ニュースクリップ[-2/3] 「国公立大志願 中間集計 出足鈍く0.8倍に」ほか

ダイエットに良いかもと思って買った「Wii Fit」に、もう2ヶ月乗っていないマイスターです。

掃除をしていたら、家具の下でほこりをかぶっていたバランスボードとご対面。
ひさしぶりに、危機感を覚えた日曜日でした。

さて、日曜日になりましたので、今週も一週間の教育ニュースの中から、いくつかを選んでご紹介します。

【出足鈍く。】
■「国公立大志願 中間集計 出足鈍く0.8倍に」(東京新聞)

文部科学省は一日、国公立大の二次試験志願状況の中間集計を発表した。一日午前十時時点での志願者数は七万八千四十三人で、募集人員に対する倍率は〇・八倍と、前年同期の一・一倍に比べ、鈍い出足となった。文科省は「出願先を慎重に見極める志願者が多いのでは」とみている。
出願は六日まで。前年の最終志願者数は四十八万八千五百二十七人で、倍率は四・八倍。
国立大の志願者は六万百四十七人(〇・七倍)で、公立大は一万七千八百九十六人(〇・九倍)。独自の日程で入試を行う国際教養大(秋田県)は含まない。
(上記記事より)

単に慎重な人が多いのか、それとも志願者が減っているのかは、現時点では分かりません。
「慎重派」の方は、志願日を過ぎないように、くれぐれもご注意ください。

ちなみに、「後期」の出願も前期と同じ6日までですから、受験生の皆様は、お間違えなきよう。

(マイスターは高校生のときにこれを勘違いし、後でとっても後悔しました。こんなバカな間違いをやったのは自分だけかと思っていたら、大学の友人にも何人かいました)

【影響大きく。】
■「センター試験盗難問題、作成委員を解任 共通1次以来初」(Asahi.com)

1月のセンター試験の約1カ月前に、問題作成資料が盗まれたことが発覚したため問題が一部差し替えられた不祥事にからみ、大学入試センターは1日、盗難に遭った問題作成委員を1月31日付で解任したと発表した。作成委員の解任は、79年にセンター試験の前身の共通1次試験が始まって以来初めて。
センターによると、作成委員だった大学教員は昨年11月下旬、勤務先の大学から帰宅する途中の電車内で居眠りし、問題を作るために自分で整理したデータが入ったパソコンやUSBメモリー入りのバッグを盗まれたという。
センターは「内規などで禁じているのに、試験関連の資料を外に持ち出し、盗まれた。問題の差し替えなどによって社会を混乱させた責任も重大だ」として、初の解任処分とした。
(上記記事より)

荷物が盗まれたのは災難ですが、そもそもこういうことを防ぐための「持ち出し禁止」という内規。
影響力の大きさを考えれば、解任はやむを得ないでしょう。

大学関係者の方々、自校の入試問題の扱いなど、お気を付けください。

【はしかの脅威再び?】
■「札幌市内で『はしか』が流行の兆し 今年に入って71人が感染」(Brain News Network)

麻疹は子どもがかかる病気とされ、統計は小児科からの報告に基づいているが、昨年は15歳以上が感染する成人麻疹が流行した。昨年、麻疹及び成人麻疹に起因して休校となった学校は全国で263校。そのうち3分の1は大学・短期大学(91施設)で、約24万人(東京都を除く)の学生に影響を与えた。
30日までに、市保健所に報告された感染者数71人うち、成人麻疹は34人。29日に学生3人の感染を確認した札幌大学では、学内を立ち入り禁止とし、 2月5日と6日に予定していた入学試験の会場も同大構内から市内のホテルに変更した。そのほか、札幌学院大学、北海学園大学、北海道工業大学の3校でも、それぞれ数人が感染していることが明らかになり、臨時休校や学内立ち入り禁止の措置が講じられている。
(上記記事より)

昨年、日本中で猛威をふるった、はしか。
今年も、既に札幌で流行。4校の大学が臨時休校や学内立ち入り禁止などの措置を行っているそうです。

昨年の大流行の際、学生へのワクチン投与など何らかの対策を行った大学と、「大変だなぁ」と言いつつ抜本的な解決をしなかった大学とがあると思います。
また、4月に入学される新入生にワクチンを打つかどうかでも、大学によって対応に差が出ている模様。
その辺りの違いで、今年の被害規模が分かれそうです。

