「Wii」が人気ですが、あんまりやりすぎると右腕だけ筋肉が付いたりしそうな気がするマイスターです。
先日、友人とwiiでテニスをどっぷり楽しんだ結果、次の日筋肉痛になりました。普段運動をほとんどしない人間がいきなり連続でプレイすれば当然ですよね……。でも、結構筋肉を使っているということなのでしょう。
さて、今日は日曜日ですので、ニュースクリップをお届けします。
人口13万人の市、大学に期待大。
■「奥州市が大学誘致に本腰 500校調査」(岩手日報)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20070303_3
奥州市の相原正明市長がマニフェスト(政策公約)に掲げた4年制大学誘致に向けた取り組みが動きだす。近く全国の私立大約500校に同市への進出の可能性などを問うアンケートを実施するほか、新年度から専従の推進監(課長級)を配置。科学技術などの実学系を軸に誘致を進める方針だ。全国的な例をみると、少子化の影響や自治体負担など課題は多く、実現には厳しい道のりが予想される。しかし、誘致が成功し、大学運営が軌道に乗った場合、地域振興のメリットは大きいだけに、今後の取り組みが注目される。
(略)
現段階で誘致を進めるのは「科学技術、ものづくりなど実学系を中心に考えたい」(相原市長)とし、国家資格取得に結びつく学部をイメージする。近く実施するアンケートでは、付属の試験研究機関の誘致の可能性についても探るという。
大学誘致のメリットとしては▽市民への学習機会の提供▽産学連携による産業支援▽若者増加による地域活性化―などが挙げられるが、最も顕著なのは経済効果だ。
人口約13万人の奥州市と同じ規模の埼玉県深谷市(人口約14万8000人)は、東都医療大(仮称)を誘致、08年開学を目指す。4年後に収容人員400人を満たした場合、1年間で直接、間接効果合わせて12億6500万円の経済効果があると試算される。
(上記記事より)
というわけで、岩手県奥州市が大学を誘致するようです。市の人口はおよそ13万人で、県内では盛岡市に次ぐ規模です。とは言え、これはけっこう大きな賭けです。
声をかけたら気軽に応じてくれ、自力で開学し、その後も順調に学生を集めて街の活性化に貢献してくれる……なんてことはまずありえません。
開学時に土地や資金のサポートをするのはともかく、今では「開学した後」が大変です。多額の予算をつぎこんで大学を誘致してはみたものの、5年でつぶれました……なんてことになったら、活性化どころじゃありません。
ヨーロッパでは、都市は、大学とともに成長してきたともいわれます。13 万都市を学生のあふれる学術文化のまちとし、さらには高校・専門学校の高度化、特色化を図り、子弟の教育の向上に結びつけていきます。
(「相原市長のマニフェスト(PDF文書)」(奥州市)より)
……と市長のマニフェストには書かれているのですが、ヨーロッパの大学は数十年、数百年の時間をかけて街を育ててきたんじゃないかと思います。
現代日本では、それまで大学自体がもつかどうかがまず怪しいです。誘致はいいのですが、誘致による経済効果ばかりに目が行くのは危険です。
「大学を誘致すれば街が良くなるはず」ではなく、「自分達と協力して街を良くしてくれるような大学を誘致する」という発想で、どうぞ慎重にご計画ください。
「借り逃げ」を止める工夫。
■「『本の借り逃げ、卒業させず』」強硬策の大学相次ぐ」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070302it07.htm
「未返却図書があると、学位記(証書)を受け取れないことがあります」。早稲田大(東京都新宿区)は2月20日、本を返していない卒業予定の学生・院生ら約2800人に、学生向けインターネットサイトで警告を流した。これまでは個人にメールで通知するだけだったが、未返却者が減らないため、目立つ場所に表示した。
早大図書館の貸出数は年間約88万冊(2005年度)と国内の大学では最大規模で、卒業生の未返却図書は年間100~150冊に上る。内訳は、ベストセラー小説から専門書に至るまで様々だが、現在では入手が難しい戦前の貴重な図書を返却しない悪質なケースもあるという。
未返却者が年々増加傾向にあるという拓殖大(東京都文京区)では、来年度から、学位記だけでなく卒業証明書の交付も取りやめる方向で検討している。「就職に必須の証明書を発行制限する方が効果が大きい」との判断からだ。
卒論の提出者に、「図書の返却手続きが済まないと卒業はできない」と通告している国際基督教大(東京都三鷹市)では、図書の未返却も単位の取得不足と同様に卒業判定の資料にしている。
(上記記事より)
図書館の本や資料の未返却は、どこでも頭の痛い問題だと思います。
大学によっては普段から1冊につき1日10円の延滞金を課す等の対策を採っているところもあるようですが、いずれにしても卒業で逃げ切ってしまわれては、手の打ちようがありません。
そんなわけで、このように各大学が強硬姿勢を打ち出しているようです。
個人的には、拓殖大学の「証明書を発行しない」という案に一票です。借りたものを返すというのはとても基本的なルールですから、卒業時よりは、なるべく早い段階でそれを守らせるように教えた方がいいのではないかな、と思います。
自給自足?
