引っ越しから2週間、生活のための家電がほぼ揃ってきたのですが、洗濯機はまだ届いておらず、洗濯物がたまる一方。近所にはコインランドリーもないため、まったく洗濯できずにおりました。
手持ちの着替えが底をつき、こりゃあいよいよ、洗濯機が届くまでの間、近所のスーパーで安い下着類を買ってしのぐしかないかなぁ……なんて考えていたら、友人が一言。
「手洗いすりゃいいじゃん」
……そうだね。うん。確かに。
「洗濯は、洗濯機がなければできない」という固定観念をアタマのどこかに持っていた自分に気づく4月でした。なんでこんな簡単なことが思いつかなかったのか。うーん、文明の利器に囲まれて育った現代人……。
(多くの衣類を手で絞った結果、両手の握力がほぼゼロ状態です…。「絞る」っていう動作、最後にやったのいつだろう?)
さて、そんな4月第2週の、ニュースクリップです。
父親をターゲットにした教育誌の創刊が相次いでいます。
■「30~40代パパを狙え!…教育誌の出版相次ぐ」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20060403ur21.htm
さすが出版社は、世の中のニーズをうまく読んでいますよね。
今の若い父親世代には子育てに強い関心を持っている人が多いと、マイスターも感じます。プロデューサーとしてもこうした雑誌は今後、ある程度売れると思いますし、実際にこれから「若いパパ」になっていく世代として顧客の目で見ても、こういう雑誌は買いたいなと思います。
逆に言うと、これまでは、父親が子育ての参考にできる雑誌はなかったってことですね。隠れたニーズはあったけど出版社が対応できていなかったのか、それとも……。
大学内保育園を開設する動きが拡がっています。
■「名大に学内保育園開園」(読売オンライン)
http://chubu.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyo060404_1.htm
■「名大学内に直営保育所…文科省『あまり聞いたことない』」(ZAKZAK)
http://www.zakzak.co.jp/top/2006_04/t2006040325.html
大学直営保育園をキャンパス内に開設するというのは、素晴らしいと思います。
「次世代育成支援対策推進法」のような、育児支援のための法律もあることですし、大学には、人を育てる機関として社会の規範となるべく、こうした計画をどんどん実施していってほしいですね。
なお、記事中には「同大(名古屋大)で働く教職員や、留学生らの子どもを受け入れる」とありますが、マイスターとしてはぜひ、学生の子供の受け入れを実現させていただきたいなと思います。若いパパママも社会人学生もきっと、大喜びですよ。
特に「退職して出産・育児をこなし、また再就職する」なんて方にとって、キャリアをどう維持するか、というのは大きな悩みですから、大学が子供を預かってくれたら、きっと大助かりのはずです。
ちなみに、大手企業は、保育所を併設するというレベルを超え、↓こんな制度も作っているそうです。
■「育児退職者の再雇用を保証する制度、シャープが導入」(シャープ株式会社 ニュースリリース)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/060309-c.html
育児のために退職した社員については、再雇用の際の社内選考を廃止し、再雇用を保証するという制度だそうです。すごいですね。
さらに一歩踏み込んで、「育児期間中に、大学で学位を取ることを奨励する」なんていって、学費を補助してくれるような制度も実施していただけたなら、社員にも、企業にとってもメリットがあると思うのですが、ぜひいかがでしょうか>シャープ様
台湾の入試問題で『orz』が出題?