【大学集中地区 ポートアイランド】
■「神戸・ポーアイ 4大学連携」(読売オンライン)

教育や学術交流を深めようと、神戸・ポートアイランドにある4大学が29日、単位互換や合同学園祭の開催、図書館の相互利用などで連携する協定書を交わした。今後、「大学のまち」のPRに一役買いそうだ。
協定を締結したのは、昨春開校した神戸学院、神戸夙川学院、兵庫医療の3大学と、神戸女子・神戸女子短大。
(略)4大学は昨年4月、職員で構成する「連携実務者会議」の下に▽入試広報▽図書館▽学生▽教務▽エクステンション――の5部会を設置。各部会を中心として今後、合同のオープンキャンパスや学生同士の交流などを進めていく。
(上記記事より)

ポートアイランド西地区には、もともと神戸女子短大がありました。
近年、そのすぐ横の海岸沿いの整備に伴い、なんと3つの大学が新たに開学。しかも隣り合わせに並んだ、邪魔な外壁のない連続したキャンパスとして計画されているのです。
神戸女子短大の敷地内にも、新たに神戸女子大学の学部が増えて、今やかつてない大学地区を形成するに至っています。

以下がその地区の地図です。複数の大学がこれだけ密接な位置関係で作られるというのは、日本でもここだけではないでしょうか。

大きな地図で見る

この絶好のロケーションを活かし、上記の報道にあるように4大学が積極的に連携を進めているというわけです。
もはや単科大学を作るというよりも、「協力してひとつの巨大な連合大学体を作る」というのに近いかもしれません。
学生も、授業で、学生生活で、サークルで、何かとお隣の大学に足を運ぶ機会はあることでしょう。実感としては、大きな学園に通っている気分になるんじゃないでしょうか。

敷地の選定までは偶然だったのかも知れませんが、その後、お互いの魅力を高めあう取り組みを打ち出している事例です。この発想は、他の大学にとっても参考になるかもしれません。

【マクドナルドで単位?】
■「英はマクドナルド研修で大学入学資格も」(nikkansports.com)

英政府は28日、ファストフードチェーンのマクドナルドなど3社に対して、大学入学資格を得るための“科目”の1つとして認定される社内研修コースの設置を許可すると発表した。
進学を目指す高校生らにとっては学校での授業のほかに科目選択の幅が広がることになるが、企業内部の試験結果を入試の選考基準の1つとして認めるかどうかは、大学側に決定権がある。
一部の大学は既に受け入れ拒否を表明しており、進学資格をめぐる“産学連携”の定着には時間がかかりそうだ。
英メディアによると、マクドナルドでは今後、経営を学ぶ基礎コースを設け、従業員らがチェーン店管理やサービスの技術などについて学べるようにする。
(上記記事より)

企業が行う社内研修。それが大学受験のために必要な単位に認められることになったという、イギリスの話題です。
マクドナルドの場合、「経営を学ぶ基礎コースを設け、従業員らがチェーン店管理やサービスの技術などについて学べるようにする」とのこと。
高校生が企業にインターンシップにいき、それが正式な単位になるという感覚でしょうか。

人によって評価が分かれそうですが、個人的には、カリキュラム次第だと思います。

日本の大学が正式な授業の一環として行っているインターンシップにも、いい加減なものはあります。企業側と大学が連携して、優れた教育カリキュラムとして計画している事例もあれば、お店に学生を送り込みアルバイトと同じような経験をさせて終わりという事例もあって、実態には差があるようです。
そう考えるとやはり、大事なのは「やり方」ではないでしょうか。

「マクドナルドが大学入学の単位に」と聞くとそれだけで拒否反応を示す人も出てきそうですが、有意義な教育カリキュラムになる可能性はあります。
それに、その体験を評価するかどうかは大学次第。研究者養成を目的とする理学系の大学は評価しなくても、経営やサービスを学ぶ大学は評価するかも知れません。

以上、今週のニュースクリップでした。

マイスターの記憶によると、確か「Wii Fit」は起動時に、「○日ぶりですね。運動は継続が大事ですよ!」みたいなことを言ってきたような気がします。
2ヶ月も放置しておいて、一体何を言われてしまうのか……こわくて電源を入れられません。
機械に説教されるかも知れません。

今週も一週間、本ブログを読んでくださいまして、ありがとうございました。
来週も、お互いがんばりましょう。

マイスターでした。

※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。