■「学生の半分以上が教職員 大原大学院大学がお詫び」(JCASTニュース)
http://www.j-cast.com/2007/03/02005928.html
会計専門職を育成する目的で2006年4月に開校した大原大学院大学は2007年3月2日、在学生とその父兄や入学希望者に対して、ホームページでお詫びと報告を行った。1期生として入学した学生のうち、定員(30人)の半数以上にあたる16人が同校の教職員だったことから、文部科学省から改善が求められていた。
(略)
しかし、今回の文科省の指摘を受け、16人のうち単位不足が明らかな10人からは退学届けが出されており、これを受理。残りの6人は「きちんと単位を取っているので、このまま在籍します」という。
同校は現在2期生の募集を行っているが、「昨年よりも願書は集まっていますが、他へ流れることを考えると定員(30人)はどうか。苦戦しています。ただ、2、3年かかってもきちんと定員に達するよう、がんばっていきます」と、神妙に話した。
(上記記事より)
自分の勤務先で学ぶ、というのは悪いことではありません。むしろ、推奨されてもいい行為でありましょう。
ただ半分以上が関係者で、その上あまり出席していない方が多いとなると、あれっ?と思ってしまいます。定員充足率を上げるための裏技を使った、と思われてもやむを得ないような気がします。
色々な大学院生。
■「難病の59歳 大学院合格 東京の佐々木さん」(北海道新聞)
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20070223&j=0046&k=200702237793
全身の筋肉が動かなくなる進行性の難病、筋委縮性側索硬化症(ALS)で人工呼吸器をつけている東京都府中市の佐々木公一さん(59)が二十三日、東海大大学院健康科学研究科に合格した。
(略)
佐々木さんは四月から、介助者とともに同大伊勢原キャンパス(神奈川県伊勢原市)に車で往復三時間かけ、車いすで通学する予定。合格の知らせを受け「病気と自分を語ること。それを優しく受け入れること。そんな社会を目指す勉強をしたい」と喜びを表した。
(上記記事より)
先週のニュースクリップでもご紹介した佐々木さんが、見事大学院に合格されたという報道を見つけました。目線で文字盤のひらがなを示し、介助者が読み取って記入するという方法で受験された佐々木さん。同じ病を抱えている方々を始め、他の方々にとっても希望となる快挙でありましょう。
■「千葉大:17歳飛び入学制度の第1期・梶田さんが「博士」取得 /千葉」(MSN毎日インタラクティブ)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/wadai/archive/news/2007/02/20070220ddlk12040412000c.html
千葉大学は19日、同大が全国初の制度として98年に始めた17歳飛び入学制度「先進科学プログラム」の第1期入学者、梶田晴司さん(26)が同制度入学者で初めて博士(理学)の学位を取得したと発表した。
(略)
梶田さんは「いろいろな先生たちにお世話になったので、これからの活躍で恩返しできれば。もっと精進して、将来はエネルギーなどの地球環境問題に取り組めたらうれしい」と話している。
(上記記事より)
そしてこちらは飛び級による「26歳博士」の話題。今後は企業の研究所で基礎研究に取り組まれるそうです。
どちらも学びの喜びにあふれているようです。大学というのは、このように様々な方が喜びを得られる場所でありたいものです。
ドイツ人試験監督の判断。
■「膀胱障害の学生のトイレ不許可、瓶に放尿 独大学試験」(CNN)
http://www.cnn.co.jp/fringe/CNN200703020026.html
ドイツ南西部のフライブルク大学で起きたもので、27歳の学生は事故に遭って、膀胱障害を患っていた。しかし、監督官は、試験中に教室を出たら、不合格にすると警告。監督官は3人いたが、他の学生の抗議にもかかわらず、トイレへ連れて行くこともしなかったという。
みかねた女子学生1人が飲料水の瓶を飲み干して学生へ提供。学生は教室の隅へ行って、用を足していた。
余りにも厳格な仕打ちに、同大の副学長は学生に謝罪、「監督官の仕打ちは普通の人間の思いやりに欠け、正当化できない」と釈明している。
(上記記事より)
「ドイツ人はルールに厳格」というイメージはジョークのネタなどにもなっていますが、この試験監督官達はあまりにも行き過ぎだったようです。
(まさかこんな試験監督は、皆様の周りにはいませんよね?)
上記は誰もがおかしいと思う極端な例ですが、ただ入試会場というのは実際、ときに難しい判断を迫られる場でもあります。試験監督は、試験を滞りなく進めるという重大な役割を背負っていますが、受験者の健康と安全はそれ以上の重みを持っています。なかなか責任重大です。
以上、今週のニュースクリップでした。
最近、コンスタントに一日あたり3,000件のアクセスをいただいております。
書いている本人も気が遠くなるような数字です。本当に、いつも読んでくださっていて、ありがとうございます。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
マイスターでした。
ドイツの話は笑えました!確かに厳格なイメージですね。ちなみにフランスのテレビ業界にドイツが参入するときのウリが「決まった時間に放映する。」というものだそうです。フランスがいい加減なのもあれですが、ドイツ人のきちっとした部分はアッパレですm(__)m