一日遅れましたが、恒例の、一週間の間に目にとまった教育関連ニュースをご紹介します。
【教育関連ニュース】——————————————–
■「義務教育費国庫負担金、地方に移管せず・中教審答申へ」(NIKKEI NET)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20051010AT1G0902V09102005.html
■「小学生の運動能力、低下続く…文科省調査」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051009i215.htm
■「読解力向上のためのプログラムまとめる…文科省」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20051008ur02.htm
■「40人未満「少人数学級」も選択可…文科省有識者会議」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051003i215.htm
■「東京大:携帯電話使い、理科好き親子増やせ 試験参加者を募集」(毎日新聞 MSNニュース掲載)
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/mobile/news/20050926org00m300114000c.html
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いよいよ義務教育費国庫負担金を巡って、首相官邸 VS 文科省の戦いが始まります。
先週のニュースクリップでも取り上げた内容です。
「税源を地方に移管せず、同負担金を堅持すると明記する」という報道、いよいよ、結論が出る日が近いのでしょうか。
文科省とつながりの深い、いわゆる「文教族」議員、首相周辺の閣僚、などなど政治家同士の駆け引きもありそう。
今後の展開に、いっそう注目ですね。
少人数学級が、とりあえず「選択可」になるかもしれません。
本ブログでも議論をご紹介してきた、学級人数について。
公立小中学校について、これまで都道府県ごとに行っていた教職員定数の算定を市町村ごとに改め、現場の判断で弾力的な学級編成が行えるようにすべきだ、との提言がなされました。
一方で前述の記事にあるように、中学校教員の人件費にあたる8,500億円は、地方に移管せず、あくまで国が管理するという流れ。
どうも、政策の全体像がわかりにくいですねぇ。
結局のところ、現場が自分達で学級編成を戦略的に行えるようになるのか? ならないのか?
・公立学校教員の採用&配置権限が、より現場寄りに!?
http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50031840.html
小学生、年々弱くなってます。
9歳男子の50メートル走の平均記録は、約20年前の9歳女子の水準、なんだそうです。
ゆとり教育に伴う学力低下も心配ですが、こちらの方は、普段あまり深刻に報道されてませんよね。学校のせいにしにくいから?
体力の低下の方が、問題であるようにも思うのですが。
なお中高生は、「部活動があるため」体力がほとんど落ちていない、という分析。
20歳から64歳までの成年も体力は落ちていないが、「健康のため運動をする人がふえているからではないか」との分析。やけに単純な理由ですが、そんなもの?
低下した読解力、向上させるためのプログラムがまとまりました。
国際学力調査の結果を受けて、文科省が動き出しました。
〈1〉文章や図表を理解・評価しながら読む力
〈2〉自分の考えを書く力
〈3〉文章・資料を読む機会や自分の意見を述べたり、書いたりする機会
という目標設定はいいと思います。
あとはこれが、実際に現場の教師によって実践されるかどうか。
-具体的な指導法については、文科省が資料集をすでに作成しており、「星の位置と観察時刻を記録し、星の動きについて、自分の考えを文章にする」(小4・理科)など、各教科で読解力アップを目指す指導法を例示した。資料集は近く全国の小中学校に配布する。-
とありますが、読解力を伸ばすためには、教員が児童生徒の発表に適切な批評や助言をし、論理的な力をつけさせるように導けるかどうか、がキモであるような気がします。
客観的な批評をせず、ただ形式的に論理のない感想を述べさせているような授業がなされないことを祈ります。
東大発、ケータイを使って親子が進める理科学習の試みです。
一風変わった東大のプロジェクト。
「家庭でともに過ごしているのだから、携帯電話なんか使わなくてもいいだろう」というご意見もありそうですが、これはなかなか、興味深いです。
日中、仕事をしていても、ちょっとの空き時間にケータイメールは読めますから、働いている親、特に理系の父親は、取り組みやすそう。
期間中、定期的にメールが送られるのなら、
「今日、3回目のメール来たね。やってみようか」
なんて、親子でのお勉強の、キッカケになるかもしれませんね。
途中途中で、実際の実験教室に参加できるのもいい仕掛け。
いきなり実験教室を開くより、メールで学習を進めた後の方が、親子の関心は当然強いはずです。
大学が開催する、ファミリー向け体験講座のヒントになりそうな試みです。
・おやこ de サイエンス
http://www.oya-ko.jp
今週末は、なんだかマイスターは忙しかったです。
みなさんは、どんな連休を過ごされましたでしょうか?
そろそろ、街ゆく人の服装も、秋めいたものになってきましたね。
体調を崩さぬよう気をつけて、また、がんばっていきましょう!
服装も気持ちも、少しずつ衣替えを進めるマイスターでした。