明日から大学入試センター試験!

かつては、センター試験を運営する側だったマイスターです。
勤務していた大学は、センター試験の会場でした。会場のセッティングから試験問題の用意、試験監督、回収した答案のチェックと封入までを、マイスターは経験しています。
そのときは滞りなく試験を運営するのが役目でしたから、受験生の皆さんのことは、中立の立場でそっと見守るだけ。でも寒い中、休憩時間に単語帳をめくる受験生に、思わず心の中で「がんばって」のエールを送っていたのを思い出します。
(今は、遠慮なく「がんばれ!」を言える立場です)
さて、明日からいよいよ、大学入試センター試験。
全国で、その準備が着々と進められています。

【今日の大学関連ニュース】
■「19日からセンター試験 全国で54万人が受験」(中日新聞)

本格的な入試シーズンの到来を告げる大学入試センター試験が19、20の両日、全国736の会場で実施される。センター試験を利用する大学は国立82校、公立73校、私立466校の計621校、短大は公私立合わせて156校といずれも過去最多。約54万3000人が受験する。
今回のセンター試験をめぐっては、問題作成資料の盗難による問題の差し替えや、高校卒業程度認定試験(旧大検)の採点ミスで新たに受験資格者が判明するなど直前まで混乱があった。
過去2回でICプレーヤーの故障や不具合の申し出が相次いだ英語のリスニング試験も、19日午後に行われる。
入試センターの集計によると、少子化の影響もあり志願者は昨年より約1万人減って54万3385人。募集人員に対する志願倍率は過去最低の3・0倍となる見通しだ。
(上記記事より)

そんなわけで、多くの受験生にとっては一般入試のスタートになるであろう、センター試験。
受験者数、志願倍率ともに過去最低だとのことですが、受験生が感じる緊張感や、結果の重みは変わりません。
それに、減ったと言っても54万人が受験するのですから、やっぱりすごい試験です。
考えてみてください。全国736箇所の会場で、54万人が、分刻み・秒刻みで同時に同じ試験を受けるのです。規模だけ見ても、かなり壮大な国家プロジェクトですよね。
ちなみに試験当日は、大学入試センターが作成したマニュアルに従い、本当に分刻みで、全国の運営スタッフ達が一斉に同じ行動をとります。
また、あらゆる事態を想定して、トラブルに対応する体制をとります。何日も前から、トラブル時のシミュレーションをして備えたりもします。
問題用紙や解答の扱いも、万分の一の間違いもないよう、多重のチェックがかかる仕組みになっています。
リスニング試験が導入された後は、会場周辺の騒音対策や再生機器の故障対策も課題になりましたので、さらに対応が複雑になったと思います。
おそらく国会の総選挙と並んで、最高品質のプロジェクト・マネジメントが求められる、国内最大級のイベントです。
■「志望大学目指し試練 19日からセンター試験」(岩手日報)
■「大学入試センター試験会場準備」(KNB web)
■「週末のセンター試験控え、会場準備進む 佐賀大」(佐賀新聞)
本日は全国で、会場の準備が慎重に進められたと思います。
前述したようにセンター試験は、基本的に大学入試センターの指示に従って実施されるのですが、何しろ会場は全国津々浦々にあり、建物の環境もまちまち。しかも、地域の気候条件や当日の天気などもバラバラです。
当日だって、何が起こるか分かりません。マニュアル化できない部分はたくさんあります。
したがって、細かなところについては、現地で試験運営を担当する方々(多くの場合は大学や高校の教職員)が細心の注意を払って、色々なことを考え、備えてくれているのです。
受験生が道に迷わないか。
雪や氷で転んだりしないか。
怪我をしたり気分が悪くなったりしたときはどうするか。
部屋の温度はベストな状態か。
椅子や机の座り心地は大丈夫か。
気が散るようなものがないか。
試験運営側の方々は、受験生のために、ずっとそんなことを考え続けているのです。
緊張しているのは、実は受験生だけではないのですね。
■「あすからセンター試験 会場準備大詰め 『いよいよ…』緊張の下見」(岡山日日新聞)
■「19日からセンター試験 岡山大など県内13会場 受験生が下見」(山陽新聞)
■「センター試験、受験生ら会場下見 県内」(くまにちコム)
試験本番に備え、会場を下見する受験生達もいるようです。
確かに、何があるか分かりません。会場がそう遠くない方は、気持にゆとりを持たせる意味も含めて、下見に行くのも良いかもしれません。
でも、会場が遠い受験生は、大変です。
■「あすからセンター試験 種子屋久受験生、緊張顔で本土へ」(南日本新聞)

