箱根駅伝と大学広報(2)

久しぶりに二日酔いで地獄を見たマイスターです。

学生の頃は二日酔いなんてしなかったのに…。
(学生の時と比べること自体が間違っている気もします)

さて、昨日は、箱根駅伝と大学の広報効果に関しての記事をお送りしました。

・箱根駅伝と大学広報(1)
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50126501.html

昨日は実家のテレビで駅伝を観戦していたのですが、本日3日は、港区で一人暮らしをしている部屋に移動。

沿道にて、実際に選手が走っている様子を応援していました。

(クリックで拡大画像が出ます)
箱根:ランナー水色箱根:ランナー中大

箱根:ランナー早大箱根:ランナー東洋大

このように、各選手とも力走を見せてくれました。
沿道には、「がんばれー!」と声援を送るみなさんがズラリと並んでいます。

やっぱり、若者が必死でがんばる姿は、理屈抜きで人々の胸を打つようですね。
マイスターも、二日酔いでふらふらでしたが、沿道のみなさんに混じって応援しました。

みなさん、基本は「がんばれー!」という声援なのですが、たまに、

「○○大がんばれー!!」

という力強い声を聞くことがありました。愛校心ですねー。

マイスターが応援していた場所の近くには、大学のノボリは全然立っていませんでした。

テレビで見ると、なんだかすっごくいっぱい立っているように感じませんか?
あれはつまり、

  ・テレビカメラが撮影する重要なポイントは大体決まっている
 →・そこに各大学がこぞって、集中的にノボリを立てている

ということなんですねー。
さすがみなさん、よくわかってます。

様々な方々の協力で成り立っている箱根駅伝。
コースでは、アルバイトとおぼしきスタッフさんや、ボランティアの方、交通整理をする警視庁の方なども見かけました。

箱根:スタッフ箱根:中継車

箱根:警官

大学教職員の方々も、動員されていると思います。

■「ところで今日・明日は箱根駅伝」(ひろの日記帳@International Cafeteria)
http://hiro.intlcafe.info/item/1587

おなじみ、ひろさんのブログによると、日本大学の場合、箱根側の現場責任者は国際関係学部学生課長の方が務められることになっているそうです。
なるほどなぁ。

お正月から、選手のみなさんも、それを支える裏方のみなさんも、
また、沿道で応援されている市民のみなさんも、それぞれおつかれさまです。
多くの方が参加されてできあがるイベントというのは、いいですね。

ところで、話はちょっと変わりますが、↓こんなものを見つけました。

■「第82回箱根駅伝グッズ」(日テレ屋web)
http://www.ntv.co.jp/shop/presen/hakone.html

たすきと同じデザインの携帯ストラップは、大学の購買に置いたら売れそうです。

たすきの色は、各校それぞれのスクールカラーなんですよね。

箱根では、アナウンサーが「紫紺のたすき」なんて表現をよく使いますが、こうしたフレーズを繰り返す耳にしているうちに、自然と各校のデザインが頭に刷り込まれますね。
ユニフォームのデザインも同様です。
レースを見ている間は、観客は「ユニフォームとたすき」で選手達を区別していますから、嫌でも自然に覚えます。

これって、UI(University Identity)戦略上、すごく効果が大きいですよね。

紫紺=明治大学、
オレンジ=法政大学、
白地に赤文字=中央大学

などなど、教わったわけでもないのになんとなく知っているのは、たぶん箱根駅伝効果です。

↓こんなのも見つけました。(みなさん、ご存じでした?)

■「サッポロ生ビール黒ラベル『箱根駅伝』缶」(サッポロビール)
http://shop.sapporobeer.jp/beer/sitemap/CSfDetailGdsImage_001.jsp?GOODS_NO=29

サッポロビールは「箱根駅伝」の公式スポンサーですから、こういった製品を販売しているのでしょうねー。

缶のデザインをよく見ると、選手の後ろに走る色とりどりのラインが、箱根駅伝出場校のタスキの色だとわかります。
製品プレスリリース(PDF)を見たところ、

-出場19校と関東学連選抜1チーム(合計20チーム)の襷と、襷リレーをモチーフとしたデザインの缶パッケージは、10月22日に行われる予選会後に決定します。-

とありました。
なかなか粋なことをしてます、サッポロビール。

というわけで、箱根駅伝、今年は色々な面で楽しませていただきました。
大学職員というのは、大学スポーツを人よりも多く楽しめる職業ですね。

最後に、オマケですが、こんな数字をまとめてみたので、ご紹介いたします。

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■箱根駅伝にエントリーされた選手達の所属学部(人数)

経済、国際経済:71人
スポーツ健康科、スポーツ科、体育:66人
法 、法律:55人
商:42人

経営:21人
文 、一文:19人
政治経済、政経:11人
工、理工:10人
文理:8人
人間科:4人
社会:4人

応用生物科学:2人
仏教:1人
短期大学:1人
神道文化:1人
現代福祉:1人
教育:1人
外国語:1人
国際関係:1人

以上、合計 320人

「読売新聞 箱根駅伝特集ページ チーム最新情報」を元に作成
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スポーツ・体育系の学部に所属する学生はもちろん多いです。
日本体育大学などは当然、全員体育系学部ですし、順天堂大学も全員、スポーツ健康科学部です。
その他、早稲田大学や国士舘大学などスポーツ系の学部を持っているところでは、やはりそうした学部の所属選手が多いです。

しかし、一番多いのは経済学部なのです。
法学部、商学部も非常に多いですね。
スポーツ系の学部なんて、どの大学にもあるわけじゃありませんからね。

一方、理工系学部は苦戦、医歯薬系学部に至ってはなんとゼロです。

以前の記事で、学部別の学生数のグラフをご紹介しました。
このグラフからわかる通り、確かにもともと社会科学系の学部生は多いのですが、それにしても駅伝選手は経済、法、商に集中しすぎている気がしませんか?

○経済や法、商学部はスポーツがしやすい環境にあるので、選手が自然と多く出る
○スポーツ推薦生等、スポーツ重視の学生を、意識的に経済や法、商学部に所属させるようにしている

上記のどちらが、実態に近いのでしょうかね。
もし後者だとしたら、その理由は…。

結構、考えさせられる数字です。

というわけで、例年以上に箱根を楽しんだマイスターでした。

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(関連記事)
・箱根駅伝と大学広報(1)
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50126501.html

1 個のコメント

  •  実態は後者だと思います。でも、近年はスポーツ推薦でも学部を選択する受験生が増えてるんでしょう。大東文化や流通経済、東洋etc必死でその関係の学部などを設置してますよね。人気のない学部・学科定員を人気のネーミング学科に振り分ける。生き残り戦略ですよね。数年後、別の人気学科ができれば変えていって生き残る。大学も大変ですね。でも、思うのは消費者の目が肥えれば良いだけの話なのか、売る側が考えるのか。前者でしょうね。