大学職員として、実務英語を学んでみたい

大学生の時、バックパッカーだったマイスターです。

一ヶ月半もヨーロッパをまわっていれば、英語力が少しは付きそうですが、実際にはボディーランゲージだけが、ひたすら磨かれただけで終わりました。
思い出すたび、人間、最後は体ごとぶつかるしかないんだよなぁ、と思います。

だいたい、「歯磨き粉ください」なんて英語、とっさに出ないってーの。ねぇ。

しょうがないから、歯ブラシを取り出し、歯磨き粉をつけて歯を磨くジェスチャー、しました。多分一生に一度しか行かないであろう、スペインの薬局で、店中の注目を集めながら。
だって、日本から持ってきた歯磨き粉、切れちゃったんだもん。買わないと、歯、磨けませんからね。

カウンターの向こうのニイちゃんが、こっちを指さして爆笑していたのが印象的でした。多分スペイン人の笑いのハードルは低いです。アジアの変な若者が来たと思われたのでしょうかね。
ひとしきり笑った後、ゴキゲンなニイちゃんから「Brush, or paste?」と聞かれたので、「Paste!」と元気よく答えました。

なんだ、ボディランゲージで通じる日常単語なら、わざわざ覚える必要ないじゃん、とそのとき思いました。マイスターの英語学習歴の中で、一番の大発見でした。

でも、仕事で使う言葉となったら、そうもいきませんよね。
というわけで今日は、大学業務で使う英語に関して考えてみたいと思います。

マイスターは、ほとんどの日本人と同様、「英語を自由に操れるようになりたいなぁ~」と日々、思っています。
それも、できれば「海外旅行ができるレベル」ではなく、「仕事で使えるレベル」に到達したいなと思います。

マイスター、歯磨きをジェスチャーで買っていた旅行の後も、国際デザインワークショップに参加したり、修士論文ために海外調査に行ったりと、英語を使うことを余儀なくされるイベントに、何度か飛び込んでみたりしました。
そんなわけで、少しずつマシになってきたような気がする英語力(でも肝心なところではやっぱりボディランゲージに頼る)ですが、仕事で使うレベルには、ほど遠いです。

日本の英語教育の偏りがズバリ反映されている人間なので、
「読む」のはまぁそれなりに、
「書く」のも、辞書を使ったりしながらなんとか、
「聞く」のは、(少しずつマシになっては来たものの)やっぱりかなりアバウト、
「話す」となると途端におこちゃまレベル、
そんな感じです。

業務で英語を使うために必要なのは、当然ですが、まず業務のための専門用語を知っておくこと。そして、その単語の海外での使われ方、単語の意味するところを正確に知っておくことではないでしょうか。

例えば教務課なら、「履修登録」「学籍」「時間割表」「卒業証明書、成績証明書、単位取得証明書」「休講」なんてのは、その代表ですよね。こうした単語を知っておかないと、海外の大学や、留学生から質問を受けた時、受け答えができません。

また単語を知っているだけではなくて、使われ方を知っておくことも大事です。
例えば履修登録は「registration」なのですが、アメリカの大学から、自分の大学のregistrationについて説明を求められた場合、アメリカのregistrationやGPAの仕組み、学費システムの内容などをこちらが知っていれば、誤解なく正確に、相手の意図する質問に答えられるでしょう。

つまり、大学職員が業務で英語を使うためには、

<英語力 × 海外の大学の制度に関する基礎知識>

が両方必要になるわけですね。
帰国子女なら、海外からの大学の質問に答えられるかというと、そうでもないわけです。(語学力以前の問題として、プロとして質問を受ける身であるわけですから、そりゃあ当たり前ですよね)

入学課でも、就職課でも、学生課でも、大学特有の言葉がありますよね。それらを、すべて英語で言えるか、業務を英語で説明できるようにするには、結構大変です。

マイスターは、このブログを書く一環で「The Chronicle of Higher Education」のようなものを読んだり、海外で働く大学職員の方のブログを読んだり、海外の大学のwebサイトを拝見したりします。
そのため、英語力はあんまりなくても、大学用語の使われ方は、すこーしずつわかってきたようです。ですので海外の大学から自分の勤め先に質問の文書が送られてきたら、それが何を求めているか、大体わかるようになってきました。

でも、例えば「履修登録」に関する質問が来たとして、それに適切に答えるためには、「registration」だけでなく、それに付随する、あらゆる大学用語を英語で説明できなければなりませんよね。そうなると、今の自分ではかなり無理があります。

意味がわかる・知っている、というレベルと、説明できるレベルとの間には、結構な差があるわけですね。マイスターが仕事で英語を使うためには、まだまだ超えるべきハードルが多そうです。

そんなわけで、英語で業務を遂行するために勉強するマイスターが今、一番欲しいものは、

「高等教育の世界で働く人のための、業界英単語集」

です!

詳細は、また明日。
ではでは。

マイスターでした。
(4月は多分、いつもに比べてちょっと短めの記事が多くなります~)

2 件のコメント

  • さすが!いい勘をしてしておいでですね(笑)
    もう次(もしくはその次になるかもしれませんが)の記事のドラフトには、ひろさんの名前を入れさせていただいてます(^_^;)