マイスターです。
ちょっと興味深い言葉を紹介している報道がありました。
韓国のメディアからです。
【教育関連ニュース】—————————————–
■「『熟年離婚では遅い』今や大学入試離婚 」(東亜日報)
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2007081331338
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結婚22年目のチョン・ミスクさん(48、仮名、公務員)は今年1月、娘(19)の大学合格発表があった数日後、ソウル家庭裁判所に離婚訴訟を起こした。チョンさんの夫(49)は、10年前から酒を飲めば暴言を吐いた。5年前に会社を辞めてからは、ますますひどくなった。固定収入はチョンさんの給料がすべてで、生活費や教育費はいつもぎりぎりだった。チョンさんは、夫にアルコール依存症の治療を勧めたが断られ、昨年、離婚を決心した。
しかし、離婚訴訟を起こすまで1年間我慢した。受験生の娘に悪影響を与えないためだった。娘の大学合格は、チョンさんにとっても新しい人生の始まりを意味した。
子どもの大学入学を機に、夫婦が離婚届に判を押す「大学入試離婚」が増えている。
90年代、日本では夫の定年退職直後に夫婦が別れる「熟年離婚」が社会問題になった。韓国でも2000年代に入って、このような現象が現われ始めた。
しかし最近は、離婚を決心する時期が夫の定年退職時ではなく、子どもの大学入学の時期に繰り上げられつつある。
(上記記事より)
というわけで、「大学入試離婚」だそうです。
記事にあるように、日本でも「熟年離婚」という現象が見られるようになってきていますが、内容はそれと非常によく似ています。
熟年離婚の場合、妻が離婚を決心するタイミングは「夫の定年」です。
一方、「大学入試離婚」は、子供の大学合格だそうです。
「大学入試に集中している子供に影響を与えないため」というのが、このタイミングで離婚する理由としてあげられています。
それに、子供が大学に合格して寮に入れば、とりあえず子供は勉強に、自分は仕事に集中できるようになります。
法律救助法人・大韓家庭法律福祉相談院の梁貞子(ヤン・ジョンジャ)院長は、「以前のように、夫の退職金で楽な老後生活を送れないため、むしろ少しでも若い時に夫から経済的に独立しようとする女性が多い」としつつ、「このような状況のうえ、夫婦間に対立があった場合、子どもの大学入学は離婚の決心を固める大きな原因になる」と述べた。
(上記記事より)
なるほど、経済的に見ても、いちおう合理性があるわけですね。
こうして見ていくと、大学入試というよりは、子供が(とりあえず)親元から離れ、自立した生活を遅れるようになるタイミングにあわせた離婚、と考えるのが正確なようですね。
韓国家庭法律相談所のチョ・ギョンエ相談委員は、「父親の暴力や浮気などを目撃した子どもたちが、大学に入学した後、母親に『第2の人生』を生きるよう離婚を勧めるケースが多い」と伝えた。
(上記記事より)
というわけで、子供の方が勧めるケースも多いそうです。
まぁ、「熟年離婚」も「大学入試離婚」も、普段からパートナーが離婚を我慢しているような状況があるから起きること。
ある意味、起こるべきして起きる、必然的な離婚だと言えるでしょう。
そうならないように、ちゃんと関係を形成しておけば大丈夫……なはずです。
こんな言葉が流行しないよう、日本の我々も気をつけないといけませんね。
以上、マイスターでした。