ちょっと変わった広告チャネル

出張の多いマイスターです。

大学職員になる前(webプロデューサー時代)もそうだったのですが、今も出張が多いです。
で、移動が多いと、どうしても

・タクシー
・新幹線
・飛行機

といった乗り物に乗る機会が多くなりますね。
こういった乗り物に乗るときについ見てしまうのが、車内(機内)に配置されている広告です。

例えば飛行機に乗ったとき。
必ず座席の前のポケットに、機内誌と、機内販売のパンフレットがおいてあります。
ああいった機内誌の、広告欄を眺めるのが、とてもおもしろいです。

マイスターは、雑誌を読むときは必ず、広告欄を見ます。
広告欄に掲載されている製品やサービスを見て、「どういった人をターゲットにしている雑誌か」「どういう人が読んでいる雑誌か」ということを考えるのが、密かな楽しみなのです。

書店で売られているものもすべてそうですが、雑誌制作というのはたいてい、マーケットのセグメンテーションとセットになっています。
「世の中には、こういう話題に興味を持つ層がいる」
という、特定の顧客層を具体的に設定し、その層のための雑誌を制作するわけです。
それは特定の年齢層だったり、特定の趣味を持つ人達だったり、特定の社会階級に所属する人達だったりします。
昨今では雑誌のターゲット層というのはかなり細分化されており、同じ20代男性でも、どのようなライフスタイルを好んでいるかにあわせて、違う雑誌がいくつも存在していたりします。

で、飛行機の機内誌には、エグゼクティブや、それなりに忙しいビジネスパーソン向けの製品やサービスが並んでいるのです。
具体的には、忙しい人向けのサービスや、ちょっと高価なパソコン、高級車、語学学習ツールなどです。
または、ちょっと高級な嗜好品です。

機内販売のパンフレットもおもしろいです。
ドイツ製の地球儀とか、海外ブランドの革製品とか、洋酒とか、「別に必要ではないんだけれど、買ったらなんか、自分がグレードアップしたかのような気分に浸れそうなもの」が並んでいます。
または、高機能な旅行用バッグや文具、ビジネス用デジタルツールなど、「実用的なんだけど、ちょっと高機能で高級感があるもの」です。

<飛行機に多く乗っている人 = 仕事に忙しくて、上昇志向があり、自分に投資できる程度のお金を持っている人>

そんなターゲット設定に基づいて雑誌やパンフレットが作られ、こういった広告欄ができているのだろうなぁと思います。
広告を出稿する側にとっても、ある程度絞られたターゲット層にアピールできるという点で、便利な媒体なのでしょう。

で、こういった雑誌を眺めていて、ふと思うのです。

通信制の大学院や、エグゼクティブ向けセミナーの案内なんてのは、こういうところに広告を出稿したら、もしかして反響があるのではないか? ……と。

実際、アメリカあたりには、通信制MBAの宣伝を機内誌に出している大学なんて、既にあるような気がしてなりません。

フライト中はちょっとした、手持ち無沙汰な空き時間です。携帯電話で仕事の話をするわけにもいきません。
ですから機内誌なら、普段忙しい方でも、じっくり目を通すかもしれません。
丁寧に読ませて納得させるような広告が、結構効くんじゃないかと思えてくるわけです。

または、飛行機に乗るエグゼクティブにとって「子供を通わせたい」と思える大学であることをアピールする。そんなアプローチで、じっくりどっしりしたコラムや宣伝を掲載し、大学の実力を丁寧にPRしていくというのもありなのかなぁ、なんて考えたりします。

子供が大学選びの時期を迎える際に、「そういえば、お父さんはいつも機内誌で○○大学のコラムを読んでいるけど、けっこう真面目に取り組んでいるみたいだぞ」みたいにオススメしてもらうのです。

ちなみにタクシーの車内においてあるリーフレットも、「ちょっとだけ富裕な方々」をねらったものがあります。
「年収一千万円以上なら、プロの家政婦に家事を任せて、有意義に時間を使いましょう!」みたいな広告とか、よく見かけます。
MBAやMOT、会計大学院、法科大学院といった専門職大学院の案内があそこにおいてあったら、結構読む人はいるんじゃないかという気がします。

問題は、コスト的に元が取れるかですが、こればかりはやってみなければ、本当のところはわかりません。
どこか、試しにやってみてもらえませんでしょうか?

……と、そんなことをたまに考えたりします。

上記の案が成功するかどうかは誰にもわかりません。
ただ、とりあえず、こういう風に前年度の慣例にこだわらずに広告出稿チャネルを自由に考えてみるということは、ちょっとした頭の体操にもなっていいと思うのですが、いかがでしょうか。

よろしければお試しください。
以上、マイスターでした。

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