■「台湾で大学入試問題に『Orz』出題」(Slashdot)
http://slashdot.jp/article.pl?sid=06/03/22/2047219&from=rss
■「Orz失意體前屈 源自日本網路象形字」(台北報導)
http://mag.udn.com/mag/campus/storypage.jsp?f_ART_ID=26703
なんのこっちゃ。
しかし「失意体前屈」とは……なんともうまい表現だなぁ。
■参考:「失意體前屈」(中文版Wikipedia)
http://zh.wikipedia.org/wiki/Orz
春日部共栄中の事件、続報です。
■「オウム松本被告の次男、入学拒否の中学校を提訴へ」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0407/TKY200604060362.html
この問題については、↓以前のニュースクリップでもご紹介しました。
・ニュースクリップ[-3/5] 「日本の高校生は意欲足りない 日米中韓で意識調査」ほか
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50162305.html
今回の記事によると、次男側は、春日部共栄を提訴するそうです。そりゃそうでしょう。リクツでいったら、春日部共栄の方がムチャクチャなことをやっているのですから、当たり前です。
共栄中は今春、入試を計3回行った。次男は第2回入試を受け合格。さらに2月6日の第3回も受けた。いい成績で特待生になるためだった。
同日夜、教職員十数人が集まった。合否を決める会議だった。
「松本被告の子では」。そんな声があがった。自宅が遠く、合格者で再受験したのは数人だったため目立ったという。
「まだ小6」「子どもに罪はない」といった意見も出た。しかし、「入学させれば辞退者が出て学校経営に影響が出る」などの反論も相次ぎ、被告の子と確認されれば入学を拒否することが決まったという。
(略)
同校関係者は「一私立学校が背負いきれる問題ではない」と語った。
(上記記事より)
春日部共栄中は、はじめから論理では自分達に非があることを承知の上で、噂が立って学校の評判が落ちるのを避けるためだけに、この次男を不合格にしたのではないかと、マイスターは思います。実際、今回の報道では「入学させれば辞退者が出て学校経営に影響が出る」という意見があったことが報じられていますね。
前にも述べましたが、これは果たして、人を育てることを社会的使命とした、教育機関がとるべき姿勢でしょうか。
また記事には「一私立学校が背負いきれる問題ではない」とありますが、他にどこの誰が背負うというのでしょうか。自らの責務を棚上げした挙げ句、「最終的には、公立学校が受け入れざるを得ないだろう」という、春日部共栄校の思惑が透けて見えます。おそらく提訴されたことは学校にとって「想定外」で、こうして犯罪者の息子というレッテルを貼れば、進学しても肩身の狭い思いをせざるを得ず、進学を「自主的に」断念すると思っていたのではないでしょうか。
なお、この問題に関して世の中のブログを見てみると、マイスターと同意見の方も多いのですが、一方で
「なんでわざわざ私立学校を受けるんだ。目立って、問題を起こしたいだけじゃないのか」
「公立にいっていれば良かったのに、わざわざ問題を起こして、裁判まで起こすなんて、やっぱり普通じゃない」
…といった意見もしばしば見受けられます。
このように世間から憤りを受けるくらい、オウムが起こした事件は卑劣で、許し難いものだったわけですが、だからといって、子供一人の人権を軽視していいわけはありません。むしろ、身近に犯罪者がいる子供にこそ、優れた教育をもって接するべきではないのでしょうか。
試験にパスする限り、私立でも公立でも、子供は自分の望む教育機関を選べるはずです。たまたま犯罪者の親をもった子供は私立に入れない、なんて道理はありませんし、私立を受けることについて、世間にわざわざ説明する必要もないはずです。
マイスターも、組織的に殺人犯罪を犯すような集団は大嫌いで、とうてい容認できませんが、それと同じくらい、「オウムの関係者だから」というだけの理由で思考停止して、子供達の将来をゴミのように軽く扱う教育関係者も、容認できません。
当事者の皆さんはきっと苦悩され、さぞ大変だったのだろうと思いますが、でも、この対応は教育機関として最低だと思います。
(…って、いかん、ニュースクリップなのに、また長く書いてしまいました…)
児童殺傷事件の小学校、ITで武装です。
■「『電子の目』で侵入者監視 付属池田小に導入」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY200604050332.html?ref=rss
2001年に児童殺傷事件が起きた、大阪教育大学付属池田小の事例です。
このシステムはイスラエルの企業が開発した「ナイスビジョン」。動物などにも反応する赤外線センサーとは違い、高度な画像解析で人間の動きだけを追うことが出来る。指定した立ち入り禁止区域に人間が入り込んだらモニター画面に警告が出る。
