社会人同士の、「勉強を前提としたルームシェア」を流行らせたい

マイスターです。

意思、弱い方です。
実を言うと昔から、期限ぎりぎりまで行動できないタイプでした。夏休みの宿題は、8月31日より前に終わっていたことはありません。自分に甘く、やるべきことを先延ばしにして、ついさぼってしまうダメな奴です。

しかしそれではいけないという意識はありますので、外部の勉強会を探しては片っぱしから申し込んでみたり、読むべき本をいつもリストアップしてみたり、「毎日ブログを更新します!」と宣言してみたりして、自分を追いつめて行動しています。
自分の意思が弱いなら、周囲の環境を適度なプレッシャーにすることで、行動できればいいじゃないかというわけです。

こう書くと、なんだか後ろ向きで他力本願な生き方のようにも思えますね(^_^;)。
でも、性格や生活習慣は人によって違うのだから、人それぞれの方法で目標を達成できれば良いんじゃないかなとマイスターは考えるのです。

ちょっと前にも、とある作家さんが
「どんなに忙しくても、自分は一日に1~2時間はボーっとする時間がないと耐えられない体質だと悟りました。だから今は、ボーっとしたいときは、無理せずにボーっとするようにしています。その分、仕事はその後で集中してやります」
と語っていて、とても共感しました。すべての人間が、「鉄の意思」や「確固たる実行力」を兼ね備えているわけではないのですから、それぞれその中で工夫をしてやりくりすれば良いんじゃないかと思うのです。誰もが、優等生のやり方でなくたって、いいでしょう。
「今日から自分を変える!」みたいな意識改革本や、「夢を叶える手帳術!」みたいなハウツー本が、ビジネスマンによく売れていますよね。これってつまり、鉄の意思を持って、自分だけで何でもできてしまうような人が、世の中にほとんどいないってことでしょう。みんな、意思、強くないんですよ、きっと。

「自分は意志が弱いなぁ。英会話を勉強しなきゃいけないと思っているのに、ついさぼってしまう。なんてダメなやつなんだろう」

…なんて自分を責めている方がいたら、そんなに堅く考えなくてもいいんじゃないですか? と声をかけてあげたい。

敵を知り己を知れば、百戦して危うからず。

己のダメっぷりを知った上で、それをうまくマネジメントするという発想は、現代の社会人には大切だと思います。書店のビジネス本コーナーにズラリと並ぶベストセラーの山は、人々がそういったスキルを欲しているという事実を、明快に示しています。

ただ、悲しいかな、
小学校から大学まで、勉強を教える立場にある方々は、こういう発想をあんまり教えてくれません。

「真面目に、ちゃんとやれ」 基本はこれだけ。
でも、この一言でみんながちゃんとできるなら、世の中はもうちょっとマシになっているはずです。
こうではなくて、

例え改善意識を持っていても、なかなか実行に移せないのが、普通の生活者なんだ。

という前提で物事を見直してみると、もうちょっと違った学習観が見えてくる気がします。
大学がいよいよユニバーサル・アクセス段階に入り、学生の学力低下が叫ばれて久しい昨今、こういう考え方はこれから結構、重要になってくるんじゃないかと個人的には考えているんですが、いかがでしょうか?

そう言えばアメリカの大学では、新入生に対し、学生のためのタイムマネジメント方法などもアドバイスしてくれると耳にしたことがあります。
学習サポートセンターなどに、そういう相談や質問を受け付けるところがあるのでしょう。こうした部分は、今後の日本にとっても参考になると思います。

そんなわけで、ダメな自分をうまくコントロールして、前に進むための方法として、マイスターオススメのものを一つご紹介します。

それが、

社会人同士のルームシェア

です!

