マイスターです。
■「米タイム誌が選ぶ今年の人、2006年は『あなた』」(ロイター通信)
http://today.reuters.co.jp/news/articlenews.aspx?type=entertainmentNews&storyid=2006-12-17T172152Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-239985-1.xml&src=rss&rpc=112
米タイム誌が16日、毎年恒例の「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)」に、2006年は「あなた」を選んだと発表した。
(上記記事より)
というわけで、今回タイム誌の表紙を飾るのは、「あなた」だそうです。表紙が鏡仕立てになっていて、雑誌を手に取った私たち読者一人一人の顔が映る趣向なんだとか。なかなか粋ですね。
では、今週も日曜日になりましたので、一週間のニュースクリップをお届けします。
世界に目を向けつつ、茶髪・ピアス禁止の指導。
■「世界に向けた教育活動を 経法大、『ノースアジア大』に改称」(さきがけ on the web)
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20061213a
学校法人・秋田経済法科大学(小泉健理事長)は12日、理事会を開き、平成19年4月から法人名と大学名を「秋田経済法科大学」から「ノースアジア大学」に、「秋田経済法科大学付属高校」は「明桜(めいおう)高校」に変更することを決めた。近く文部科学省に新法人名の認可を申請するほか、大学・高校の新校名は同省や県に届け出る。
法人・大学名を「ノースアジア大学」と決めたことについて、同法人は「国際観光研究所を設立したほか、20年度には観光学科も設置する。日本、アジア、世界に目を向けた教育活動を展開していくため、名前から位置がイメージできることが大切」と話した。
(上記記事より)
世界を意識した大学なので、位置がイメージできるような名称にするというのは、なるほど、わからなくもありません。
ただ……秋田経済法科大学というと、あの「茶髪・ピアスやめたら1万円」の指導方針で物議を醸したことが記憶に新しいです。
個人的にはどうしても、「世界に目を向けた教育活動」とは逆の路線を行っているような印象を持ってしまうのですが、さて、どうなのでしょうか。
(過去の関連記事)
・「茶髪・ピアス」を禁止する大学
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50249537.html
・「茶髪・ピアス」を禁止する大学(その2):矛盾なく広報することは大切だ
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50255216.html
大きな代償。
■「奈良学園の大学設置申請取り下げ 迷惑料一律30万円」(産経web)
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/gakko/061214/gkk061214001.htm
奈良市に開設予定だった関西科学大の設置認可申請を取り下げた学校法人奈良学園(奈良県大和高田市)は14日までに、指定校推薦で事実上合格していた高校3年生261人に一律30万円を支払うことを決めた。
「生徒と保護者に多大な迷惑を掛けたため」と説明している。
(上記記事より)
生徒側にとってこの額が高いか安いかという議論はありそうですが、もし261人全員が30万円を受け取ったら7,830万円ですから、開設前の大学にとっては大きな痛手でしょう。
ミスとはいえ、違反の代償は、本当に重いです。
(過去の関連記事)
・関西科学大学 新設不認可 : 様々な違反が招いた重い代償
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50267875.html
大学院大学の開設に影響?
■「壺屋陶器事業組合、移転補償求める 大学院大予定地」(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-19687-storytopic-1.html
沖縄科学技術大学院大学の建設が予定されている恩納村谷茶の村有地に製土工場を持つ壺屋陶器事業協同組合(島袋常栄理事長、那覇市)が、村の土地明け渡し通知を受けて、移転費用や営業補償を求めていることが13日までに分かった。同組合は「どうしても移転なら補償が必要」と主張している。これに対し同村は、「賃貸契約がない」などとして、補償を行わない方針で、2009年3月までに明け渡すよう通知している。両者は弁護士を通し話し合いを進める考え。
(上記記事より)
こちらも、補償に関する話題です。
何度も記事にさせていただいた「沖縄科学技術大学院大学」ですが、同大の予定地明け渡しを巡って、地元の事業組合と村とがもめているようです。
詳細はわかりませんが、記事を読む限り、どうも村と契約を結び、かつ組合に土地を転貸していた「観光業者」が倒産したのが、こじれの原因である様子。村も組合もどちらもお困りなのでしょう、きっと。
大学の準備もあることでしょうし、どうにかうまく解決できるといいですね。
(過去の関連記事)
・大丈夫? 沖縄科学技術大学院大学の開設準備
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50272246.html
春休みをNASAで過ごす。
■「JTB、帝京大学と学生を対象とした『NASA』体験ツアーを発表」(NIKKEI NET)
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=148738&lindID=5
JTBと帝京大学は2005年3月を皮切りに、毎年3月に帝京大学理工学部の学生を対象としたアメリカ・ヒューストン、オーランドにおけるNASA(米国国家航空宇宙局)を中心とした研修旅行を行ってきました。3回目を迎える今年度は帝京大学以外の学生、特に理系を目指す高校生も対象に広げ、より多くの若者に本場の航空宇宙技術開発を体験してもらおうと企画しました。
(略)今年の目玉は、ジョンソン・スペースセンターにおけるオーバーナイトプログラムへの参加です。このプログラムは、学生用に開発されたプログラムで宇宙ステーションの近況や宇宙開発の現況などについての説明を受けた後、NASA職員とともに、居住用コロニーや船外活動で使用するロボットアーム作りなど、体験を通じて宇宙開発の理解を深めるプログラムとなっています。またもう一つの目玉、ヒューストン大学訪問プログラムではNASAと共同で研究を行っている研究室を訪れ、講義を受講し施設の見学をすることができます。
(上記記事より)
これまで帝京大学の学内で行っていたプログラムを、高校生や他大学の学生にも提供するとのこと。これはなかなか面白そう!
