海外メディアで紹介される日本の大学

マイスターです。

韓国「中央日報」のサイトで、日本の大学が紹介されていました。

【教育関連ニュース】—————————————–

■「立命館APUの成功の秘訣は?…国際化効果で就職率98%」(中央日報)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=86986
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「今年の卒業予定者のうち就職希望者457人の98%が希望の職場につきました」--。

日本の九州、別府市にある立命館アジア太平洋大学(APU)の薬師寺公夫副学長に1日、会った。ちょうど入学式の日だった。

副総長は「福岡から列車で2時間かかる地方新設大学だが、初めての卒業生を輩出した2003年に就職率95%を記録し、その後98~99%を維持している」と話した。日本でも最高水準だ。卒業生たちが就職した企業のうち、日産自動車など上場企業が70%を超える。秘訣は大学の学生募集と就職戦略の緻密さ、地域協力など三位一体にあった。この大学は2000年、京都の立命館大学が大分県別府市から敷地などの支援を受けて設立した。

(上記記事より)

というわけで、大学関係者にはおなじみ、立命館アジア太平洋大学、通称「APU」です。

■立命館アジア太平洋大学(APU)
http://www.apu.ac.jp/

マイスターが思うに、この大学の最大の特徴は、「本当に」世界の方を向いている、数少ない大学だと言うことです。

◆国際化特化=設立時から新入生の半分を外国人で満たすという戦略を立てた。現在、学部・大学院生5475人の43%が76カ国出身の外国人だ。東京出身の新入生鳥居佑輝さんは「外国人学生が多いので志願した」と話す。

横山研治入学部長は「ソウル、上海に事務所があって、国際担当職員28人が毎年アジアなど30カ国の高校を訪問し、その外の地域は東京の外国大使館を訪ねて学生を推薦してもらう」と明らかにした。外国人学生の競争率は2.5対1程度。

(上記記事より)

この国際性。しかも、自らそれを集めてくるという姿勢が、各国の人々を動かしてしているわけですね。

というわけで、上記のように韓国で、「成功している日本の大学」として報道されているわけです。

■「立命館アジア太平洋大学 国・地域別の学生数」(2007年5月1日付)
http://www.apu.ac.jp/home/modules/keytopics/index.php?id=284

APUの韓国が多いAPU。学部学生数は619人で、APUではぶっちぎりの一位です。
その点も、韓国メディアがAPUを取り上げる要因の一つではあるでしょう。

ただ韓国の方々はもともと、アメリカで学ぶということに特に積極的だったと思います。実際、アメリカの大学で学ぶ外国人として、韓国人の人数はトップクラスです。
そんな中で、新興大学でありながらこのように紹介されるAPUというのは、やはり一目置かれているのでしょう。

ところで、APUのサイトを見ていて気づいたのですが、ここでは「Faculty Members」だけでなく、「Office Staff」の人数や配置も、webで公開しているのですね。

■「Faculty Members and Office Staff (as of Apr. 1, 2005)(PDF)」(立命館アジア太平洋大学)
http://www.apu.ac.jp/home/modules/keytopics/content/8-FacultyandStaff_E&J_2005.pdf

例えばStudent Officeのスタッフが充実しているか、Career Officeはどうかといった情報は、学生にとって、とても大切です。
他の大学ではこうした一覧表をほとんど見かけませんが、本来ならAPUのようにわかりやすい形で公開するべきなのでしょう、きっと。

アメリカの大学もそうだと聞きますが、これを見るとAPUでは、教学部門のスタッフがかなり充実しているような気がします。

入試部門の人員もなかなかです。
「Admissions Office (International)」のスタッフが28名。
「Admissions Office (Domestic)」のスタッフが14名。
国内外あわせて、42名のアドミッションズ・オフィスです。この規模の大学で、この規模の入学部門というのは、かなり多いのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