家族や恋人ではない、他の誰かと、共同生活をするのです。
それも、自分にとって良い刺激を与えてくれるような、自己改革意識の強い人がベターです。
シェアメイトに対して「おれ、毎週○○を勉強するから」などと宣言しておけば、「他人の目」という緊張感が生まれ、さぼることなく勉強できるというわけです。

既にご家族をお持ちの方は、今さら赤の他人と暮らすわけにもいかないでしょうが、独身の方にはオススメです。
(ご家族がお有りの場合は、家族のメンバーに、「毎日自分はこれをやる!」と宣言してもいいと思います)

教育機関ではしばしば、「寮生活のメリット」ということが言われます。

同じ年代の学生同士で共同生活をすることは、学習上、何かとメリットが多いということですね。お互いに将来の計画や、悩みについて語り合ったりすることは、人格形成の上でも望ましいことですし、「周りが頑張っているから自分も頑張ろう」という適度なプレッシャーがあることで、勉学にも集中できるというわけです。
で、そんなにメリットが多いなら、

それって別に、社会人になってから実践してもいいんだよなぁ…?

と、マイスターなんかは考えるわけです。「いい年をして今さら」なんて言っている場合ではありません。前述したように、社会人と言っても、「鉄の意志」を持った人は現実にそう多くないのですからね。メリットがありそうなことは、この際、やってみようではないですか。

ちょっと前、マイスターがいつもその構想力、行動力に敬服させられている社会起業家、駒崎弘樹氏のブログで、彼がずっとルームシェアをしているということを読んで、なんだか妙に納得しました。

■「【宣伝】ルームメイト募集」(Days like thankful monologue)
http://komazaki.seesaa.net/article/12159229.html#more

駒崎氏は、1979年生まれと非常にお若いのですが、地域の病児保育を担うNPO法人「フローレンス」をソーシャルベンチャーとして立ち上げ、注目されている方です。
別に、ルームシェアをしていたから駒崎氏がこうした事業を起こせた、というわけではないでしょう。でも、他業種で活躍する人間とルームシェアをするということから得られるメリットは、小さくなかったんじゃないかなと想像します。

というわけで実はマイスターも、横浜に引っ越した時から、ルームシェアしているんです。

相手は、マイスターと同じ年齢の男性で、

○大学院でバリアフリーの研究を行う
 ↓
○美容室や飲食業などのコンサルティングを行う企業で、経営コンサルタントとして働く
 ↓
○福祉コンサルティング会社に転職し、現在は保育所の経営コンサルティング業務に従事

…という、マイスターと同じくらい、特殊な経歴を持っている人です。民間の経営マインドに触れながら、非営利組織を相手にしているという点は、マイスターと同じです。独立志向が強く、自分のキャリアについて高い意識を持っている男です。
まぁ、平たく言うと大学時代の同期なんですが、いや、いいヤツが転がっていたものです(笑)。

いやしかし、やってみるとこの共同生活、実にメリットが多いのですよ

何しろシェアメイトは、福祉領域の専門家です。
マイスターは、教育領域の専門家(を目指す男)です。
この似て非なる2分野。お互いに知っているようでよく知らない隣接領域。勉強の相乗効果が出まくりです。経営コンサルタントと、(元)広報プロデューサーという組み合わせも、実はかなりいい組み合わせでした。財務&業務改善という視点と、社会とのコミュニケーションという視点がそろっているので、相手の意見が何かと参考になります。

しかし何より良いのは、家に帰るといつも相手は経営プランだのセミナーの企画だのといった仕事をしているので、いい刺激になるという点です。こっちはこっちで、毎日深夜まで教育ブログを書いているので、あっちにとっても適度な緊張感になっているようです。(もともと気心知れた仲なので、生活自体も楽しんでやっています)

学生寮の良い部分をモデルにしたような新生活ですが、ある意味「学生時代の寮生活」よりも、「社会人同士のルームシェア」の方が、色々な面でメリットが多いんじゃないか?とすら最近は思うようになってきました。

「社会人同士の、勉強を前提としたルームシェア」

これって、見落とされているコンセプトですが、実は意外にニーズがあるかも知れませんよ。

海外までMBAを取りに行きたいと考える社会人も少なくないという昨今。試しに「社会人学生向けの学生寮」というものを作ってみたら、一定の人気を集めそうな気がします。

大学の授業開講期間に合わせ、<前期/夏期/後期/冬期>の単位で部屋を貸し出したら、

「よし、夏期の集中講座を履修している間だけ、この寮で生活しよう!」

…なんて考える人、案外いっぱい出てくるのではないでしょうか?