(略)周囲のフェンスを約3メートルの高さにするなど侵入者対策を進めており、裏門や通用門など十分な高さを確保できない3カ所を新システムで監視する。
(上記記事より)
これまでこうした報道では、「一方で、行きすぎた対策が、子供達の心身に悪影響を与えないかという意見も聞かれる」…といった反対意見が明記されていたものです(実際問題、上記の引用部分だけ見ると、言葉は悪いのですが、牢獄のそれと大差ないように思えます)。
でも今は、これがあたりまえになりつつあります。ニュースを見る私達の側も、こうした表現に慣れてきてしまいましたが、つくづく、嫌な時代になったものです。
しかも今回の事例は、未曾有の悲劇が起きた池田小。マイスターだって、この学校の教職員だったら、フェンスを高くして、できる限りのことを残された子供達にしてやりたいと思うでしょう。ですから、何も言えません…。
なお、この池田小のセキュリティ対策の事例が今後、全国の小学校のモデルになるかも知れません。それを思うといっそう、複雑な気持ちです。
Yahoo!JAPAN、Webで知的財産権資格の検定開始
■「ヤフー、知的財産権資格の検定開始 著作権侵害歯止めへ」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/business/update/0406/046.html?ref=rss
今後は、コンテンツビジネスが成長していくと見られています。加えて、ネットメディアを使って、誰もが情報を発信できる時代。そんな現在において、著作権教育は、もっとも注目される教育分野の一つでありましょう。
大学のカリキュラムとしても、有望な領域ですよね。
ソフトバンクグループ内には、日本サイバー大学という大学がありますから、マイスターには、このサイバー大の教育の一環として、この検定が利用されるような予感がないでもないです。
ノッてます、農工大。
■東京農工大が新しいマークなど作成(東京)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news2/20060404wm02.htm
すっかり「生協の白石さん」で名をあげた東京農工大学が、ブランディングのため、VI(ビジュアル・アイデンティティ)ガイドラインを策定しました。
新しいブランドマークやブランドステートメントを、厳格なルールの下に運用していくようです。VI策定のタイミングとしては、今が最適だったでしょう。
(個人的にはこのブランドマーク、なんだか「エジプトっぽい」という印象を持ちました。象形文字のような雰囲気があるというか…。大学のマークとしては、ちょっととっつきにくそうなデザインですが、大丈夫でしょうか…?)
理科が嫌いな皆さんのために、頼れる助手が派遣されます。
■「先生も実験苦手?小学校に理科助手…来年度まず2千校」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060402it03.htm?from=top
文部科学省は、理科の授業で実験や教材作りを手伝う指導助手を、2007年度から全国の小学校に配置することを決めた。
地域の大学院生や退職した技術者・研究者が教員を支援し、理科教育をてこ入れする。初年度は、全国の小学校の約1割にあたる約2000校でスタートする。
(略)
自治体などの契約職員として科学や技術の専門家を募り、公立小学校を中心に1校あたり2~3人ずつ配置。重さ、圧力、物質の状態などを探る物理実験や野外の生き物観察を行う授業などで教員と組み、子どもたちに科学の楽しさやものづくりの技術を伝える。また、教員に先端科学を教える。
(上記記事より)
非常にすばらしい取り組みだと思います。
日本の子供の「理科離れ」を防ぐには、身近なところに科学の専門家を派遣することが一つの手だと前々から言われては来たようですが、大学院生や、リタイアしたベテランの技術者・研究者の方々がその任に当たるというのは、いいことだと思います。
理科離れの一因とされるのが、教員自身の理科嫌いだ。専科教員のいない小学校は特に深刻で、独立行政法人科学技術振興機構が小学校教員2470人を対象に実施した2005年調査では、「理科が苦手」という回答が62%にのぼり、効果的な授業にするための方策として35%が「助手の導入」を希望していた。
(上記記事より)
いままで、こんな状態だったのですね。理科嫌いの子供が増えるのもむべなるかな。ぜひ、新たに指導助手になられる皆様は、子供だけでなく赴任先の教員の方々も理科好きにしてあげてください。
以上、今週のニュースクリップでした。
今日は、(まだ引き渡しが終わっていなかった)港区の部屋をひとりで大掃除してきたのですが、今まで住み慣れてきた部屋を離れるのは、やはり寂しいですね。
それなりに様々な想い出が詰まった部屋であるわけで、今後はもう二度と足を踏み入れることもないのだなぁと思うと、切なくなります。
掃除をしながら、部屋に、お別れと、これまでのお礼を伝えてきたつもりです。
次にあの部屋に入る人は、一体、どんな人なんだろう…。
今週も、一週間、本ブログをごひいきにしてください、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
マイスターでした。