上記リリースの下部に、旅程表も掲載されています。5泊7日の日程はなかなか過酷ですが、将来の進路選択に影響を与える貴重な経験になるかもしれません。
気になるお値段は、お一人様¥250,000(別途、燃油特別付加運賃がかかります)。安い出費ではありませんが、バイト代をためれば行けなくはない金額です。
宇宙に興味があるのなら、参加する価値はあるかもしれません。
UCLAのデータベースから、80万人の個人情報が流出?
■「UCLAのデータベースに不正侵入,80万人の個人情報漏えいの恐れ」(NIKKEI NET)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/USNEWS/20061213/256841/
米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のデータベースに不正侵入が発生し,在校生や卒業生,職員の個人情報が漏えいした。UCLAが米国時間12月12日に明らかにしたもの。
UCLAによると,不正侵入を 発見したのは11月21日。コンピュータ・セキュリティ担当者が即座に社会保障番号への全アクセスを遮断した。ソフトウエアの脆弱性を悪用した不正アクセスは2005年10月から行われていたという。米メディア(InternetNews)によると,約80万人の個人情報が流出した可能性がある。
同データベースに保存されていたのは,氏名,生年月日,住所,社会保障番号,連絡先。運転免許書番号,クレジットカード番号,銀行口座は含まれていない。現時点で,社会保障番号の一部が流出したことが明らかになっている。
(上記記事より)
80万人とは! 大きな大学は、流出の際の被害規模も大きいですね。「ソフトウエアの脆弱性を悪用した不正アクセスは2005年10月から行われていた」とのことですから、対策が不十分だったということになるのかも知れません。(アメリカって、こういうことで訴訟とか起きそうなイメージがあるんですが、どうなんでしょう?)
ちなみに「80万人」をより具体的にイメージするために比較対象を探したところ、我が国最大規模の大学である「日本大学」の1889年から2006年までの卒業生数が「95万7,548人」でした(こっちもすごい!)。イメージできましたでしょうか?
以上、今週のニュースクリップでした。
タイム誌が、「あなた」をパーソン・オブ・ザ・イヤーに選んだ理由は以下の通り。
ブログや動画投稿サイトのYouTube、それにソーシャル・ネットワーキング・サイトのMySpaceといったインターネットのユーザー自身が作り出すコンテンツの爆発的な広がりとその影響力を評価したもの。
選考の理由について、同誌のレブ・グロスマン氏は「グローバルなメディアの手綱を握り、新しいデジタル民主主義を支え、無報酬でプロ顔負けの仕事をしている」と説明した。(「米タイム誌が選ぶ今年の人、2006年は『あなた』」(ロイター通信)記事より)
「web2.0」と言われるような、ユーザー参加型のコンテンツが普及したことを受けての決定なのですね。ちゃんと理由があるわけです。なるほどなぁ。
「ユーザー参加型のコンテンツが増えた」という言い方と、
「『あなた』はグローバルなメディアの手綱を握り、新しいデジタル民主主義を支え、無報酬でプロ顔負けの仕事をしている。よって、今年度の『パーソン・オブ・ザ・イヤー』に選出した」
という表現とでは、意味はほとんど同じなのに、受ける印象が天と地ほどに違いますね。タイム誌、なかなか粋なことをします。
今週も、本ブログにおつきあいいただきまして、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
マイスターでした。