センター試験1日目が終了

今朝は横浜や千葉などで初雪が降ったようですね(東京も少し降ったとか)。
センター試験の日は、何故か雪が多いような気がするマイスターです。

マイスターもスタッフなので朝早くに電車に乗ったところ、車両の中で、センター受験生と思しき高校生を何人も見かけました。そんな若者達を見る周囲の目がこころなしかいつもより優しかったような気がするのはマイスターだけでしょうか。

そんな彼等が途中途中の駅で降りていくのを見るたびに、

「この駅で降りるということは……ははぁ、さては会場は○○大学?」

などと、マニアックな想像をして一人で楽しんでいたマイスターです。
(大学関係者なら同じようなことをやるのでは……あ、やりません?)

さて、一日目が終わったばかりのセンター試験ですが、さすが国民的イベントだけあって、早くも様々な報道が流れています。

大学入試センター試験が20日、全国735会場で始まった。今年から大学の志願者数と入学者数が一致する「大学全入時代」を迎えると試算される中で、過去最多の607大学が参加し、約55万人の受験生が2日間の試験に臨む。
(「『全入時代』センター試験始まる」(読売オンライン)記事より)

今試験の志願者は昨春より0.4%多い約55万3000人。少子化が進んでいるものの、景気回復による進学希望者の増加や、センター試験の成績を合否判定に利用する私大が増えたことが要因とみられる。文部科学省は早ければ今春入試で受験生と合格者の総数が一致する「大学全入時代」が訪れると予測している。
(「センター試験始まる、全国735会場に55万人」(NIKKEI NET)記事より)

大学入試センター試験が20日から2日間の日程で、全国735会場で始まった。少子化によって減り続けていた志願者数は4年ぶりに増加に転じ、昨年より0・4%多い55万3352人。今年は「ゆとり」を掲げ教科内容を削減した新学習指導要領に基づく2度目の試験で、本格的な受験シーズンが幕を開けた。
(「志願者4年ぶり増加 センター試験始まる」(中日新聞)記事より)

センター試験は大学入試を語る上で、象徴的な意味合いを持っているのでしょう。このように「大学全入時代」「ゆとり教育」などのキーワードと絡めてセンター試験が紹介されている記事がいくつかありました。

「未履修」と結びつけた記事を掲載したのは、Asahi.comです。

■「未履修の壁越え、いざセンター試験 受験生の表情様々」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200701200222.html

20日に始まった大学入試センター試験では、必修科目の履修漏れが見つかった高校の生徒たちも各地の会場で挑戦した。昨秋の発覚後、受験と直接関係ない科目の補習に時間をとられた生徒も多い。「苦しい」との訴えのほか「仕方ない」というあきらめ、「気分転換になった」と話す余裕派まで、表情は様々だった。
(上記記事より)

そうだ、今日受験していた中には、あの未履修騒動の渦中にある生徒も少なからずいたのだ……と、改めて思い出させる記事です。

さて、心配されていた英語リスニング試験はどうだったでしょうか?

【教育関連ニュース】—————————————–

■「聞き取りトラブル216大学352人…センター試験」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070120it15.htm

■「リスニングまたトラブル 352人に再テスト実施」(中国新聞)
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2007012001000538_National.html

■「センター試験、初日終了・リスニング、352人再開テスト」(NIKKEI NET)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070120AT1G2002P20012007.html
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2年目となった英語のリスニング(聞き取り)テストでは、昨年に引き続き、全国の会場でトラブルが続出。大学入試センターによると、トラブルにより同日中に再テストを受けた受験生は、午後8時半現在、216大学で352人にのぼっている。

トラブルの主な内容は、<1>途中から雑音が入った<2>途中で音が途切れた<3>ICプレーヤーの再生ボタンを押しても動かなかった――などとなっている。
(「聞き取りトラブル216大学352人…センター試験」(読売オンライン)記事より)

やはりトラブルは起きてしまっているようです。

ところでこの「352人」というのは、再試験を受けられた受験生の人数ですから、「機器などにトラブルはあったけれども、とりあえず再試験を受けることで、点数の上での著しい不利益は避けることができた」方々、「迷惑はかけてしまったけれど、最終的にはなんとか問題を解決できた方々」……だと言えないこともありません。

大学入試センターは機器だけでなく、トラブルがあった場合の対応マニュアル類制作にも力を入れているように思います。機器では問題が起きてしまったけれど、あらかじめ想定しておいた対応法によってその多くを挽回できたのなら、そこは一定の評価を受けてもいいんじゃないかな、なんて個人的には思います。

ただ、それでももちろん、機器のトラブルは本来あってはならないことです。再試験を受けられたとは言え、やはり受験生からしたら当然、トラブルなく一発で試験を受けられる方がずっといいわけです。集中力も途切れるでしょうし、緊張もするでしょうし……。
運営側にとっては「50万分の352」でも、受験する側にとっては一大事。それでなくても受験生は不安でいっぱいなのに、自分の機器だけ故障して会場で一人だけが再試験、なんて事態になったら、調子も狂ってしまうでしょう。

また、この352人に含まれない中で、後日、大学入試センターに「再試験を望んだのに受け入れてもらえなかった!」「試験室の環境が良くなかった!」などの苦情や不満をおっしゃってくる方々もいると思います。
やはり、これで満足していただくわけにはいきませんよね。さらなる改善を期待します。

ただ気になるのですが、↓昨年の不具合検証結果を見る限り、大学入試センターは今年、トラブルを減らすための手を確かに打ったんだと思われるんですよね。

(参考)
■「平成18年度大学入試センター試験英語リスニングテストにおける不具合等の申し出があった機器の検証結果等について(PDF)」(大学入試センター)
http://www.dnc.ac.jp/center_exam/pdf/18kensyou.pdf

にも関わらず、今回そんなにトラブル件数が減らなかったということは、新たな問題が生じたのか、それとも問題解決のための対策が満足でなかったのか、いずれにしてもやはりどこかに問題があったということなのでしょう。
トラブルが激減すると思って臨んだ結果、あんまり減っていなかったという事実は、それはそれで結構、問題なんじゃないかと思われます。

50万個の機器が一つも故障しないなんてことはないと思いますが、それでもトラブルを減らしていくことが大切。大変だと思いますが、国家的な大プロジェクトだということで、来年に向けてまた改善を進めていっていただきたいと思います。

(その前に今回、トラブルによって著しい不利益を被った受験生がいないかどうかも、検証してあげてくださいね)

さて、センター試験は明日も続きます。
受験生と、試験に関わる方々は、早く寝て明日に備えてくださいね。
明日もがんばりましょう。

以上、マイスターでした。