『大学は美味しい!!』 フェア(1) 「味」を通じて大学を知ろう!

マイスターです。
ここしばらく、話題になっているイベントがあります。
そう、新宿高島屋で開催されている、『大学は美味しい!!』 フェア
■「食の学園祭『大学は美味しい!!』フェア & DIME増刊『大学は美味しい!!』」(DIME)
『DIME』誌で連載されていた、「大学は美味しい!!」という記事。
各種の研究や産学連携プロジェクトなどを経て生まれた「大学発の食べ物」を紹介するという、ちょっと粋な連載でした。
で、その企画で紹介した大学発の食品を、実際に集めて、みんなに知ってもらおう、食べてもらおうというのが、今回のフェアです。
以前のニュースクリップでもご紹介しましたが、既に、色々なところで話題になっています。
■「大学の美味いかが 24校が研究成果を即売 20日まで」(Asahi.com)
■「大学ブランド 道内勢も奮闘 東京で物産展」(北海道新聞)
■「都内で新大など大学名物展開幕」(新潟日報)
宣伝のキャッチコピーは、
「日本初! 大学が競演する、食の学園祭を開催!」
「食の未来を想像する24大学が集結」

です。これは気になります!
大学好きで、食べるのが好きで、しかも新宿区民なマイスター。
こうしてメディアやブログで盛り上がっているのを眺めながら、毎日、行きたいなぁと思っていたのですが、最終日となる本日、ついにその機会を得ることができました。
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今日は、食べ歩き日記大学発の食品が一堂に会するイベントの様子をレポートします。

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というわけで、2月20日(水)の午前。
わくわくしながら、新宿高島屋へと向かったのですが……既にすごい混みようです!
一番空いていると思われる時間を狙って行ったのに……おそるべし大学。おそるべしDIME。
会場の責任者の方に取材の許可をいただき、さっそく会場へ。
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↑こうした表示が並んでいるところだけ見ると、合同大学説明会か何かに迷い込んだかと思ってしまいそうですが、ここはデパートの特設展示フロアです。
さて、会場の入り口すぐにブースを構え、一番目立っているのが、ご存じ、東京農業大学。
食と言えば、やはりこの大学ですね。
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今回、イベントの広告で使われていたのが、東京農業大学が開発した 「エミューの卵で作ったどら焼き」だったことも影響してか、どら焼きを買い求めているお客さんが多いようでした。
(みなさん、エミューって聞いて、すぐに姿が思い浮かびますか?
こんな鳥です。)
お話を伺ったところ、エミュー関連の商品はオホーツクキャンパスで開発されているもの。
オホーツクキャンパスには4つの学科がありますが、学科を横断し、様々な専攻の学生が企画・開発・販売に関わっているとのだそうです。楽しそう!
農大ブースで売り子をされているのは、学生さん達。
「原則として、学生が販売し、質問の対応も学生にやらせます」とのこと。
自分たちで育て、企画から販売、さらには一般の方々への説明まで経験するのですから、これは素晴らしい実地教育ですね。
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↑これは、エミューのどら焼きに同梱されている説明書き。
「笑友」でエミューと読ませるなど、かわいいです。
食品自体の説明に加え、製造しているのが農大発のベンチャー企業であるということなどもしっかり書かれています。
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↑世田谷キャンパスで開発された食品も販売されています。
とてもたくさんの種類がありますね~。
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↑上記のドリンクに使用されている「カムカム」は、ペルーなどで栽培されている植物だそうです。
ペルーやコロンビアなどでは、麻薬の原料となるコカの栽培が経済活動として浸透してしまっていることが問題になっていますが、このカムカムは、その代替作物になるのだそうです。
バイオ技術の面での開発だけではなく、このように農業の営みを変え、社会的、経済的に地域を変えていく試みも、大学では行われているのですね。
続きまして、北見工業大学のブースです。
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↑こちらは、地元産のハマナスを用いた「ハマナス花ティー」です。
ポリフェノールなども含まれ、様々な効能があるそう。
広く人気が出そうです。
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こうして、試飲もさせていただけます。
ありがとうございます。ではマイスターも一杯……。
これは香りも良く、美味しいお茶ですね。
そして、青いはっぴが似ていますが、こちらは北海道大学のブース。
はっぴに「水産学科」とあるように、水産系の食品が並んでいます。
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学生さんが、お客さん達に熱心に説明しています。
海草の成分を黒酢と混ぜて飲みやすくしたドリンクを、試飲させていただきました。
お話を伺うと、海草のことを研究している研究室の皆さんだそうです。なるほど。
確かに、色々な海草食品が並んでいます。
海草のハーブ(!)もありました。
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↑こんなのも見つけちゃいました。
フォアグラ巻!?
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↑こちらは、千葉大学・環境健康都市園芸フィールド科学教育研究センターによる、ジャムです。
写真左は、果樹園芸学をご専門とする三輪正幸先生。右は学生さんです。
三輪先生にお話を伺ったところ、柏市の農場で、自分たちで栽培した果物を、自分たちで商品に加工して、販売しているとのこと。
生産活動のすべてを、学内で手がけているという点がポイントだそうです。
世の中、「食の安全」に関する課題は尽きません。
(ちょうど最近も、外国からの食品の問題が話題になっていますね)
こうした商品は、そういった安全性を大事にする流れにも合っているのではないか、とのことでした。
確かに。
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↑こちらは、日本大学国際関係学部によるブース。
地元・三島産のじゃがいもで作ったまんじゅうやパイを販売しています。
その名も、「みしまんじゅう」
何故に国際関係学部が食べ物を? と思う方もいるでしょう。
実はこの製品、企画の発案から地元企業と連携しての製品化まで、学生さんが手がけたものなんです(上の写真の方も、学生さんです)。
そしてこの売り上げの一部が、カンボジアの国際開発協力に使われているのです。
↓こちらは、製品に同梱されている説明書きです。
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つまり、地域開発から国際開発までを、一つの製品を通じて体験するという取り組みなのです。
大学教育と、食品。
こんな関係の作り方もあるのですね。
……と、各大学で面白い話をたくさん伺ったので、ご説明しようと思っていたら、長くなってきました。
この続きは明日にします。
以上、マイスターでした。
(↓続きはこちら)
■『大学は美味しい!!』 フェア(2) 大学はやっぱり美味しかった!
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※ちなみに、現在発売されている、『DIME増刊 大学は美味しい!!』には、今回のフェアに出品されている商品の開発秘話が掲載されています。
親切に、お取り寄せ方法まで書かれていますので、ご興味のある方は注文されてみてはいかがでしょうか。

今回、取材に快く協力してくださいました大学関係者の皆様、およびイベント主催者の皆様、お忙しい中、本当にありがとうございました!

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。