「人力飛行機」って、ロマンですよね。
宮崎さんの映画には、よく、ああいった乗り物が出てきますよね。
あぁ、ペダルをこいで自分の力で水上を飛んでみたい。
【教育関連ニュース】——————————————–
■「鳥人間コンテスト2005」(よみうりテレビ)
http://www.ytv.co.jp/birdman/
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というわけで、マイスター、小学生くらいのときから、この番組を見続けてます。
「鳥人間」っていうネーミングと、空を飛ぶロマンと、ものづくりの楽しさ、
そして若さゆえのドラマ。
こんだけ盛り上がる条件がそろっていて、面白くないはずがない。
…と、マイスターは個人的に思う。
しかし、もう、琵琶湖もすっかり手狭ですね。
マイスターの幼い頃は、
「人力で1km飛ぶ」
ってことが、奇跡のようだったんですが、
今は、40kmですかい。
しかも、自由にUターンとかできるんですかい。
すごい技術の向上です。
テレビの企画番組が、ここまで大学の教育と研究に刺激を与える例って、他にないのでは。
そう、コレ↓を除いて。
【教育関連ニュース】——————————————–
■「ROBOCON」(NHK)
http://www.official-robocon.com/
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こちらもおなじみ、ロボコンです。
これも、長いですよね。
「高専ロボコン」が、88年大会から、
「大学ロボコン」が、91年大会から、となっています。
マイスターも、中高生の頃から、見てます。
今や「ROBOCON」として、世界用語となりました。
Googleの検索ヒット数は、243,000ページ。
各国のサイトも見つかります。
この番組のおかげで、今やロボット制作パーツの専門店もあるくらいです。
地方大会
→日本大会
→アジア大会
そして世界大会、
という企画の広がりも見事。
まさに、「ものつくりの甲子園」を地でいっているイベントですね。
さて。
マイスターもかつては理系少年だったので、この2つの番組は大好きです。
が、その愛はとりあえず置いておいて、
これらの番組が、どれだけの
・教育効果
・広報効果
を持っているか!ということを、ちょっと想像してみましょう。
教育効果については、いまさらマイスターがいうまでもありませんね。
鳥人間コンテストについても、ロボコンについても、
これほどわかりやすい形で、「技術力」を競い合える場はそうそうありません。
日本中が見ている舞台で競い合えるというのは、すばらしい。
日本の野球のレベルを支えているのは高校野球で、
高校野球のレベルを維持向上させているのは、甲子園の仕組みですよね。
ものづくりで、同じことをやっているわけです。
しかも、4年間打ち込んだ結果が、ダイレクトにその後の自分の専門知識と経験につながるわけです。
その教育効果は、はかり知れません。
しかも素晴らしいことは、この「ものづくりのわくわく感」は、
参加する学生だけではなくて、
テレビでそれを見ている子供や大人にまで伝わるってことです。
マイスターも先日の「鳥人間コンテスト」で、日大のギアが折れてしまった時、不覚にも悔しさで泣いてしまいそうになりました。
「こんどは絶対折れないギアをつくってやるぜ!」
と、全然関係ない部外者なのに思ってしまったほどです。
実際、きっと彼らは今後の一年間、ギアまで含めたさらなる改良に燃えることでしょう。
40kmを人力で飛ぶ彼らの姿に感銘を受けた高校生や大学生、さらには社会人も、いっぱいいるはずです。
教育的観点から、これらの番組には今後も長く続いていって欲しい!
そして、広報効果。
テレビがこれだけ大学名を繰り返し繰り返し放映してくれるのは、他には「箱根駅伝」くらいですぜ。
箱根駅伝の場合、その宣伝効果に目をつけ、大変な予算をかけて強化チームを作り上げる大学がいくつも存在するのです。
(実際、箱根駅伝で初めて名前を知った大学って、あるでしょ?)
