保護育成が課題となっている。
本製品は、プロ野球界を中心に社会人野球や大学野球などで使用され役目を終えた破損バットや、バットを作る際にできる端材を再利用して作っている。売上げの一部はアオダモ資源育成の会を通じ、アオダモの植樹・育成に使われ、再び未来のバットを産み出す。
(上記記事より)
↓こちらがそのバットのようです。
■「立教かっとばし!!【大】(男性用23.5cm)」(立教大学校友会 「Rikkyo- Alumni -Shop」)
長嶋茂雄氏の母校である立教大学。
そんなイメージを打ち出しつつ、環境にも優しいというPRもできる大学グッズ。
人気が出そうです。
以上、今週のニュースクリップでした。
今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。
マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。