なお参考ですが、これにちょっと近いものとして、自治大学校の研修システムがあります。

■研修の概要:高度で幅広い能力の養成 ~全寮制による総合的な研修~」(自治大学校)
http://www.soumu.go.jp/jitidai/kensyurinen.html
「平成18年度自治大学校研修計画(PDF)」(自治大学校)
http://www.soumu.go.jp/jitidai/kensyukeikaku.pdf

全国の自治体から選ばれた行政職員達が、一定期間(短い場合で2週間、最長で6ヶ月)、寮で共同生活をしながら、法学、経済学、行政学や公共政策、地方行財政論といったカリキュラムを学ぶという仕組みです。
マイスターの身近にも、実際にこの研修に3ヶ月ほど参加したという方がいらっしゃるのですが、話を聞いてみると、結構いい想い出になっているようです。遠く離れた自治体の方とも人のネットワークができたようですし、普段と違ってまとまった学習時間が取れるしで、メリットは大きいみたいですね。
一般企業では、仕事をストップさせて通う訳にはいきませんが、参考にはなりそうです。

ね、「夜間の大学院講義+学期中の寮生活」という組み合わせのパッケージ、なんだかちょっと面白そうな気がしませんか?
もちろん、ずっと学び続けている方は、当然、ずっと継続して住めるのです。都市圏で一人暮らしをするための家賃は結構高いですから、部屋代コミで授業料を払う仕組みにして、家賃分を安い設定にすれば、学びながら生活費が節約できるというメリットも生まれます。

どこかの大学さんで、やっていただけたら面白いなぁ。

以上、社会人が共同生活をしながら学ぶことのメリットを、自分なりにご説明してみました。
最初は周囲のいいオトナ達から、「おまえ、結婚する気ないだろ」とか、「彼女(彼氏)はどうするの?」とか、色々とおせっかいな忠告を受けるかも知れませんが、そんな世間体を吹っ飛ばして余りあるくらいのメリットがありますよ。

自称「社会人ルームシェアの伝道師」、マイスターでした。

9 件のコメント

  • マイスターさんの仰ることにはなるほどと頷き感心することばかりです。元来サボり性な私も同じように努力できればよいのですが・・・

  • 某大学教員でございます。いつも読ませていただいております。昨日のマネーゲームの件と今日の己を知る件ともに、教員が教えていないとの問題指摘が含まれており、考えさせられています。そこで質問をば。実際、その問題を解決するにはどうすればよろしいでしょうか。この手の学問以外の教育についてはよく話題になりますし、場合によっては学校や教員が叱られたりしていますが、実際困難すぎると思うのです。学校はシステムとして動いている部分と、教職員などの個人が前面に出ている部分がありますが、「学校でやるのだ」となると前者にせざるをえないわけです。一方、個人にそれらを期待すると、バラつきもあります。また、システム的でも個人的でも、学生数×人生の大きさから見れば、できることは知れているため、とても難しいと思うのです。私は3人の子供の親ですが、大抵は親のやるべきことだと思っています。いまどきの教員がこれではダメでしょうか。