スポーツで強豪になることは、大学に活気をもたらしますからね。
対して、「鳥人間コンテスト」と「ROBOCON」。
大学名の露出はもちろんのこと、
これらも、モロに「大学対抗」なので、強い大学は印象に残ります。
しかも、競っているのが、「技術力」という、
理工系大学の根幹に関わるところだったりするので、
強豪校のブランドイメージに与える影響は、はかり知れません。
スポーツで負けても大したダメージにはなりませんが、
技術力で在学生が毎回負けていたら、そりゃ大学の沽券にかかわりますからね。
マイスターの記憶によると、以前のROBOCNでは一時期、世界大会の出場校が、
「東京工業大学」に限定されていました。
毎回、東工大が日本代表でした。
それに影響されて、中高生の頃、マイスターの周りには、
「東工大に行きたい!」
というヤツが数人、実際にいたのです。
世界の名だたる大学と技術力を競い合って、勝ち上がっていく姿は、
そりゃカッコいいですわ。
最近では、「○○技術科学大学」のような、ものづくりを連想させる名前の大学が、コンスタントに成果を出しているように思われます。
こうした大学は、正直言って、あまり普段は、世間一般から脚光を浴びることがないでしょう?
しかし、ROBOCONでは強豪校として、大活躍です。
これらの大学の入学希望者集めに与える影響は、かなりのものだと思います。
(大学改革で名を広めた金沢工業大学も、マイスターが初めてその名を知ったのは、ROBOCONでの活躍からでした。
デザインも性能も、同校のロボットは抜きんでていて、やたら目立ってました。
後で、金沢工業大学には学生がものづくりに打ち込める工房があるんだってことを知って、納得しました。)
また、テレビに出てくる学生のみなさんの輝いている顔は、
「大学って楽しいんだ」
という印象を、高校生にしっかりと伝えているはずです。
一夏を工房で過ごし、
チームでものづくりに打ち込み、
勝ち負けに本気ではしゃぎ、涙する、
そんな大学生の姿が、どれだけ高校生にとって魅力的に見えることか。
この点でも、素晴らしい取り組みだと思うのです。
※事実、文系だけの単科大学である多摩大学の学生達がROBOCONを目指し、出場を果たしたことがありました。
え?
スポーツに比べればものづくりは地味?
いやいや、そうでもありませんよ。
鳥人間とROBOCONのいいところは、
単なる技術的性能を競うだけでなくて、
ゼロから自由に設計するクリエイティビティも試されるところです。
見ていると、実に感心するアイディアが多いです。
さすが、ドラえもんやガンダムの国だなぁと思います。
これらの番組を見た後は
「日本のものづくりも、まだまだ安泰だな…」
と、思えてしまうくらいです。
そのような、クリエイティビティに優れ、技術的にも高いレベルの勝負ですと、
おそらく全国のメーカーで働いているであろうOB達への広報効果も、相当大きいはずです。
メーカーの関係者などには、この二つの番組のファン、多いと思います。
自分の出身大学の後輩達ががんばっているのを見るのは、OBにとっても喜ばしいことでしょう。
(事実、各大学の鳥人間サークルのwebサイトには、
OBの書き込みがチラホラ見えています。
母校が大会に出たという方は、ぜひ、サイトを探してみてください)
マイスター、4つの大学から寄付金の要請が来ますが、一度も払ったことはありません。(ゆとりがないので…申し訳ない)
しかし、もし
「鳥人間とROBOCONに参加する学生のために工房を作ってあげたいので、
彼らの4年間のために、寄付してください!」
と言われたら、払ってあげたくなると思います。
後輩達が工房でものづくりに励む、その姿が想像できるからです。
それに、後輩が大会で勝ち上がって来たら、OBとして誇らしいですから。
理工系大学の寄付金担当者の方、ぜひ一度、お試しあれ。
……と、このように、教育的にも広報的にも、大変な効果が期待できる
「鳥人間コンテスト」と、「ROBOCON」。
いち大学人として、応援していきたいな、と思います。
こんど、
「『俺の職場は大学キャンパス』は、鳥人間コンテストを応援しています!」
みたいな表示を出してみようかな…と、考えてしまうくらいのマイスターでした。
む、結局、番組への愛をとっぷりと語ってしまったではないか。
まぁいいか、たまには。
「鳥人間コンテスト」と「ロボコン」は、理工系大学の一大イベント。
大学に勤めるものとしても、いちファンとしても、見逃せません。
さて、ところでこれらの番組が、どれだけの
・教育効果
・広報効果
を持っているか!ということを、ちょっと想像してみましょう。