情報としては地味かも知れませんが、こういうところからも、APUのパワーの元がかいま見えるように思います。

以上、マイスターでした。

9 件のコメント

  • APUに関する報道ですが、相変わらずだな、という気がします。確かにAPUはこれまでの日本の大学にない新しい試みを次々と取り入れていることは確かなのですが、就職率に関しては、数字の操作がなされていることは、この大学関係者であれば皆、承知です。例えば、就職に失敗した学生は分母から外していますから。また、事務スタッフに関する数字は、専任職員だけでなく、3年契約(更新不可)も含まれています。その為サービスの質が悪く、学生の評判もあまりよくありません。
    マスコミに流される情報を、無批判に取り入れるのは・・・ですね。

  • >元APU関係者様
    「事務スタッフに関する数字は、専任職員だけでなく、3年契約(更新不可)も含まれています。その為サービスの質が悪く、学生の評判もあまりよくありません。」
    とのことですが、自分を含め、私の周りはおおむね満足しているようです。他大学の話を聞く限り、日本ではサービスが充実しているんじゃないかと。
    評判がよくないというのは、どういう根拠で話されていますか?

  • >元APU関係者様
    また、「マスコミに流される情報を、無批判に取り入れるのは・・・ですね。」と書かれていますが、関係者でもない限り、内部の情報を全部調査することは不可能です。
    もしも就職データの表現などで問題があるのなら、具体的にどのくらいのことが行われているのか指摘して差し上げるのが建設的ではないでしょうか。
    そういった姿勢なしに、ただ「何も知らないくせに」といったコメントを残されるだけでは、世の中は何も変わりませんよ。

  • >APU学生様
    案の定、というか、想定していたレスがつきましたね(笑)。元APU関係者として、内部事情をこのような場所にさらけ出すのはそれこそ守秘義務違反になりますから控えたまでのことです。それとも洗いざらい、書き出した方がいいですか??
    誤解なきように書きますが、私はAPUを応援している者です。その上で、あくまでもマスコミ対策は大学の広報の仕事の一つであり、プレスリリースを無非難に取り入れるのは危険です、という一般論を申し上げたまでです。

  • >自分を含め、私の周りはおおむね満足しているようです
    あなたこそ、このような主観を「根拠」として提示されるのであれば、私もこう申し上げます。「私の周りはおおむね不満足しているようです」わずか3年で辞めてしまう職員が多いため、オフィスに質問に行っても、人によって言うことが違う、そういう苦情、よく聞きますよ。

  • http://beppoo.com/forum/talk-b/index.shtml
    こちらは、APU学生が経営している掲示板です。落書きのような書き込みもありますが、中には忌憚ない率直な意見も書かれています。マイスターさんが紹介なさった記事とはまた違った大学のイメージが伝わると思いますよ。

  • 就職率の計算の仕方についてですが、特に留学生の場合、日本で就職出来なかった学生は帰国させる、もしくは帰国したことにして分母から外してしまいます。一方、3年間だけの契約社員といった非正規社員になった者でも就職したとして、しっかりカウント。このように、特に留学生の場合、就職率はいじりやすいのです。

  • ですから私は、数字をどうこう言うよりも、APUが現在行っている地道な就職対策、例えば大学に企業の人事担当者を呼び、わざわざ遠くへ行かなくても大学で面接受けられるよう便宜を図っている点(これは主に留学生対象)、キャリアオフィスでエントリーシートの添削など、細やかな就職指導をしている点、また東京などで就職活動をする際、格安でホテルに宿泊できる制度を作り、京阪神地方へのフェリーの代金もAPU生は半額近くになる特別割引をもうけて、交通費がかからなくする配慮をしている点などを、もっとマスコミに売り込むべきだと思っています。数字なんてどうにでも操作できますから。連続投稿失礼いたしました。

  • 実際に大学に行った事ないのに、良い大学だと価値判断するな。
    この大学は最悪。
    中には好きという学生もいるが、
    オフィスの人と話したり、
    学生と話したり、
    講義に参加したり
    パンフレットとの現実のギャップ
    すれば分かる
    カリキュラム(広くて浅くあまり仕事に役に立たない。特にアジア太平洋学部はパンフレットやHPの内容とかけ離れている)、職員の人間性の酷さ(態度がでかい)、教授の形見の狭さ(学生アンケートによるリストラ評価制度、カリキュラムはオフィスが大きな権限がある)、留学生に対応していない日本的な運営による留学生の苦情。。。。
    数えたらきりがない