  • >>ぷちぽわんさま
    (通りすがりの者で失礼。)
    素直に学校で教えればいいのではないですか?投資についてはアメリカでは小学校から教えています。投資とリターンという、証券投資に限らず、企業設立という投資まで。日本ではビジネススクールまで行ってやっと教えるか、商学部や経済学部に行って証券論やアントレプレナーの授業でも取らなければ教えないでしょう。
    社会発展に関わることですから、私は学校で教えた方がいいと思いますね。
    またシステム的に教えるか、教職員に依存するかの違いですが、面白い授業・学生を伸ばす授業をするのは明らかに後者の方です。システム的な授業をする先生は学生時代、授業中は寝てばかりでしたね。一定の教えるべき標準を設けてあとは教職員の自由裁量で教え、つまらない授業だったら淘汰されるような仕組みがいいかもしれませんね。

  • suzu様、ありがとうございます。
    投資など、特定の知識を教えては?ということですと、おっしゃるとおり、学校でやることを選択するのも手ですね。
    なお、私はシステムと言う言葉は悪い意味で考えていませんで、suzuさんのおっしゃるところの「一定の教えるべき標準」のことです。個人が前面にというのは、システムでは定義されていないという意味で、授業などの中で自由裁量に含まれるであろう範囲で教えるケースから、課外活動などを含めて、その個人がかかわるあらゆる場面で教えるケースが考えられます。
    システムがあれば、あとはそれを面白くやるかどうかなど、教員の力の見せ所でございます。ただ、システムがないところで、かつ多種多様の視点から教員個人に求めるのは厳しいなということでございます。
    といって、私も、何とかしたいと思っていることが多々ありますもので、悩んでおります。

  • ぷちぽわん様:
    マイスターです。コメント、ありがとうございます。(いつもブログを拝読しています。「格差」に関するお考えなど、共感させられる部分が多く、勉強させていただいています)
    いただいたご意見、ごもっともです。確かにシステムとして対応するにも、個人として対応するにも、今の体制のままですと、難しい部分もあると思います。
    これについてですが、小学校と大学とではできることが違っておりますし、公立と私立でもやはり、とれる対策に違いがあると思います。基本的には、学校として対応した方が良いけれど、教員の皆様がすべてを背負われる必要はないのかな、というのが、私個人の考えです。
    ご指摘をいただいて、ご返答をあれこれと考えてみましたが、そのあたりの扱いは、このブログとして、とても重要なテーマを孕んでいると思いました。
    ですのでここはひとつ、私個人の考えを、ブログ本文で稿を改めて書かせて頂こうかと思います。他の皆様にとっても大切なテーマだと思いますので、そのような形でお返事させていただくことを、お許しいただければと思います。
    こうして、ご意見をいただけますと、参考になってとてもうれしいです! 私も勉強中のみですので、改めて考えを整理することができ、助かります。
    また、ご意見いただければと思います。
    今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

  • suzu様:
    マイスターです。
    コメント、ありがとうございます。
    社会発展に関わることだから、学校で教えた方がいい、という点、私もそのように思います。
    アメリカなどで行われている投資教育は、その参考の一つになりそうですよね。
    今後もまた、ご意見頂ければと思います。
    どうぞよろしくお願い致します。

  • 実際にルームシェアをできる環境にある人は限られていますけれど、仮想的なものはできますよね。たとえば私は趣味でマラソンをしていますけど、ネット上の会議室で月間300キロの会とかがあって、走った距離を報告し合って練習の刺激にしたりしています。こういうのが他の自分のスキルアップでもできるといいなと思います。マイスターさんのブログは相当刺激になっておりますが。

  • マイスターさん
    はじめまして、NPO法人フローレンスの
    駒崎です。ご紹介頂き、誠に
    ありがとうございます。
    マイスターさんの非常に優れたブログ
    コンテンツを拝見し、感動してしまい
    ました。
    仰る通り、私もルームシェアに対しては
    非常に教育効果を感じておりまして、
    日々鼓舞されております。
    今後ともブログの方、注目させて
    頂きます。何とぞ宜しくお願い
    致します。

  • こんにちは。
    無限不動山と申します。
    記事をTBさせていただきました。
    今後とも宜しく御願い致します。