本格的な入試シーズンの到来を告げる大学入試センター試験が19、20の両日、全国736の会場で実施される。鹿児島県内では17日、種子・屋久、徳之島など離島の受験生が、それぞれ試験会場のある鹿児島市や奄美市に入った。
種子島高、屋久島高の受験生計約70人は、それぞれ高速船で鹿児島市の本港区へ到着。引率する教師らと船を下りると、緊張した面持ちで宿へ向かった。種子島高3年の後庵梨奈さん(18)は「環境が変わるので体調面が心配。最後まであきらめずにがんばりたい」と力を込めた。
屋久島高の有馬純平教諭(30)は「今のところ体調を崩している生徒もおらず、天気にも恵まれてよかった。生徒たちには普段通りの力を出してほしい」と話した。18日は試験会場となる鹿児島大学を下見することにしている。
徳之島高は試験会場のある奄美市へ、沖永良部高、与論高は沖縄へ、それぞれ船で移動した。
(上記記事より)

■「離島の受験生博多入り・・・あすからセンター試験」(読売オンライン)

本格的な受験シーズンの幕開けとなる大学入試センター試験が19、20日に実施されるのを前に、17日、長崎県の離島部にある壱岐高(壱岐市)と対馬高(対馬市)の受験生たちが福岡市で受験するため、航路で博多港に到着した。
壱岐、対馬の受験生は毎年、長崎県内の試験場より近いため、福岡市で受験している。今年の受験生数は壱岐高103人、対馬高64人。対馬を出発して壱岐を経由したフェリーが午後1時半ごろ、博多港に到着し、生徒たちが次々と降り立った。
壱岐高3年の女子生徒(18)は「国立大工学部が志望なので、センター試験が大事。体調を万全に整え、マスクも持参しました。頑張ります」と意気込んでいた。
(上記記事より)

「日本全国、一斉に」のセンター試験ですが、受験者数や会場の都合などにより、泊まりがけで遠方まで移動しなければならない高校生がいます。その代表が、離島部で学んでいる高校生達です。
ただでさえ緊張する受験なのに、その上、普段と違った環境で過ごさなければならないとなると、不安も大きいでしょう。
付き添う先生方も、色々と心配し、サポートに尽くしておられるのだろうと思います。
また離島部以外にも、条件がそろわず、不便な受験を強いられている受験生達はいます。
■「“宿泊受験”に不満の声 センター試験、敦賀の生徒は福井へ」(中日新聞)

大学進学を目指す高校生らの第一関門となる大学入試センター試験が19、20の両日、県内5会場で行われる。会場は例年通り福井市と永平寺町、小浜市の大学キャンパス。敦賀市内の生徒は今年も福井市内で泊まりがけの受験を強いられ、保護者らからは不公平を訴える声が上がっている。
敦賀高3年の長男がいる敦賀市内の男性(45)は「家から離れた会場で試験に臨む子どもには負担がかかる。親にとってもホテル代は負担だ」と話し「嶺北の子の方が有利ではないか」と現状に疑問を呈す。
試験会場は、同試験を入試に利用する大学が都道府県ごとに連絡会議で協議して決める。受験者は高校ごとに会場を振り分けられ、敦賀市の敦賀高と敦賀気比高の生徒は毎年、福井市内での受験となる。
(略)50人が受験する敦賀気比高も同市内の別のホテルを確保して対応する。担当者は「できれば学校や自宅に近い所で受けさせてあげたいが…」と心情を吐露。「数年前には(敦賀)市内の会場新設も議論になったが、実現しなかった」と残念そうに明かす。敦賀高と敦賀気比高の2校を合わせた受験者は250人近く。全国には受験者数が同程度か、下回る会場も珍しくない。また、会場は大学キャンパスと決められているわけではなく、今年も公立、私立の高校51校が会場として使われる。
県内の大学の連絡会議で世話役を務める福井大は「受験者の近くに会場があるのが理想だが、予算や監督官の人手に限りがある」と、敦賀市への会場新設には慎重な姿勢。「今の会場に受験者が入りきらなくなれば新設を検討するかもしれないが、受験生の利便性や経済的負担の観点から議論したことはない」とつれない。
(上記記事より)

予算と監督官の人手だけなんだとしたら、なんとかしてあげたいですが……うーん。
次年度からでもなんとか解決する方向で議論して欲しいなと、部外者ながら、やっぱりちょっと思ってしまいます。
このように会場に辿り着くまでの道のりは人それぞれ異なりますが、でも机に座り、「始めてください」の合図を聞いたら、そこからはみんな平等です。
あとは、これまで努力で積み上げたものだけが、結果に繋がってくるはず。
それが、受験です。
明日からのセンター試験、受験生の皆さん、がんばりましょう!
本来の実力が発揮できることを、祈っています。
以上、マイスターでした。
※この記事は、現役高校生のための予備校「早稲田塾」在籍当時、早稲田塾webサイト上に掲載したものです。